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積ん読のご紹介(エッセイ)

まだ読んでいない本の紹介をします。

こちらの記事からのインスパイアです。(面白いのでぜひ!)
混沌とした本棚の整理のため&消化への助走のためにも…。
ここ2年くらいの中から何冊かに絞ってご紹介します。



1.『わたしの名は赤』オルハン・パムク

1591年冬。オスマン帝国の首都イスタンブルで、細密画師が殺された。その死をもたらしたのは、皇帝の命により秘密裡に製作されている装飾写本なのか……?
同じころ、カラは12年ぶりにイスタンブルへ帰ってきた。彼は件の装飾写本の作業を監督する叔父の手助けをするうちに、寡婦である美貌の従妹シェキュレへの恋心を募らせていく――

HPより

赤色が好きというシンプルな理由でなんとなく手に取ったら、あらすじが面白そうすぎました。
細密画や装飾写本という好きなものが題材な上、トルコ旅行にも行く予定があったのでその前に読もうとしていました。

2.『野生のしっそう』猪瀬浩平

知的障害があり自閉症者でもあるが、さまざまな鋭さをもった兄。障害がないとされているが、さまざまないびつさをもった弟(著者)。世間には、この兄と弟を切断する「ものの見方」があたりまえに存在する。

しかし、その分断をすり抜けてしまうある出来事が起こった。
2021年3月、コロナの感染拡大による緊急感が高まるなか、兄は突然しっそうする――
どこへ向かったのか? なぜしっそうしたのか?
その道筋を辿りながら見えてきたのは、兄の「たたかわない」術だった。

外なる他者、遠くの他者を扱ってきた文化人類学に、あらたな道を拓く実践の書!
「障害とともにある人類学」から始まり、「内なる他者」を対象とした人類学へと展開する、あたらしい学問のあり方。

HPより

「障害と人類学」という見出しに、丁度最近どちらにも興味があった自分は足を止めてしまいました。タイトルも装丁もすてきです。静かな場所で大事に読みたい。

3.『古代人と夢』西郷信綱

夢にも固有の歴史があった。夢をもう一つの現実として信じた「古代人」の、私たちとは異質な文化と精神構造のなかに、「忘れていた今」を思い起こす独創的な精神史。

HPより

Twitterで流れてきたのか、好きな本屋さんで平積みにされていたのか、どうだったのか忘れてしまったのですが、大学時代の専門にも近いものがあって購入。夢って面白いですよね。わたしはほぼ毎日、非現実的な悪夢(例:空中に浮かんだ白い箱につづくエレベーターに乗っていたら上から人が落ちてくる)を見るのですが、父親の夢日記を見たら似たような悪夢ばかりだったので「夢見って遺伝するのか?」というのが気になっています。

4.『とうもろこし倉の幽霊』R・A・ラファティ

伝説の奇想作家ラファティがおくる全篇初邦訳の伝奇集
爺さん犬のシェップがとうもろこし倉に近づかないのは、幽霊を見たことがあるからだよ――ある農村でまことしやかに語られる幽霊譚を少年ふたりがたしかめようとする表題作など、全9篇を収録。全篇初邦訳、奇想の王たるラファティが贈るとっておきの伝奇集。

HPより

①表紙がかわいかったから ②なぜか夏になると海外小説が読みたくなるから

5.『魔女の宅急便』角野栄子

新米魔女キキ「ひとり立ち」を目指す成長物語
「ひとり立ち」するためにはじめての街にやってきた13歳の魔女キキと相棒の黒猫ジジ。彼女が懸命に考えて自立するために始めた仕事は、ほうきで空を飛んで荷物を届ける宅急便屋さんでした。ミスしておちこんだりしながらも元気に生きるキキは荷物を運びながら大事なことを発見していきます。相棒の黒猫ジジと喜び悲しみを共にしながら、町の人たちに受け入れられるようになるまでの1年をさわやかに描いた物語。

HPより

魔法の文学館に行きたくて、その前に読みたいから。今年は角野さん特集の雑誌や、ドキュメンタリー・エッセイなどお祭りなので、乗るしかない、この波に……。

6.『私はいま自由なの?』リン・スタルㇲベルグ

ジェンダー先進国とされるノルウェー。
だが、そこに住む女性たちは幸福なのか。
労働問題を扱うジャーナリストが、
「先進国」ができるまでの過程を点検し、
仕事と家事、両方の負担に押しつぶされそうな
ノルウェー女性たちの肉声を拾い集める。
「ジェンダーギャップ」を埋めただけでは解決しない、
日本もいずれ直面する本質的な課題を
浮かび上がらせる渾身のレポート。

HPより

読むの怖いけど、知りたすぎる内容で……。いい加減大人なので、こういうことを日々の忙しさの隙間で考えていく責任があるとここ数年で思うようになりました。3日前に買ったばかりなのでまだ……まだ……。

7.『パチンコ』ミン・ジン・リー

日本に併合された朝鮮半島、釜山沖の影島。下宿屋を営む夫婦の娘として生まれたキム・ソンジャが出会ったのは、日本との貿易を生業とするハンスという男だった。見知らぬ都会の匂いのするハンスと恋に落ち、やがて身ごもったソンジャは、ハンスには日本に妻子がいいることを知らされる。許されぬ妊娠を恥じ、苦悩するソンジャに手を差し伸べたのは若き牧師イサク。彼はソンジャの子を自分の子として育てると誓い、ソンジャとともに兄が住む大阪の鶴橋に渡ることになった……

1910年の朝鮮半島で幕を開け、大阪へ、そして横浜へ――。小説というものの圧倒的な力をあらためて悟らせてくれる壮大な物語。構想から30年、世界中の読者を感動させ、アメリカ最大の文学賞・全米図書賞の最終候補作となった韓国系アメリカ人作家の渾身の大作。

アマゾン紹介文

読みたかったものがいつの間にか文庫本になっている!!!と思って買った。移民の話は今の時代フィクションでも触れたいテーマです。先に母に貸していたので最近返ってきたという言い訳をします。

8.『応答、しつづけよ』ティム・インゴルド

〈世界と向き合い、「つくる」ために〉
人類学とアートの刺激的な出会い。
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現代の人類学を牽引する思想家が随筆、批評、寓話、詩などさまざまな形式を駆使して、アート、建築、デザインを論じる。
火、樹木、山、飛行、地面、時間、石、絶滅、線、糸、言葉、手書き、頭字語、色……創造と想像を刺激する思考の集成。

HPより

人類学に興味があります(二度目)。本屋さんで立ち読みして、面白そうだったので購入しました。こういう分厚い本は移動時に持っていくのを躊躇するため積まれがちです。

9.『それで君の声はどこにあるんだ?』榎本 空

「イエスは黒人なのだ! ブラックパワーは福音だ」 黒人神学の泰斗、ジェイムズ・H・コーンに学ぶため、二七歳の筆者はNYにあるユニオン神学校の門を叩いた。教室にさざめいたハレルヤ。ブラック・ライヴズ・マターという仲間たちの叫び。奴隷制以来、四〇〇年に及ぶ苦難の歴史に応答することはできるのか? 魂をゆさぶる言葉の旅。

HPより

黒人神学という見慣れない文字の並び、かっこいいタイトルと装丁、読みたいですよね。自分への問いかけがあってそれについて考えてみたいだろうなぁと思う本も、通勤時に持っていくのをつい躊躇ってしまう。己の弱さ……。

10.『芝居の面白さ、教えます 日本編』井上ひさし

【内容】
敬愛する戯曲家の伝記的事実、演劇史の解説、演出の仕方、せりふの一言一句への詳細な解釈、ト書きの読み方、舞台装置の使い方――井上ひさしの芝居に関する蘊蓄・愛情が縦横に語られた未発表の「戯曲講座」!

真山青果『元禄忠臣蔵』
宮沢賢治『ポランの広場』ほか
菊池寛『父帰る』
三島由紀夫『鹿鳴館』/『サド侯爵夫人』
安部公房『友達』

HPより

教えてほしいじゃないですか……。載っている作品が、軒並み舞台で見たことがないものばかりでとても気になります。買ったのが、ちょうど宮沢賢治を読み返したいなぁと思っていた時期でもあったので、それも理由のひとつでした。海外編もあって、そちらも面白そうです。

11.『UFOの歴史』アダム・オールサッチ・ボードマン

空に浮かぶ奇妙な光、畑に現れた謎のサークル……。
未確認飛行物体やオーパーツ(場違いな人工物)は、何十年間にも渡って人々の関心を集め、時に世の中を熱狂や混乱の渦に巻き込んできました。
本書では、世界各地に残るUFO目撃談やエイリアンとの遭遇事件、エイリアンが登場する創作物などをイラストで紹介。UFO史の入門書として最適の1冊です。
「空飛ぶ円盤」や「エイリアン」のビジュアルの共通認識は、どこから始まったのか。
エイリアン支持者と科学者、そして陰謀論者たちのあくなき戦い。
各地で発生したアブダクション(エイリアンによる誘拐事件)、その顛末とは……。
英国人著者によるクールかつ軽快な語り口と、シンプルながら味わい深いイラストで、UFOを取り巻く世界の動向を図解します。

HPより

SFに全然興味がない人間です。でも人間が時代を超えて共同で作り上げているフィクションのことが大好きなので、そういう視点でUFOの歴史というものにとても興味がありました。「なにやら空を飛ぶ不明な存在」というものをずっと想像し続けている人類、なんて面白い生き物なのでしょう。わたしは自然に存在するものよりも、人間の作り出したものが好きな傾向にあります。

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キリがないので、今回は以上となります。
改めて見返すと、まだ読んでない理由が分からないくらい面白い本ばかりなので、年内には消化したいという目標をひっそりと掲げて生活しようと思います。

誰かの本棚を覗くのは楽しいので、これを読んだ方もぜひ、積読リストを教えていただければ幸いです。

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