見出し画像

アメリカの田舎で受けたカルチャーショック②

アメリカの田舎で受けたカルチャーショック①からの続き…

3,独特なローカルニュース

アメリカに来てからずっとTVのない生活をしていたけれど、
モンタナで借りたアパートでは、家賃にケーブルテレビの代金が込みだったので、せっかくだし、地元を知るのにいいだろう、ということで久々にTVを買って、ローカルニュースをよくみていた。

治安も悪くなく、凶悪事件もほとんどなかったから、ローカルニュースはとても、のどかな感じだった
「どこどこの道路で、大きな穴があったと視聴者さんから連絡があったので、みなさん気を付けて運転してください」
とキャスターが言っていたのは、決して都会のニュースできいたことはなかったから、新鮮だった。

モンタナはメジャーなプロスポーツのチームがないので、
スポーツニュースというと、学生スポーツをずっと流していた。
日本の高校野球を、プロ野球並みのシーズンでやっているような感じだった。アメリカなので、やはりバスケや、アメフトがポピュラーではあった。

ニュースで一番驚いたのは、天気予報で、それぞれの地域で季節によっては、花粉飛散情報、紫外線情報、などが付け加えられるが、
モンタナでは、「家畜を屋内に入れましょう」情報であった。
冬場で冷え込む時、天気予報で、お天気キャスターが、今晩は放牧している家畜を屋内に入れた方がいい、と一言あるのだ。

4,農場

ニュースで家畜について触れられるほど、モンタナは農業、畜産業に従事している人たちが多い。
日本の田んぼや畑と違って、こちらでは延々と続く牧草地や小麦畑なので、日本の田園風景とは全く違う。
家族で広大な農場を代々経営し、手腕次第で莫大な富を築いているという。

勤めていたリハビリ部では、介護施設からくるお年寄りの患者さんが多かったのだけれど、元カウボーイ、カウガールが多く、いまだにブーツやバンダナを身に着けている人もいた。
介護施設で働いている人ならわかってくださると思うが、認知症の患者さんが、「私は今から家に帰るから」と言い出すことがよくあるのだけど、モンタナでは、「私は農場(ranch)に帰るから」というのを聞いて、ローカル色を感じた。

ローカル色と言えば、ケガする原因の事故がこの地域ならでは、というのが結構あった。交通事故でも、乗用車ではなく、トラクターに轢かれたから、とかhay baleという干し草を固めたかたまりが、トラックから落ちてきたのにあたって、頚椎損傷など、都市部ではみかけない事故が多かった。

住んでいるときは、やることが少なくて持て余してしまっていた田舎生活だったけれど、こうして振り返ってみれば、貴重な経験ができてよかったな、と思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?