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映画の余韻が残ってて
先日の52ヘルツのくじらたち から立て続けの映画3本。
奥深い作品、良作だと思える邦画を続けて観ることが出来ました。
感想です。ネタバレあるのでお気をつけて。
■ある男
書店で平積みにされて購入に戸惑った「ある男」と題した本。
すっかりそのことを忘れていたら配信されてました。
芥川賞な匂いがすると思ったら、まさしくそうだった。
※(追記:著者の平野啓一郎さんが芥川賞作家でした)
冒頭と最後を締める絵画が印象的、ここに全てが収められてる感じがして好き。
この物語の芯をついてて興味深かった。
読了後に感じる本の装丁を見返した時の納得感に近いものがありました。
他人には話せない重い過去、もしくは生まれ育った環境、を背負う者(たち)が悩みを抱え、普通の人でありたいと願う気持ちが伝わる作品。そのための手段は何であっても構わない、目的のためならという強い気持ちが伝播してきた。
ある年齢を迎えると生死を選択できる社会を描いた作品。
前途ある若者と将来を憂う高齢者が1対1で向き合う姿に胸が締め付けられる。
「生きる事を諦めないで」と願う気持ちがスクリーンから滲み出る。
それでも死を選ぶ人はいる。
その理由を問いかけられてるようでもある。
現在の社会にあってもおかしくなさそうなこのプラン。
もし私が若者の立場なら、高齢者の立場なら。
どういう答えを導き出せばいいのか、きっとわからないのかもしれない。
無限にもある分岐点で自分が選んだ一つがきっと答えなんだろう。
仲間と歌う林檎の歌。
陽に照らされながら歌うミチ、林檎の歌。
稜線に落ちる陽の光に見たものはなんだったんだろうか。
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「生死」に関係した映画は偶然。
年齢もそれなりに重ねてきたので今、観れたことはタイミングが良かったかもしれません。生きる糧と今後を考えるキッカケになりうる作品に触れることができました。
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