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1手詰から始めるフェアリー超入門 天竺編1

これまでに下記のフェアリールールを扱ってきました。
・安南
・対面
・背面

過去の記事は下記のマガジンにまとめています。

今回は 天竺 です。

ルール

【天竺】玉(王)の利きが王手をした駒の利きになる。

これまでのルールとは異なり、性能が変化しうる駒は受方の玉と攻方の王だけです。

左上図のように21飛と王手をしたとしましょう。そうすると、11玉は飛車の性能に変化します。そのため、例えば19玉のように王手を外すことができます(右上図)。

天竺ルールでは、王手する駒によって玉の性能を変えられるので、弱い駒で王手をする詰め上がりが有力になります。

左下図では香、右下図では桂の王手で詰みとなっています。

なお、両王手が掛かった場合は、両方の駒の利きを合わせた性能に玉が変化します。

左下図のように33桂と跳ねて両王手した場合、玉は桂+香の性能になります。つまり、玉の利きは右下図のオレンジのマスになります。

性能が変わるのは受方の玉だけではありません。攻方の玉も性能が変化します。これを利用するとちょっと不思議な詰め上がりが作れます。

左上図は攻方が23銀とした局面です。実は23銀の王手を外す合法手がなく、受方の玉は詰みになっています。

23龍と銀を取れそうですが、取ると攻方の玉に龍の王手が掛かるので、32玉は龍の利きに変化します。そのため受方の玉が取られてしまいます。つまり、23龍は自玉を王手にさらす禁手です。

12玉は銀の性能なので11玉と指すこともできず、確かに詰んでいます。

補足

行きどころのない駒

玉以外の駒は性能が変わらないので、通常の詰将棋と同様に1段目の歩・香・桂、2段目の桂は禁手です。

利き二歩有効/無効

同様に、利き二歩有効/無効 の概念もありません。

例題

左上図は32角迄の1手詰です(右上図)。後手玉は角の利きになっています。32角ではなく12角と打つと、43玉などと逃げられてしまいます。

1手詰 練習問題

以下はすべて 天竺協力詰 1手 です。
解答は次回の記事に記載します。


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