見出し画像

『沈める花は狩人を待つ』46:プロット100本できるかな。

 タロットカード6枚引いて小説のプロット100本作る創作訓練やってみた記録です。

◆引いたカード◆
1主人公の現在:死神(逆)死からの再生、やり直し
2主人公の近い未来:正義(正)バランス、正当
3主人公の過去:隠者(逆)陰湿、閉鎖的、貪欲
4援助者:教皇(正)教え、寛大
5敵対者:塔(逆)必要とされる破壊
6結末:節制(正)調和、堅実

『沈める花は狩人を待つ』46/100

 一年のほとんどが霧の中にうもれる小さな村。ドウバはその村にある小さな祈り場の神子として育てられた(死神・逆)。外部とほとんど交流のない村だが、何故か村の長とその親族は贅沢な暮らしをしている(隠者・逆)。民は気候のせいで病になりやすく、しかしろくな治療法もない。かといって、ここを出てもどこへ住まうこともできない者たちばかりだ。
 口寄せの能力があるドウバは、亡くなった祖母の霊により、村に災いと喜びが迫っていると語る(教皇・正/塔・逆)。なにがやってくるのか分からないまま、ドウバは長から「民の心の平安を脅かした、おまえこそ災いだ」と追放された。さまよう霧の中で、村の民の姿をしているが、気配の違う男に出会う。
 実はこのシスイという男が、村の災いと喜びであった。長は大王の地位をおびやかすほどの秘密を握っており、大王を強請った金で潤沢な暮らしをしていたのだ。しかし欲張りすぎたため、とうとう刺客が送り込まれたというわけだ。長が秘密を差し出すなら、処刑は長だけ。差し出さないなら、村ごと焼くという。
 追放された身のドウバにシスイは協力を迫るが、捨て子だったドウバは長に拾われ育てられた恩がある。かといって、村をすべて犠牲にもできない。シスイに協力するふりをして、出し抜いて秘密を探し出せば、長も誰も殺させないようシスイと交渉できるかもしれない。
 ついに長のところから盗み出した秘密をドウバは祈り場に埋め、高く土を盛って不可侵とした(節制・正)。納得しないシスイが提案したのは、村全域に同じだけの高さに土を盛り、丘にすることだった。何年かかるか分からない事業となるが、けして掘り返される心配がないとするには、そこまでやれという。
 やがて小高い丘ができはじめ、そこは霧に埋もれることのない暮らしやすい土地になっていた。すべて完成したとき、ウバシはシスイを探して村を旅立った。 (了)


 カップリングはウバシとシスイ。←

 マクガフィンが毎度思いつかないとか当時書いてるんですけど、いつの間にマクガフィン設定するようになったんだっけ、おそらく要素を増やすことで書きやすくしたかったんでしょうかこれもタロット引いて設定しています。
 今回のマクガフィンは、皇帝・逆。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?