「電車にてブフォッとなった」の話
あれはいつの事だったか……
確か、季節は夏。
神戸辺りで電車に乗って、空いてる席を探す。
四人がけの席に一つ、空席を発見したので、座る事にした。
周りの三人は親子の様だ。
お父さん、5、6歳位のお兄ちゃん、2つほど下の弟くん。
「ハイッ!」
と、弟くん。
お父さんが
「じゃあ、〇〇」
とご指名。
「布団がふっとんだ!」
「うーん、座布団一枚!」
笑点ぽいな……
楽しそう。
思いがけず、ニンマリしてしまった。
「ハイッ!」
お次はお兄ちゃん。
「ネコがねころんだ!」
「うーん、座布団はあげれんな……」
「えぇ〜」
(おぉ、割とシビアな判定もありなのね……)
しばらく
「うーん……」
と考え込むお兄ちゃん。
「ハイッ!」
閃いた様子。
思わず耳を傾ける。
「あつっ!やけどした!やけどの薬、どこ?」
「…………ここやけど?」
(ブフォッ!)
やっべ、想像以上のヤツ!
顔が、ニヤける!
通路を挟んで向こうの座席の人々もそうだったようで、皆一様に顔を下に向けている……
お父さんは
「おーっ!上手い!座布団3枚!」
(わ、私も座布団3枚……)
思わず、心の中で山田君を呼んでしまった、ある夏の出来事であった。
そして、今朝。
「靴下がないー」
洗濯済の山の中から、靴下を探す息子。
「あるよ、ほら」
「ありがとね、お母さん」
(やっべ、どうしよ……ダジャレ思いついた……ダジャレ脳とか言うヤツか……。ついに来たか。でも、普段言わんけん、なんか恥ずかしいな?あー、どうしよ……よし。言う)
「……えーと。お母さんは……靴下をはっくつした」
「!!!( ・`д・´)お母さん、スゴい!上手いな!!」
いいじゃない。
たまには、こんなのも、いいじゃない(恥)。
座布団は10枚程で良いので、山田君呼んでください。
気が向けばサポートして下さると、大層嬉しいです!頂いたサポートは私自身を笑顔にする為に、大事に大事に使わせてもらいますゆえ、以後よしなに(๑•̀ㅂ•́)و✧