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「日本よ、これがクリキャベだ!」の話

「私、父子家庭って事、言ってたっけ?」

ある日の朝。
梅原さんがそう切り出した。

「いえ、初耳です」
「貸してもらった本読んで……『あ、父子家庭の話』って思って。もう亡くなったんじゃけど」
「えっ……そうだったんですね」

「で、そこまでなら『ま、ない話じゃないか』って、読んでて……」
「はい」

「最後、餃子作ってたじゃろ?ウチのお父さんの得意料理だったんよ」
「ええっ?」
「今でも命日に餃子作ってるんよ」
「ええっ?」
「もう、涙が止まらなくなってさ〜」
「えぇぇ……」
「もう、号泣よ〜」
「ヤダ……めっちゃイイ話……」



二人して声がうるみまくる。


「すごく素敵な本を紹介してもらったなぁって……」
「や……私こそ、読んでもらえて本当に良かった……」


この偶然、すごくない?
ちょいと、つくね、朝から泣きそう。

「あのあの……もし良ければ作者さん本人にこのお話伝えても……?」
「ゼヒゼヒ!お礼言っといて欲しい〜」
「命にかえても」

日本よ。
見たか……
見たな……?
曇りなきまなこで!

これが
「クリームイエローの海と春キャベツのある家」

コードネーム「クリキャベ」の力です!


はー……
ふー……
(さめやらない感動)

あ、そうそう。
今宵も8:30〜
スタエフやりまふ。


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