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樹盗―目次

主な登場人物
プロローグ―メイクリークの闇の中で

第1部 根(ルーツ)

第1章 乱伐
原生林で盗伐事件に出会う
10億ドルの違法伐採取締りがむずかしい理由
森の圧倒的な美しさに囲まれて暮らす人びとがなぜ盗伐を?

第2章 密猟者と狩猟管理者
17世紀、イングランドの樹盗たち
共有地の利用を地域住民に保障したフォレスト憲章

第3章 沿岸から内陸へ
広大な森を滅ぼし、先住民を排した建国事業
自然保護活動のはじまり
カリフォルニアのゴールドラッシュと赤い金塊レッドウッドの森
太平洋岸北西部の大森林が木材資源の「安定供給」を可能に
富裕層のサポートで発展した保護活動

第4章 荒涼たる景観
林産業労働者と環境保護主義者が連帯して過伐採に対抗
建築ブームと過剰伐採による荒廃
レッドウッド国立公園の誕生
カウンターカルチャー、「大地へ帰れ運動」の理想と現実
大型トレーラーでコンボイを組み、首都へ

第5章 闘争地域
「森林闘争」と「木材紛争」
カナダの歴史上、.最大の民衆抵抗
「母なる地球の敵に妥協せず」――アースファースト!の活動家たち
経済的困窮と盗伐者たち

第2部 幹(トランク)

第6章 レッドウッドの森への入り口
樹齢2200年の切り株
バール密採の本当の意味
盗伐現場を偶然見つける

第7章 樹難
国立公園の拡張と伐採業の衰退
オリンピック半島での盗伐

第8章 音楽の樹
盗伐現場からの移動経路を再現
ギターやチェロの製作に盗木が

第9章 ミステリーの樹
住民が盗伐に手を染める
盗伐集団とアウトローズ公園局レンジャーたち
盗品のチェーンソーと圧搾機を押収

第10章 ターニング
木地師
海岸での木材採集禁止がもたらす住民と公園局のあいだの緊迫

第11章 劣悪労働
高レベルの貧困率とインフラの不備
「気力喪失労働者」と呼ばれて
地域じゅうにひろがる薬物使用
違法伐採と薬物禍
大麻栽培にうってつけのレッドウッドの森

第12章 アウトローを捕まえる
ヨセミテ国立公園から来た男
オリックの町での聴き込み調査

第13章 ブロックス居住区
深夜の盗伐指南
どしゃ降りのけもの道に足跡を追う
任務中、襲撃リスクと背中合わせのパークレンジャー
レンジャーたちとの押し問答をSNSにアップしたヒューズの疑念

第14章 パズルのピース
動体検知カメラに映る人影
ネッツ家の家宅捜索でヒューズに銃口が
盗伐者の通報に報奨金5000ドル
更生施設での会話記録で捜査が進展
盗伐材の市場価値を算定

第15章 新たな激流
バンクーバー島での盗伐
ナナイモ市―カナダ最大のテント集積地
コミュニティ・フォレスト―木材収穫と保護・レクリエーションを両立
コロナ禍で木材高騰、盗伐ニーズも

第16章 火種の樹
森林大火災の発端となった思いもよらぬ行動

第3部 林冠(キャノピー)

第17章 木材を追跡する
遺伝学による盗伐材の同定
目標は切り株との照合なしに生育場所を知ること

第18章 「それはヴィジョンの探究なんだ」
盗伐木材のデータベース
サケに扮装してイール川を下る熱血漢グロス
レイシー法の改正以来、急激に高まった木材科学調査ニーズ
法医学研究所で木片を集める
化合物の同定で900種の樹木の化学データベースづくり

第19章 ペルーからヒューストンへ
北米と密接につながる南米アマゾンの盗伐材
ペルー・アマゾンの違法伐採現場
線路の枕木に使われる硬材も標的に
コンセッションに定着する不法占拠者
違法採掘やドラッグ栽培にも道をひらいた大規模伐採
地区長アギーレの願い―先住民の土地活用を現代流で

第20章 「木々を信じてるから」
政府から伐採企業へ引き渡されたウカヤリの林地
「皆伐→焼き畑」でむきだしの大地をドローンがとらえる

第21章 カーボンシンク
アマゾンの炭素貯蔵量を排出量がうわまわる
木材同定の新技術―蛍光染色法、年輪音声法
樹盗とのたたかいは重武装化よりも地域社会の理解

第22章 忘却の彼方で
長すぎる裁きを待ちながら
レッドウッドのかたわらで聴いた判決

あとがき
謝辞
訳者あとがき
用語解説 (巻末より)
原注
訳注
参考文献
索引
著者紹介、訳者紹介

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