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半纏の袖を着脱式にしたら超快適

半纏は温いが袖が…

この冬、暖冬だと言うが何となく半纏を数年振りに出してみた。
温い。取り敢えず羽織れば、上半身の寒さを気にしなくていいのは、中々快適だ。
しかし、ご飯どきや洗い物をする時、やはりと言うか袖口が邪魔になる。その為だけに、何年も来てなかったようなモンである。
いっそ、袖を丸ごと取っ払おうかとも考えた。しかし、それだとダラダラ時間のぬくぬくを諦める事になってしまう。いいとこ取り出来ないものか。

袖を外したい残したい

半纏眺めると、肩に縫い合わせがあるので、そこを解けば外せる。取り外しのボタンか何か付ければいいのかな。
チャック🤐方式も考えたが、着ててうっとおしそうだ。ボタンの付け外しだと、袖一周複数個着脱は面倒くさい。
そうか、パチンと止められるホックなら手間がかからない。
そうと決まれば百均の裁縫コーナーだ。

打ち具不要の樹脂ホック(色バリエーションあり)

片腕を何ヶ所留めたいかによるが、大体4〜6ヶ所止められたら、繋ぎ目がそんな寒くならないのでは。
今回は、片腕6ヶ所×2で、ホックを12組分用意した。

袖の着脱化作業開始、分解

さて、半纏をバラしてみよう。

半纏ほどく場所

ちなみに、うちのは何だかコムサの半纏だ。買った当時、何でこんな物をオシャレっぽいコムサが?と思ったのを覚えている。
解いてみて、心配だったのが綿がバラバラにならないかだったが、生地の片側に縫い付けられていて助かった。

半纏の構造(コムサの例)

まぁ、他の半纏も同じ構造かは不明であるが、製造上の都合で似たようにはなってるんじゃないかな。

今回、本体へ直接ホックは付けずに、万が一元に戻したい時穴開いてたらヤだから、布を追加する。
縫い目一周に別布を、袖側は延長する形に、胴側は隠れるように平紐状の布を縫い付け、そこにホックを付けたら、袖つけた時に繋ぎ目が目立たなくなるはずだ。
平紐縫わなきゃいけないのか、面倒くさいなぁ。と、布探ししてたら、丁度いい感じの布が余ってた。

何だこのおあつらえ向きのような余り布

着なくなった服の色が好みだったので、素材としてバラし残して10年以上。まさか、忘れられてたような物が再利用できるとは思ってなかった。
全然別の色だが、色の方向性は合ってるので違和感無し、と思う。
その前に、ホック取付に必要な布の厚みは確認すべし。ホックの包装に書かれた、適切な厚みは、
0.8から1.6mm。布を重ねる枚数で調整する。そもそも布は数枚重なってないと、すぐ破けそうなので丁度いい。

布という、ふわふわしたような物でも、実はノギスは役にたつ。
ノギスって何ぞや?という人の為に書くと、上のホック写真に一緒に写ってるクチバシ状の計測具だ。
この生地だと、4枚位重なってたらいけそうだった。
半纏の縫い合せ部一周分は、66cmだった。
なので、もしただの布を縫い合わせるなら、ホック幅13mm+余裕見て、出来寸幅20mm前後+縫い代×長さ66cm。
生地から作ったら、縫い代10mmとして、袖側に幅120mm((20+10)×4)×長さ68cmが2枚、胴体側80mm(20×4)×長さ68cmが2枚、必要になる計算だ。そこそこ布量がいる。

因みに平紐の作り方↓

自分がする場合、縫い合わせ目側だけでなく、半分折り側まで一周縫っちゃうけど。

半纏にホック付け、縫い戻し

ホック用布の準備。
布をまとめて6等分に印付け

揃えてまとめて印つけちゃう


胴体側の平紐にホック取り付け

手で付けられるホックのコツみたいな

器具が不要と言っても、指が痛くなってしまう。たまらず、この目打ちの尻の部分でむぎゅっと押し付けた。
胴体側に平紐付け

ミシン押さえとホックの喧嘩をなだめながら頑張る

半纏の縫い目の端、縫い合わせたら隠れる所から垂直に縫い付け、平紐の端までいったらそのまま逆方向に切り替え端に戻り、糸切り(写真手前を参照)。
ホック6ヶ所の左右を縫えたら、布端を内側に折り込み、なるべく折り目の端の方を縫って閉じる。
平紐の位置、もう1〜3cm位内側でも良かったかな?まぁ適当。

因みに、このクリップは裁縫用ではなく百均の飾り用っぽいやつ。ちゃんと裁縫用も持ってるけど、この写真にゃたまたまこっちしか写ってなかった。力は弱いが、まぁ仮押さえ大量の時に意外と使える。

お次は袖側

先に閉じてみる
ぐさっとパチっとした

おっと書き忘れてた、こちらの追加布は、輪っか状になるよう先に縫い合わせてから、袖に縫い付けた。
ホックとミシン押さえの喧嘩に懲りたので、縫ってからパチンだ。
縫い方ガタガタの適当だが、まぁ隠れる側だしいいや。

そして完成品

外した状態

何とかできて良かった

袖付けたら境目目立たない

いい感じに接合部隠れた。

着てみて驚いた。軽く感じる。前は意識してなかったけど、半纏って重たいんだな。袖だけでも無いと、軽量化を実感出来る。
着たら、肩の辺り、かみしもみたいに立ってしまうのがイマイチ。脇下のホックだけ互いに止められるよう組み替えたら、少しはマシだった。
しかし、脱ぎ着の時ホック外さないと微妙にキツい。もう、格好気にするのをやめた方が色々楽だな…。

作業したのは冬の始まり、記事にするまで寝かし過ぎてた。
今じゃすっかり袖外したままである。だって、ちょこちょこ洗い物したり、晩御飯の時は絶対無い方がいいし。
たま〜に、やる事無い時に袖付けてみたりする。包み込まれる感じがたまらん。まぁこの改造、してみて良かったと思う。

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