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東京ではド平日に早い時間から少しだけ飲むのがちょうどいい

仕事で珍しく渋谷のセンター街側に出向いた日のこと。
18時少し前に解散、直帰となったのだが、19時30分から美容院の予約を入れており1時間ばかり時間がある。

いつも通りロイホか、それとも西武に入っているあの店に寄ってご飯を食べてから美容院に行くか。
ああ、ここからなら公園通りのデニーズに行ってもいいな。

と一瞬考えてから「いや待てよ。せっかくいつもより早い時間に渋谷にいるのに行く店いつも通り過ぎない?」と思い直した。

なぜそんなことを思ったかと言うと、数日前にInstagramに上がっていた動画を思い出したのだ。美容皮膚科の男性医師が、看護師さんに
「先生はすごく若々しいですけど若さの秘訣は何ですか?」
と聞かれて
「歳を取ると冒険をしなくなって行く店も毎回同じところになってしまう。だから僕は、美容院もしょっちゅう変えているし、食事をするお店もいつも同じ店には行かないことを意識している」
と答えている動画だった。

実物も見たことがあるのだが、その先生はたしかに若いのだ。40代半ばのはずだが軽く10歳は若く見えるし、不自然な若々しさではなくごく自然に若い。理想的な若見えなのである。
もちろん、職業柄老けて見られてもいいことはないだろうし、顔も体も多方面からメンテナンスをしているだろうことは想像に難くない。
「日常生活で冒険をしない」という内面的な部分よりも、いろいろと注射を射ったりレーザーを当てたり、筋トレしたりの効果のほうが大きいのでは?とも思う。

けれど「歳をとってすべてがルーティンになってしまい冒険をしなくなる」というのはなんとなく頷けるものがあるし、注射や筋トレやレーザーと比べると「いつもと違う行動をしてみる」だけならお金も時間もそんなにかからない。私も多少は意識してみようかな?と動画を見たときに思ったのだ。

先生が例にあげていた日常生活での冒険は「美容院」と「飲食店」だったが、私は同じ美容院に15年以上通っており、担当美容師さんが美容師であり続ける限り通おうと思っているので「冒険をして若々しさを保つ」目的で美容院を変えるのは違うような気はする。

しかし飲食店。
1人で都内で食事をするときに、新規開拓することがなくなったな、とはたしかに思うのだ。
理由はいろいろだが、まず平日都内にいる間、めったに酒を飲まなくなってしまったことが大きい。昼間は仕事をして、夜はブログやnoteを書く時間を捻出したいのに酒を飲むとどうにも使いものにならなくなってしまう。週末の旅ではお酒は我慢したくないので自然と平日は飲まなくなってしまった。
外食しても酒を飲まずにノンアルで通すをという選択肢もあることはあるが、元が「飲みながら食べるのが好き」なタイプなので

「お酒を飲まないならいい店に行く必要ないなあ、ファミレスでいいか。食べ終わったらそのまま閉店まで作業できるし」

という発想になってしまっていた。

それから、コロナ禍を経て賑やかな店で1人で飲んだりご飯を食べることが、どうにも苦手になってしまった。
1人ご飯、1人飲みというのはあまり混んでいない店・タイミングのほうが気楽でいい、とはコロナ禍以前から思ってはいたのだが。「人混みをできる限り避ける」生活を続けるうちに、ますます混んでる店が苦手になってしまった。しかし、東京のおいしい店というのは平日でも20時ぐらいになると大抵混んでしまうものでね……。

そんなわけでここ数年の私の1人ご飯の選択肢は

(1)さまざまなジャンルのファミレス
(2)酒を飲みたくならないメニューのレストラン

の2択になっていた。(2)は、たとえば「野菜中心の惣菜が食べられるレストラン」や「1人でも入りやすい上品な中華料理屋」などで、それなりにおいしくて「外食を楽しんだ」満足感を得られる店を選んではいたのだが。

(2)の代表選手が吉祥寺に移転したクレヨンハウスである。
しかし、クレヨンハウスも毎月行っていて、だいぶ前から「いつもありがとうございます!」と言われるようになってしまったし、如何せんマンネリ感は否めない。

そう考えると今日は19時30分から美容院で、どうせ数時間はPCを開くこともできないのだし、酔っぱらわない程度に1杯飲んでいっても問題にならないのでは?
時間もまだ18時を回ったばかりだし、夕食どきには少し早いから人気の店でも空いているのではないだろうか。

それで少し考えて、渋谷で、以前から気になっていたけれど足を運べていなかった場所に向かうことにした。

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