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脳を開けても心はなかった―目次

はじめに

プロローグ
1996年 DNAから心へ/1998年 超伝導から心霊現象へ

1章 20世紀の科学の勝利とほころび
1998年 意識は感染する/ノーベル賞の季節/青天の霹靂/20世紀の科学の象徴
19世紀末の物理学/量子力学の誕生/素粒子の発見/物理から生命へ
還元主義の全盛/ほころびる絶対観

コラム
シュレディンガーの猫

2章 ノーベル賞から「意識」へ
物質から神秘主義へ
シュレディンガー(1887~1961)
脳から二元論へ
シェリントン(1857~1952)/エックルス(1903~1997)
スペリー(1913~1994)/ペンフィールド(1891~1976)
新しい物理を
ペンローズ(1931~ )/ウィグナー(1902~1995)
科学から超心理学へ
カレル(1973~1944)

コラム
潜在記憶と顕在記憶/アインシュタインの脳

3章 哲学? いや科学で解こう
クリック(1916~2004)──視覚の不思議がカギを握る/コッホとゾンビ
エーデルマン(1929~2014)──免疫の仕組みをあてはめよう
利根川進博士(1939~ )──遺伝子で謎を解く/その後の利根川博士
コッホの「ロマンチック還元主義」/万物に意識が宿る?/トノーニの「統合情報理論」

コラム
見えないのに見えている/注意が立ち上がるとき/サブリミナル・カット
知覚的現在/さまざまな還元主義

4章 「AIは意識を持つか」論争
HALの誕生日/コンピュータは意識する/意識は説明された/哲学者と意識
サールの中国語の部屋/チューリング・テスト/ペンローズの分類/正統派と人工知能
クオリア/むずかしい問題とやさしい問題/「機械は意識を持てない」のはなぜか
下條さんによるAIの「意識」とは/土谷さんがみるIITの強みとは
25年ぶりにコッホに聞いてみた/アニル・セスにも聞いてみた/ガーランド・テスト
チャルマーズの問い/LLMに意識は宿るのか/「AIの意識」を認める未来は来るか
チャットGPTに聞いてみた

コラム
意識、心、精神/意識の階層/AIゴッドファーザーの懸念/意識研究者の派閥
25年前の賭けに勝ったのは?/「NCCの重要性は低下したのか」
意識研究の25年/「AIに意識が宿った」と主張したら/脳オルガノイドと意識

5章 複雑系は還元主義の限界を突破できるか
2021年 驚きのノーベル賞/1992年 複雑系シンポジウム/サンタフェ研究所
ゲルマンの不満/非線形から複雑系へ/新しい宗教?/複雑系とは何か
定義はしない/足し算してもわからない/新しい性質が創発する
還元主義礼賛とアンチ還元主義/第三の方法論/人工生命は生命か/意識は複雑だ

コラム
ヒトゲノム計画/福井謙一先生/紙とエンピツと頭脳/暗黙知と複雑系
散逸する複雑系/東洋思想への傾倒/理論屋と実験屋

6章 ノーベル賞科学者が意識研究に走るわけ
もともと意識を研究したかった/むずかしいほど血が騒ぐ
ノーベル賞をとったから、リスクを冒してもいい/単純な還元主義では解けないものへの挑戦
何にでも興味がある/はやり/脳を見ても心はなかった/免疫学者が意識に走るわけ
物理で生物が解けたのだから、意識も解けるだろう/意識の神秘は量子論にあり
観測者が未来を変える/決定論への反感/反量子論/統一論の魅力
神秘主義と直観/1999年夏 東京で開かれた意識の国際会議

コラム
日本人と一元論/湯川秀樹と朝永振一郎

エピローグ
意識研究の未来
おわりに
主な参考文献
索引

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