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行き場のない短歌たち①

いきなりですが、作った短歌たちをアップします。
やはり奥が深い。




むき出しの
愛の言葉を書きためた
けれどもあなたは
遠く、遠く


優しさに
この身を焦がし溶かされて
幸せのまま
眠りにつく


うたかたの
言葉を何度もころがして
おぼろの未来を
静かに照らす


永遠の
幻の中で得た幸せ
目覚めて地獄で
夢と死ぬ


暗闇と
手を切り希望を握り締め
明日への光を
追いかける


前を向き
ひたすら歩んだ長い道
行き着く先は
光か闇か


受け取った
傷を癒せず今日もまた
新たな傷を
どんどん増やす


秒針が
疲れて休んでいるうちに
一緒に行こう
どこか遠くへ


自らが
生み出す毒に侵されて
苦しみもがき
それでも生きる


夜深く
世界が眠りについた時
目だけが冴えて
取り残される


かじかんだ
手を温めてきみを待つ
粉雪の舞う
師走の夜に


とびきりの
大っ嫌いを携えて
いつかあなたを
刺しに行きます


悲しみも
ひとつの愛だと誤魔化して
涙を枯らし
過去を潤す


穏やかに
取り繕ったその下に
反骨少し
怒りを添えて


ひと月の
過ぎる早さが身にしみて
不変を探る
刹那の中で


ごめんなさい
あなたのことは忘れてた
今ねとっても
とっても幸せ


悲しみと
胸いっぱいの思い出を
忘れはしない
死んでもずっと





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