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石橋を叩いて渡らない少年

僕は、勉強が得意な内向的な子供でした。
今風に言うと「陰キャ」ってやつです。

友人は仲の良い数人とだけつるむような少年でした。

中学の先生、曰く――

部活は「手品クラブ」、「科学部」、「吹奏楽部」と
見事に文化部を渡り歩いてきました笑

中学の時、視聴覚室のパソコンを使えるという理由で
科学部に入ったのですが、顧問の先生に言われたんです。

「つきみは 石橋を叩いて渡らない 男だよな~」

いつも白衣を着ていて、ちょっと抜けていて・・・
マンガに出てきそうな若い先生だったのですが、
面白い事を言うなぁと思ったものです。

その時は、そこまで実感が無かったのですが
仕事や、結婚を経験して成長していく中で、
すごく自分の本質を表している言葉だなと、感じるようになりました。

「慎重」と「臆病」は紙一重

勉強はできたのですが、
新しい事に挑戦する事や、
人に嫌われる事が怖くて、すごく保守的な性格だったんですね。

ボロボロの橋でもなく、木でできた橋でもなく
しっかりとした石造りの橋ですら、
大丈夫かな?危ないんじゃないかな?

・・・やっぱやめとこう

と、思うような性格が、僕の中の根っこにはあるんです。


踏み込まない、踏み込まれない人間関係

慎重な性格は、人付き合いにも表れます。

自分の根幹にある物を外に出すと
「批判されるかもしれない」
「否定されるかもしれない」

そんな弱い気持ちがあるから自分を外に出せない。

だから、相手も本心を打ち明けてくれない

表面的な、傷つけあわない付き合いは得意なのですが、
深い所までさらけ出しあう人間付き合いができないんです。

橋を渡らない男

僕は、恋愛をずっとしてきませんでした。

みんなが感じるような「彼女ほしいな」というくらいの
漠然とした気持ちはあったのですが、
仕事も大好きでしたし、自分には必要ないなと思っていました。

でもある時、過労で体を壊しまして、
「あぁ仕事だけの人生じゃ、つまらないな」とふと思ったんです。

「恋愛をしてみよう」

恥ずかしながら、30年生きてきて
恋愛のに関する はじめの一歩 を踏み出したのがその時でした。


周回遅れの恋

ご縁があって、僕は結婚ができました。

奥さんと喧嘩をして「あなたはどこか壁を感じる」と言われた事が、
改めて自分を見つめなおすキッカケとなりました。

少しずつ、人は変わっていくと思います。
でも、自分の中の根っこは、まだ変わっていなかったんですね。


自分の本音をしまい込み、
表面的にトラブルを避ける弱さが自分にありました。

社会上の付き合いでは、そういうスキルが重要な機会もあるのですが、
家族には、自分の本心を伝え、同時に相手の本心を受け入れる
そんな関係が必要なんだと思います。


今まで恋愛や人付き合いの経験値を積んでこなかった僕は、
人付き合いの周回遅れ なんだなと実感しました。

人の気持ちを察する力とか、女心とか、思い遣りとか―
そういった能力が足りない事で、
奥さんを不安にさせたり、悲しませたりする事が本当に申し訳ないです。

自分に無い色々な価値観を与えてくれる、彼女には本当に感謝しています。


僕がnoteを始めた理由

noteを始めてみようと思った理由は

一つは、
自分の気持ちや思考を文章にしてアウトプットしてみよう
と思ったことです。

自分の気持ちを言葉にする、
引っ込み思案な僕には、なかなかそこが難しいんです。

こうして文章にすることで、自分の気持ちが整理でき、
それを人に伝える練習にもなるかなと思いました。


もう一つは、
SNSという場で、たくさんの方達と交流を持ってみたい と思った事です。

色々な人と触れ合うことで、
自分の中にない価値観に触れたり、世界を広げたいと思いました。


最後に― 踏み出すのは遅いのか?

僕は30代で体を壊してから、
初めて音楽ライブに行って感動をしたし、
旅行に興味がなかったけど、旅の楽しさを知ったし、
女性に好かれようと床屋じゃなく美容院に行くようになりました。

今、40代に突入し、
noteを書き初めてみたし、
料理教室に通い、週末に好きな料理作るようになりました。


人にはそれぞれの個性があって、それぞれの歩くスピードがあります。

スタートが遅ければ、
その分、先に始めていた人に追いつくのは難しいかもしれません。

でも、それもまた、その人の人生です。
いくつになっても、新しいことを始めることはできると思います。

これから先も、たくさんの橋が目の前に現れると思いますが、
おっかなびっくり 自分のペースで、歩を進めていこうと思います。


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