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今さらミセン(未生)

※ 本稿はネタバレ含みます ※

 「愛の不時着」から始まった冬ソナ以来の私的韓国ドラマブーム。
 以前BSで放送されていた時も知人が「面白い」と言っていたのにスルーしていたが、
 マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~(以下、「マイディアミスター」)に嵌った人なら絶対観るべき!」
というネット上の多数の声に押されて、遅ればせながら「ミセン(未生)」を観た。

 「もう少し若い頃に観たかったなぁ…」というのが第一の感想。
 「社会人になる」「組織で働く」「行動に責任を持つ」などの意味を、嫌でも考えさせられる。

 日本よりも相当に厳しい韓国の学歴社会、格差社会の問題が背景にあるにしても、パワハラやセクハラ、理不尽な壁、自己嫌悪などは、国を問わず若者が直面するものだろう。
 同期入社4人の各々をはじめ、登場人物の誰かに自分を投影する人も少なくないと思う。

 そして、中東通のパク課長や、繊維課のソン代理のような人は、実社会でも石を投げれば当たるほどいるが、オ次長やキム代理みたいな人にはなかなかめぐり会わない。

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 一方、ミドルシニアになってからの視点では、家族のために、という大義名分による葛藤や、仕事における自身の信念を貫くべきかという苦悩が描かれている場面に、より共感を覚える。
 特に、「仕事は退屈なものだ」とキム代理を諭しながら自分にも言い聞かせているように見えたチョン課長が、皆いなくなった社内で寂しそうにしている場面にその葛藤による悲哀を感じた。

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 このドラマが大ヒットした要因の一つとして、ドラマ内で語られる数々の名言が好評だったということがあったらしいが、個人的に好きだったのは、チャン・グレの次のセリフ。
 「努力が足りなかったからだ
決して他人や状況のせいにしない。
自分への言い訳に忙しかった私とは正反対である…。

 「マイディアミスター」は最高だったけれど、あれはあれでもう完結してほしく、それゆえ続編は望まないが、ミセンに関しては、シーズン2を期待したい(実際そんな噂もあったようだが)。
 ● 起業した新会社のその後
 ● 同期3人のそれぞれの成長
 ● チャン・ベッキとアン・ヨンイのその後
 ● チャン・グレと保育士の女性(とアン・ヨンイ?)の関係 etc...
シーズン2を製作するには十分なストーリー要素がある。

 このドラマでは「マイディアミスター」と違って号泣する場面はなかったが、オ課長が、自分のせいで会社を追われることになったキム部長の背中を見ながら、自分の新入社員時代を振り返る場面は泣けた。

 ・・・が、最終回の3人で抱き合う輪に入れなくて拗ねている(?)場面で救われた。

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 チャン・グレの亡父の葬式場面で肩がぶつかった人の設定は、1996年の香港映画「ラヴソング(甜蜜蜜)」を思い出す。なかなかの傑作なので、ご興味あればそちらも是非。

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