世界中がタレントになれる時代の次は、プロの時代が来ると思う理由
こんにちは!Hamaru StrategyのChief OTAKU Officerつっきーです。
しばらくサボっていたnoteですが、新しいマガジンをぼちぼち始めていければなと思います。
よろしければお付き合いください。
今日は、エンタメ界隈でのプロとアマチュアについてのお話。
プロが愛される理由
突然ですが、私は「プロ」という存在が好きです。
私自身の「推し」の一人は、同業者からもプロフェッショナルと認められている存在。
その仕事に身命を賭す覚悟が日常の会話から見え隠れしていて、壮絶な努力と忍耐、そして何より仕事への愛が感じられます。
そういうところが好きで、私は推しを推しています。
その好きな気持ちをもっと深掘りすると、おそらく「信頼感」という感情に行き着くと思います。
身命を賭しているから、ファンを裏切らないだろう。
しょうもないことは決してしないだろう。
その人が生み出す世界観は、どんなものであれ素敵だろう。
だから次も見に行こう。
意識的にも無意識的にも、私はそう考えているんだろうと思います。
そういった観点で、プロというのは、ファンからすると「圧倒的な信頼感を置ける存在」と言えるのではないでしょうか。
だからこそ、ジャンルや業界が違っても、「プロ」というのは多くの人から愛されるのでしょう。
70億総タレントの時代
今は言うまでもなく、世界中のだれもがエンタメを「提供する側」、つまりタレントやインフルエンサーになれる時代です。
ユーチューバーやライブ配信者、Twitterでのインフルエンサーは、電車で隣に座った普通の人かもしれない。
テレビに取り上げられなくても、何万人ものファンがつく。
年齢・性別・出身地など関係なく、注目を集められる。
そんな時代ですよね。
では、今の時代に、プロって必要なのでしょうか?
それについて考えてみました。
このnoteでのプロとアマチュアの定義
私の「プロ」観は前述の通りです。
定義づけをするなら、
【プロとは】
①プロ根性があり
②その領域での圧倒的な覚悟があり
③人気がある
という3点になるかと思います。
一方で、
【アマチュアとは】
①プロ根性をそれほど重視しておらず
②その領域での覚悟は圧倒的とは言えず
③人気がある人からない人までピンキリ
としておきましょう。
少しトゲのある定義になってしまいましたが、アマチュアを否定しているわけではありません。
単純に、今回の話題に挙げるエンタメ界隈のアマチュアには、プロの①②が本質的には必要ないと思っているだけです。
少し分かりにくいので、メイク系ユーチューバーをアマチュアの例に挙げてみます。
多くのメイク系ユーチューバーは、デパートの元美容部員さんや女子高生、OL、韓国出身の方など、あくまで一般人ですよね。
一般人だからこそ、そこにはリアリティがあり、視聴している一般人からも受け入れられやすいコンテンツとなっています。
ただ、その方々の動画からは「プロ根性」や「覚悟」などをすごく感じられるわけではないと思います。
多くのメイク系ユーチューバーは、その仕事・立場に人生を賭してもいません。
一方で、IKKOさんやイガリシノブさんなど、雑誌やテレビで取り上げられるようなメイクアップアーティスト・スタイリストさんは、一般人というより、従来のテレビ業界でいうところのタレントに近い。
そして、その仕事を人生のミッションとして、プロ根性と覚悟を持ってやってらっしゃいます。
今回お話するプロとアマチュアの違いは、イメージ的にはこういうものです。
プロの仕事は淘汰される?
誰もがタレントになれる時代になり、エンタメ業界は焦りを見せています。
それは、若い世代を中心に、テレビなどをはじめとした従来のメディアから離れる流れがあるから。
だからこそ、特にコロナ禍前後から、今までテレビでしか見られなかった多くの芸能人がYouTubeやライブ配信を始めたと思います。
これは「アマチュアの戦場にプロが参戦している」ようなイメージでしょうか。
(新しい技術や時代の流れにプロが翻弄される様子は、「AIに熟練者の仕事が奪われる」という状況と似たものがありますね。)
こういった状況を見ていると、今からはアマチュアに大勢が移り、プロの仕事はどんどんなくなってくるのではないか?
という気持ちにもなってきます。
しかし私は、今から新たにプロの時代が再来すると考えています。
プロの新たな役割
アマチュアが提供するコンテンツが爆発的に増えた今、その質は玉石混交。
だからこそ、コンテンツの良し悪しを見極める能力が、受け手側にはより必要とされています。
それがないと、間違った情報を拡散してしまったり、質の低いエンタメにしか辿り着けなかったりするわけです。
しかしながら、この新しい流れの中、良し悪しを見極める能力が備わっている受け手は少ない。
人間は楽をしたがるものですから、見極め力を自分につけるより、確実に「良いコンテンツ」に辿り着けるルートを求めるはずです。
ですから結局、プロの提供するコンテンツが再び脚光を浴びる時代がすぐそこまで来ているんだと思います。
そう考えると、プロが無理にアマチュアのコンテンツに合わせていく必要はないのではないでしょうか。
もちろん、受け手側のニーズを汲むことは必要です。
ただ、アマチュアのお作法に無理に合わせていく必要はないと思います。
(例えば、有名なアイドルが配信するときに、わざと素人っぽいテロップを出してみる、とか。)
リソースがあり、魅せ方も知っているなら、ちゃんとそれをフル活用して差別化した方がはるかに有用です。
プロは根性と覚悟を持って、その仕事をやっている人たち。
だからこそ、今の時代の流れに歯がゆい思いをすることも多いと思います。
でも、プロの時代は来るはず。
それに備え、(あくまで少しの工夫はしながら)自分らしい道を歩み、正当な評価を待つことも戦略の一つではないでしょうか。
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