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【文章の技術】才能ではなく技術が必要なわかりやすい文章の書き方

つみたてにーさんこと積立 てるぞう(@tsumita_teruzo)です!普段は自分自身と周囲の人たちで共に金融リテラシーを高め、情弱を抜け出すことを目標にInstagramメインで活動しています。

てるぞうサムネ

突然ですが、以下の文章ってわかりやすいですか?

私は小林が中村が鈴木が死んだ現場にいたと証言したのかと思った。

誰やねん

この文章はわかりづらい文章です。この文章がわかりづらい理由は修飾・被修飾関係にある言葉が何重もの入れ子になっているためです。修飾・被修飾関係をまとめると以下のようになります。

私は→思った
小林が→証言した
中村が→いた
鈴木が→死んだ現場に

このことを踏まえてわかりやすい文章にすると

鈴木が死んだ現場に中村がいたと小林が証言したのかと私は思った。

となります。このようにわかりやすい文章を書く際には物理的に2つの語を近づけるなどして修飾語・被修飾語のつながりを明白にする必要があります

※逆にこの技術を悪用してあえて回りくどく文章を書く場合もあります。"一応"書いておきいざというときに主張するというパターンです。法律関係で多く用いられます。社会のルールは頭のいい人が頭のいい人のためにつくったものです。

1-ニコイチ-3

わかりやすい文章を書くのに必要なのは才能ではなく技術

このnoteでは文学的な文章については扱わず実用的な文章のみを扱います。実用的・事実的な文章の目的はただひとつ読む側にとってわかりやすい文章を書くこと、これだけです。

いわゆる名文・うまい文章を書くためには才能が必要ですが、わかりやすい文章を書くことは技術さえあれば可能です。それでは技術面の話に移っていきます。

修飾する語と修飾される語

わかりにくい文章で最も多いのが修飾する側とされる側のつながりが明白でないものです。冒頭の例もこのうちの1つです。

それでは具体的にどのように修飾語を用いればわかりやすい文章を書くことができるのかを説明していきます。

1.節を先にし、句を後にする(★重要)

あなたの目の前に紙が1枚あるとして、これを形容する修飾語をいくつか並べてみます。

①白い(紙)
②横線の引かれた(紙)
③厚手の(紙)

ここで問題です!上記3つの修飾語で「紙」という名詞を修飾したいとき、どれを最初に持ってくるとわかりやすい文章になるでしょう!


正解は...


②横線の引かれたです!まず試しに他の2つを最初にして文章を作ってみます。

①白い横線の引かれた厚手の紙
③厚手の横線の引かれた白い紙

特に①がそうですが横線が修飾されているかのような勘違いが起きやすくなってしまいます。これはが文中に来ているため起こるわかりづらさです。これを踏まえ節である「横線の引かれた」を前にして修飾すると

横線の引かれた厚手の白い紙

となりわかりやすい文章になります。

2.長い修飾語は前に、短い修飾語はあとに持ってくる(★重要)

この章でもクイズを出します。
紹介したという動詞を修飾する3つの語を以下に3つ並べます。どの順序で並べるとわかりやすい文章になるでしょう?

①Aさんが(紹介した)
②私が震えるほど大嫌いなBさんを(紹介した)
③私の親友のCさんに(紹介した)

ABCさん

正解は...


②→③→①です!

私が震えるほど大嫌いなBさんを私の親友のCさんにAさんが紹介した。

この章の題名にもある通り長い修飾語を前に持ってきたほうが文章は読みやすくなります。

これら2つの原則は本全体の中でも特に重要な点なので理解して使えるようにしましょう。

3.大状況から小状況へ。

ここまでに2つ重要な知識を身に着けましたが、修飾する語が3つとも節でなおかつそれらの長さが同程度である場合にはどうすればいいでしょうか?

そんなときには大状況から小状況へ、重大なものから重大でないものへと修飾していきましょう。

初夏の雨が萌える若葉に豊かな潤いを与えた。

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上記の例は初夏の雨が萌える若葉に豊かな潤いをの3つの修飾語が与えたを修飾しています。まず最も全体に占める割合が大きな「初夏の雨が」から修飾し、次に「萌える若葉に」で修飾しました。「豊かな潤い」は「萌える若葉」の様々なありようの中の1つでしかありません。

重要でない、(テン)は打つべきではない

、(テン)や。(マル)や「(カギ)のような符号はわかりやすい文章を書くために大切な役割をしています。以下の例を見るとテンの位置の差だけで文章の意味合いが変わってしまっています。

僕は泣きながら、走っている彼女を追いかけた。
僕は、泣きながら走っている彼女を追いかけた。

あんまりだ

「僕は泣きながら」の後に、(テン)を打つと僕が泣いたことになりますね。ですが後者では彼女が泣いていることになります。

このように点は文章を大きく変えてしまう存在なので重要でない点は打つべきではありません。並列や同格の場合には点でなく・(ナカテン)を用いるなどしましょう。

なお。(マル)に関してはあまり難しい考え方はありませんが文章の終わりに丸を打つことを徹底しましょう。

マルは文章の終わりに打つもので文章の長さに影響します。よく「1つの文章が長くなるとわかりづらい」という意見を聞きますが本質的には文章の長短とわかりづらさは関係ありません。長い文章の方が技術の差が表れやすくなるだけです。

助詞の正確な用法こそ学ぶべき

日本の義務教育では日本語の文法は完成しきったもののように教えられ暗記するような形式で学びます。しかし文法というものはどれも仮説の域を抜け出せないものです。よって暗記するというより助詞の正確な用法こそ学ぶべきであると思います。

全て話すと長くなりますので本の中から僕が特に勉強になった1つだけ抜粋します。

【は】は乱用するな

AのBにCがない。

という文章をベースに助詞を「は」に変えたり追加で「は」を入れても文章が成り立ちます。ですがこの助詞は用いる際に注意が必要です。

カエルの腹にはヘソがない。

かえる

この文章を見てみると「は」を入れたことにより意味が3通り存在してしまいます。

1.カエルの腹というものにはヘソがないものだ。
2.カエルの腹にはヘソがないが別の動物にはヘソがある。
3.カエルの腹にはヘソがないが別の部位にはヘソがある。

1つ追加しただけで意味合いが乱立してしまう「は」を1つの文章内で多用すると大変なことになります。実際に話すときに便利な「は」ですが文章内で多用しないようにしましょう。

改行は思想が1つ提示されたことを表す

段落(=改行)はまとまった思想表現の単位として扱われます。逆に言うと思想がまとまった場所以外では改行はしてはいけません。

「そろそろ改行するか」くらいの感覚で書いている筆者が多いため改行がいい加減な論文が多い。と、作者は憂いでいました。文章の長さで改行するのではなく思想のまとまりで改行するようにしましょう。

◇◆◇

ここまではこちらの本を参考に技術的なわかりやすさについて書きました。より詳しく日本語の技術を身に着けたい人はぜひこちらの本を読んでみてください。

ここからは僕が今まで執筆活動をする中で学んだことを書きます。

確認を怠るな

書き終わった後に確認をするのは当たり前のことなのですが、時間がないときや疲れているときなど確認を怠ってしまったことが僕自身もありました。確認を怠り雑な文章を書いていては読み手に本来伝えたいことも伝わりません。具体的に僕が文章を書くときに気を付けて確認していることは以下の通りです。

✔無駄な文章や、(テン)などは省けているか
✔読み手が疲れずに読み切れるようアクセントが入っているか
✔スマホで見た時に見やすくなっているか
✔一文一文わかりやすい文章になっているか
✔冒頭が興味を惹く内容になっているか

特にパソコンで執筆を行っている方はスマホで見た時に見やすくなっているかをチェックするのを怠っている人が多いと感じます。

この文章、あなたのスマホにはどう映っているでしょうか?

僕のスマホにはこう映っていました。非常に読みづらいですね。

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読む側は読みづらいこの文章、パソコン画面ではこう映っています。

図1

あれ、全然違う...?

先ほどの文章にはnoteの中央寄せという機能を用いました。この機能をパソコンで執筆中に使う際にはパソコン上では見やすいのにスマホ上では見づらくなるということが起こります。よってスマホで見え方を確認する必要があります。

またnoteの活用法として、URLを打ち込むだけでなくあえてサムネイル表示させるということも意識しています。文章だらけの記事の中でこのように文字と共にURLを途中で挿入するよりも、

マイナビ取材記事はこちらから

こちらのようにサムネイル表示したほうが文章のアクセントになります。

これらのことを意識し確認をするとしないでは文章の出来が大きく変わります。確認を怠らないようにしましょう。

また僕は記事を完成させた後に自分以外の人にも下書きを送信し添削をお願いしています。「noteを書いたけど自分の文章がどう見えるのか確認してほしい!」という人はどなたでもDMで連絡してくれれば僕なりに添削しますので連絡ください。

豆知識:名言を入れると文章の説得力が増す

日本語力は日本人全員が「今すぐ」改善すべき能力

僕は#世界最速で日経新聞を解説する男 ことセカニチさんの記事のライターをしています。

記事を作成する際のセカニチさんとのやりとりの中で、自分が今まで書いていた文章の日本語が変であったことに気が付きました

みなみさん

日本語でわかりやすい文章を書く力は非常に重要な能力であり、今すぐ改善する必要があると考えました。なぜなら日本語力は一生使う能力だからです。そこでセカニチさんにおすすめされた日本語の作文技術という本を読みました。

LINE等のSNSが発達した現代では、人に対して文章で接することが以前より増えたと思います。文章というとこの記事のようなものをイメージする人が多いと思いますが、それだけが文章ではありません。今日あなたが送ったLINEも、Twitterでつぶやいたツイートも全て誰かの目に触れる文章です。

今後一生使う日本語の能力、20年後に改善するべきでしょうか?今すぐ改善するべきでしょうか?

日本語をきちんと使えない大人に僕はなりたくなかったので指摘されすぐに先ほどの本を読み、日本語について学びました。「日本語の作文技術」の本は具体例と共にわかりやすい文章の書き方について書いてある超良書なので自分の日本語に少しでも不安がある人にはおすすめです。

文章を書く上で最も大切なこと

ありきたりで陳腐な言葉ですが、《思いやりの心》が文章を書く上で最も大切なことだと思います。序盤では日本語の具体的な技術について書きましたが、それを100%活かすのは思いやりの心です。

・読み手はこの文章を簡単に読めるか?
・この文章は引用元の人の言いたいことをしっかり伝えられているか?
・無駄に人を傷つける文章でないか?

多方面への思いやりの心を持った文章を書く力が僕たちに求められていると思います。

このnoteを読んで1人でも多くの人の技術的・精神的文章力が上がるといいなと思っています。僕自身これからはより一層《わかりやすい》文章を書けるよう尽力します!文章力あげるぞー!


追記:こちらの本も非常に参考になったので文章力を上げたい人はぜひ読んでみてください。

(おわり)

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