「今宵もスタエフやるけども……ドンマイおじさんについて語らせてもらっても？」の話
今日、売り場にドンマイおじさんがあらわれた。
カツ、カツ、カツ……
何でそんな、靴音出るの？
という程の存在感っぷり。
ドンマイおじさんは私を見つけるなり
おっきい声で問いかける。
「№§€¢µ℉℃???」
何言ってるか全く分からん！
「えーと？」
「℃µ¢€§【神聖館】№ー〜???」
一つの単語が聞き取れた！
「神聖館？？……ですかね？ちょっとお待ち下さいね」
調べに行こうとすると
「あー、いらん！言ってくれりゃえーんじゃ！」
ワォ！
「すみません！私では分かりかねるので、他のスタッフ〜に聞いて参ります！」
「あ！（たっけて！）鈴木さーん！！」
「あー……占いのコーナーなんですが、少し分かりにくいので、ご案内しますね」
「いらんいらん！言ってくれりゃえーんじゃ！」
ワーォ！
コツ、コツ、コツ……
しばらくすると靴音は止み
コツ、コツ、コツ……
再び音が聞こえたかと思うと
足早にかえって行った。
「何か……凄かったですね……」
「ずーっとあの調子なんでしょうね」
「365日24時間休む間もなく、あんななんですよ……」
「ドンマイとしか……」
お疲れ様です、ドンマイおじさん。
私らでは君を笑顔にさせる事は出来ないんだろう。
笑う時もあるのかな？
あったらいいな……
もしかしたら。
あなたの周りにもいるかもしれない。
ドンマイおじさんが。
おばさんかもしれない。
あ！
おばさんもおったわ。
「835円です」
って言った後
小銭を出してたから……
割と年配の方々
「細かいの、いくらだっけ？」
って再度聞かれる事が多いから……
「835円です」
ってもう一回言ったら。
「今出しとるじゃろ？気が短いな！若いからなん？」
ワ〜ォ！
やー……
全くその通りなんですよ。
私、気が短いんですよ。
良くぞ見抜いたな。
「……フフッ……スミマセン」
笑っちゃったわ。
マスクしてて良かったわ。
あなたの周りにもいるかもしれない……
ドンマイおじさんが。
彼らも若輩者から
ドンマイ呼ばわりされたくて
生きてきた訳じゃない……
彼らにも歴史があるんだ。
誰かと出会い、恋に落ち、子供が生まれ
涙を流したやも知れぬ。
そんなありふれた……
しかし奇跡のような歴史がそこにはある。
（ハズ）
行け行け、ドンマイおじさん！
負けるな、ドンマイおじさん！
今宵も8:30〜スタエフやりまふ。
気が向けばサポートして下さると、大層嬉しいです！頂いたサポートは私自身を笑顔にする為に、大事に大事に使わせてもらいますゆえ、以後よしなに(๑•̀ㅂ•́)و✧