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何の秋?

10月に入り、急に寒さが沁みるようになった。
スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋。
あまりにも使い古された言い回しだが、確かにちょうど読書について考えたことがあったので、今後の自分のために記しておこうと思う。

小さい頃から本を読むことが好きだった。
初めて行った図書館で、初めて自分で選んだのは『くれよんのはなし』。
8色のくれよん達が、それぞれの色を活かして絵を描いていく物語で、ページをめくると一色ずつ足されていき、段々と絵が完成に近づいていく、そんな話。
いまだに覚えている読むと気持ちがあったかくなる話。

くれよんのはなし  ドン・フリーマン/作  西園寺 祥子/訳

そこから小中高生はたくさんの小説を読んだ。
好きな本を見つけると、同じ作者の話を読んで制覇したり。

けれど社会人になって仕事に精一杯になり、本を読むことが一気に少なくなってしまった。
以前は本屋に出向くだけでわくわくして一冊だけと決めても数冊買ってしまっていたのに、買うこともなくなり、本屋に近寄ることもなくなってしまっていた。
そのまま数年を過ごし、ふと最近気づいたことがある。

頭の中で考えたことを言葉でうまく表現できなくなっているということだ。

細やかな気持ちの変化や人間関係の変化、人物像の背景に何があるか、
作品の素晴らしさを誰かに伝える時、「やばい」「すごい」そんな言葉でしか表現できなくなってしまっている。
昔はもっと考えを言葉にできていたような?

考えたことを伝わるように表現できるよう、リハビリも兼ねてここに記していこうと思う。
ついでに今までの好きだった作品を読み返して、若かった気持ちも一緒に取り戻してみたいなと思っている。


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