古書店で働くことに決めた日。

私は今、古書店で働いています。大手の古本屋ではなくって、小さな小さな町の小さな小さな個人経営の古書店です。

子供の頃から読書が大好きでした。幼稚園の時には絵本をたくさん買ってもらって眠る前は読み聞かせしてもらい、小学生になると幼年童話、児童書、中学生になると東野圭吾さんにどハマりし、高校からは本格ミステリーを読み漁る毎日。新書から興味の幅を広げてさらに深く知りたいことは専門書を読んでみたりと順調に読書の階段を駆け上がった良い例だと私事ながら思います(笑)学生時代、私も人並みに何かに悩んだりもしましたが、いつも本には支えてもらい助けられたように思います。

そんな私が進路を決める段階で一番に考えたことは、本に関わる仕事がしたい。

司書や出版社なんかも考えてみたりはしましたが、やっぱり本を直接届けたい。生涯共にしたいと思えるほどその人の人生に大きな影響を与える本に出会うためのお手伝いがしたい。そんな風に思ったんです。

そこでまずは大型書店を一番の候補にしてみました。だって、置いている本の数は多ければ多いほどお客さんが選べるわけで。しかし知り合いの書店員さんと話しをしてみると、自分の売りたい本と売れる本は違う。売れる本を売るのが仕事だってその時言われたんですよね。その時に私の中で何か違うなぁと。理想と現実はやっぱ違うもんですね。

進路を決めかねてフラフラしていたそんな時に、たまたま見つけて立ち寄った古書店こそ今私が働かせて頂いてる店です。お店に入ってまず選書が独特だなぁと感じて、店主に話しかけてみたんです。店主がまた一味も二味も癖のある昭和の頑固親父といいますか、当時の私には最近見ないタイプの人だって印象でした。難しい人ではありますが本に対しての愛情とか向き合い方がすごく素敵だな、こんなところで働いてみたいなってほぼ直感でした。私の急な申し出に最初は難色を示していた店主でしたが通ってるうちに気に入ってもらえたようで気付けばここで働かせていただけるようになっていたという、ふわっとした始まりです(笑)

兎にも角にも急な出会いから急に決めてふわっと働きだした感じですが、今は本当にあの時の出会いは運命だったと思えるし自分の直感を褒めてあげたいほどとっても充実した毎日を送らせてもらっています。

明日も一日、頑張って働いてきまーす!


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