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内田百閒全作読破【旺文社文庫編】

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スローペースで挑戦する一人企画です。
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2022年5月の記事一覧

好きな本の紹介をB5一枚にまとめてネップリに登録する

いい感じの“アウトプット”、してえなぁ……。  そんな身もふたもない欲望を抱えた2022年。ちょっとした思い付きから好きな作家の作品を(ほぼ)全点読める状態へ揃え、うっかり「全作品を順に読んでnoteに感想をアップする」という無謀な企画を始めてしまいました。まだ2冊しか書いてないです。  亀の歩みですが楽しくやっております。  しかしnoteでは長文で書けるのがいいところなのですが、もっと一発でインパクトのある……ビジュアル的な……Twitterで遠くまで届くような……そ

【全作読破第2回】『百鬼園随筆』をよむ。

 みなさん内田百閒はお好きですか。私は大好きです(しってる)。  前回から間が空きましたが、内田百閒全作読破第二回、始めます。 企画趣旨はこちらからどうぞ。  前回の記事はこちら。 第2回は『百鬼園随筆』です。  1933(昭和8)年、三笠書房刊。内田百"間"は45歳。  前回お話しした通り、鬱屈した生活から逃れるため、短い小説をまとめて世に出した創作集『冥途』(1922(大正11)年)は評判も上がらず、しかも翌年の関東大震災で印刷のための紙型が焼けてしまいます。