東京物語

●ログライン
両親の東京への旅行を通して
年を経た親子の関係を丁寧に描く

●登場人物
父 周吉
母 とみ

妹1
妹2
未亡人

●あらすじ
周吉ととみが、東京に暮らす子供たちを訪れる。忙しい子供たちは、両親をどこかに連れて行くことが難しい。兄との家族とお出かけも、突然兄に急用が入りキャンセルに。両親の子と結婚した未亡人が、両親の世話をすることに。実質的には、他人である未亡人が、結局一番両親の世話を丁寧にしている。子供たちは、半ば邪魔者を追い払うように、両親を熱海に行ってもらう。安宿だからか夜はうるさい。東京に戻ってきて周吉は旧友と酒を飲み久しぶりに酔っ払う。周吉ととみは、家に帰ることに。とみは、帰りに列車で体調が悪くなり、大阪にいる子供の元に泊まる。とみは回復するが家に帰ると危篤状態に。子供たちは急ぎで富の元へ向かう。とみは息を引き取る。そんな中でも妹1のガサツさは目立つ。妹2はそんな姿を嘆く。結局ここでも未亡人が、最後まで家にいて周吉に気を使う。未亡人は、今まで抑えていた悲しい気持ちを周吉に吐露。周吉はそんな未亡人にあたたかい言葉をかける。ひとりになった周吉。映画はここで幕を閉じる。

●感想
大きくなると、親と子供は離れていくもの。そんな普遍性を描いた作品だった。映画が作られた1953年と今は家族の状況が違うので、また違った見方ができるかも。お互い生きている間にしっかり親子を関係を作っていく重要性なんかも感じた。近々実家に帰ろう。
小津さんのカットはひとつひとつ丁寧で、背景への並々なるこだわりを感じた。1枚の写真としても成立する勢い。カメラ目線になるには当時の映画の特徴か。編集のテンポは、一瞬少し遅めに感じるものが多かった。逆に今が速すぎるのか?テンポとはタイミングの話である。
日本の名監督の作品はどんどん観ていきたいと思った。

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