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ごはんを作ることが好きになった。

スウェーデンに来て、料理をする機会が増えた。
理由は単純で、日本みたいに美味しく、安価で、すぐに食べられるものを簡単に手に入れられないから。

菓子パンや総菜パンだと300円くらい、サンドイッチだと700円~800円くらい、レストランで食べると1500円くらいかかってしまうので、基本的にはスーパーで買った食材で何かしら作って食べている。

物価が高いのは分かっていたから、なるべく中食や外食を控えて自炊しよう!と渡航前から決めていた。

もともと料理は趣味のようなもので、何かを作っている時間がすごく好きだった。
だけどここ1年くらいは「忙しい」を言い訳にして、料理からはすこし離れつつある。
よく分からないけど、なんとなく気が向かなかった。

でも最近よく「作って食べる」をするようになって、節約云々じゃなく、私はそれ以上に、料理が好きで大切なんだと思うようになった。
料理をしているときは、周りと比べてみたり、背伸びしてみたりせず、ありのままの自分でいられる。

留学ってどこかキラキラしたイメージを持っていたけれど(もちろんそれだけじゃないことは分かっていた)、正直毎日がぷち挫折の連続だ。
大好きな人たちと離れた、縁もゆかりもない土地に来て心細く思ったり、周りの人がどんどん友達を作っていくことに焦ったり、話しかける勇気が出なかったことを悔やんだり、自分の英語に自信が無くなったり。
(毎日悔しいな~と思いながら元気に生きています!^^)

何をしていても、どこか焦ったり、不安に思ったりする自分がいる。

でも最近、料理をしているときだけは、すごく穏やかな気持ちでいられる。
何も考えず、これから自分が美味しいものを食べる、そのためだけに没頭できる。
これまで感じていた、料理に対するちょっとした面倒くささみたいなのは
ちっとも感じない。

最近はこんなものをもりもり食べています^^

トマトとベーコンのフジッリ
大リスペクトのコウケンテツさんレシピで作ったフレンチトースト
コンソメなしで頑張ったチキンのトマト煮
ボロネーゼフジッリ。最近食べた中で一番うまだった


思えば、大学に入学したばかりのときもそうだったかもしれない。

入学とほぼ同時期に新型コロナウイルスが流行りはじめ、
入学式は中止になり、講義はすべてオンラインになった。
多くの同級生がまだ地元に残っていたけど、一人暮らしに憧れがあった私はみんなよりも早く地元を離れた。

一人暮らしは楽しかったけど、もちろんあまり友達にも会えず
一言も言葉を発さない日もあって、心細さは感じていたような気がする。

だからか、一日の半分くらいはキッチンに立っているか、スーパーに買い物に行くかしていた。
自分が美味しいものを食べることだけを考えて、日々、食材を切ったり、炒めたり、盛り付けたりしていた。


どうして自分は料理が好きなのか、これまで上手く言えなかったけど
たぶん気持ちが沈むようなことを何も考えなくていいからなんだと思う。
どうやったら美味しく食べられるか考えながら調理して、
美味しく見えるように盛り付けて、
美味しい~~と思いながら食べる時間が私の心を支えていると思う。

これまで、というかここ2年くらいは料理は節約のため!と考えていた。
スウェーデンに来てその考えが一層強くなった。と思っていた。
あんだけ好きだった料理がなんとなく義務のように思えてしまって、それがちょっと嫌だった。

だけど最近(節約とか関係なく)料理がしたいなと心から思えて、
それを楽しめていることが嬉しいなと思った次第です!!^^



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