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2022年9月28日

この数ヶ月、色々なことがあった。

その1

引越し
妻と付き合った頃をシーズン1とするならば、同棲がシーズン2、結婚がシーズン3、出産がシーズン4だ。
その中のシーズン2〜4を見守ってくれた家から、引越した。

準備やらなんやら大変だったが、何よりも寂しかった。
何もない部屋で、「今までありがとう」と問いかけても、少し反響するだけで何も返答がないことも、寂しさを増幅させた。
よくよく考えれば、何からしら返答がある方が恐ろしいのだが、それでもいいからこの部屋と繋がりたいと思った僕は、メルヘンおじさんなのかもしれない。


その2

・リフォーム
そもそも引越しの理由は、妻の実家をリフォームして、一階に住むことを決めたからだ。
これがまあ、大変だった。
住宅ローンを組んだり、リフォームの詳細を決めたり、なんだりかんだり。
兎にも角にも完成した僕たちの住処は、とにかく最高だ。

何せ、妻の理想が出来上がったのだから。

正直に言えば、妻の実家をリフォームして住むことを、友人知人に反対されたこともある。
その理由も分かる。

しかし、僕は妻の願いを叶えてあげたかった。

もちろん妻もずっと葛藤を抱えていた。
「自分さえ良ければいい」という考えの対にいる妻からしたら、自分の願いがそのまま叶うことに抵抗があったのだろう。
僕からしたら「何も気にすることはない」の一言だ。
そういう男と結婚した、妻の特権なのだから。

そして最後に一番大きい出来事がこれだ。

その3

出産

2022年9月28日 12時19分 2970g
妻が次女を出産してくれた。


長女の出産は、最初から最後まで嵐のような日々が続いていた。

一方、次女の誕生は、長女とはまた違っていた。

まず、次女が妻のお腹に宿ってくれたタイミングは、想像よりも早かった。
長女の時は少し時間が掛かった為、二人目が早めに欲しかった僕たちは「ちょっと予定よりも早く動き出そうか」と重い腰を上げた。

すると、コウノトリが速達でやってきた。

思わぬ嬉しい誤算に、二人で驚きながらも笑ったことを今でも思い出せる。
次女よ、ナイス。

そこから特段大きな事件もなく、次女はすくすくと育ってくれた。
合わせるように、長女も「立つ」「歩く」などの成長を遂げていた。

また、その時点では、性別は判明していなかったが、諸事情で妻が先に性別を知ってしまった。
そこで僕は、以下のようなイベントを実行した。

表向きは、「性別はどちらでもいい」と言っていたい。
実際は、「マジで女の子であってくれ……」と願っていた。
理由は簡単。以前妻が「娘二人って良いなあ」とポツリと言っていたからだ。
だからこそ今一度言わせてもらおう。
次女、ナイス。

そしてそこから妻のお腹はどんどん大きくなり、迎えた出産の日。
今回も帝王切開のため、予定が決まっていたことは幸いだったが、前日に入院してしまった妻の存在は、やはり大きかった。それはもう大きかった。

それを一番感じていたのが、長女だ。

日中はご機嫌に過ごしていたのだが、問題は就寝時。
今まで我慢していたものが溢れ出したのか、「ママー!!!」と大号泣。
僕は必死に寝かしてつけを試みたが、長女の勢いは止まらない。
見かねた妻の母が、二階から助けに来てくれた。
娘をおんぶして少し歩くと、長女は安心したように眠りについた。

やっぱり、母はすごい。

そう感じるとともに、この期間は妻のお父さんとお母さんにとてもお世話になった。
僕が仕事をしている日中は長女の面倒を見てくれたおかげで、妻も僕も、本当に助けられた。僕のご飯まで用意してくれた。全部美味しかった。やった。
お父さん、お母さん、ありがとうございます。


そして、出産当日。
予定では12時に手術室に入るとのことだったが、少し早まり11時30分に、妻は手術室に向かった。
聞けば、自分の足で向かうとのことだってので、それはそれは足がすくむような想いだっただろう。聞けば聞くほど、出産の大変さを感じると同時に、申し訳なさを覚えてしまう。
もちろんそこからは連絡が途絶えてしまったので、僕はただただ、そわそわと待つばかり。

「大丈夫かなあ……」
「無事であってくれ……」
「あぁ……」

のたうち回ること二時間弱。
見知らぬ番号からの着信を、光の速さで受け取る。

「12時19分 2970gで元気な女の子が生まれました。お母さんも元気です」

後から聞いた話だが、先生は妻に「旦那さん、電話出るの速すぎてびっくりしました」と言っていたそうだ。
先生、すみません。



これから

妻、長女、次女、僕。
僕たち一家は、これで完成の予定だ。
可愛いエンジェル3人に、大黒柱一本。

以前の僕だったら「おいらが大黒柱だなんて……」と謙遜していた。

しかし、今は違う。
「おいらが大黒柱だ!」と胸を張って言える。
言えるというよりは、言う他ない。その責任が、僕にはある。
妻と娘たちの健やかで朗らかな生活のために、僕は自覚と責任を持って、毎日戦わなければならない。
そして幸いなことに、僕はそれを「幸せ」と捉えている。

可愛い妻と娘のために、頑張る日々。

これを男のロマンと呼ばずになんと呼ぶ。
僕はこれからも、がむしゃらに、しゃにむに、ひたむきに、三人のために生きていこう。


最後に、長女同様、九月二十八日が何の日か調べてみた。

次女よ、ナイス。





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