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人に会わない選択肢を



こんなにも柔らかい気持ちのまま帰れるんだ…


転職して数日が経った。まだ、とてもとても日は浅いけれど、気持ちが暗くならずに働けるのはいつぶりだろうか。


キラキラした夢のお仕事に戻った。やっと、私が思い描いていた職場に巡り会えたと感動している。


誰も大きな声で話したり、怒ったりしていない。入社したばかりで、まだ緊張はしているけれど、誰かにネチネチと怒られるんじゃないかという不安は湧いてこない。これが不思議だと感じる私の感覚は、ちょっぴり変なのかもしれないが…


1ヶ月前、大量の疲れと仕事を、毎日背負って帰宅していた私とは大違い。家でのんびりと過ごしている愛猫にも、仕事から帰宅した後、たくさんの愛情を注いであげられている気もする。


ありがたいことに贅沢な平日を過ごした私には、自分の心を守るために大切にしている習慣がある。


私の心を乱すような人には会わない。これ、私にはとても大切で外せない項目。


退勤後、愛猫が待っている家に早く帰りたい気持ちがふつふつと湧き上がる。スマホで帰宅までの経路を調べて、電車に乗ると何分か早く帰れることを知る。


初めは「早く帰った分、愛猫とたくさん遊べるし、たくさんブラッシングもできる」と前向きに捉えるが、ごみごみした電車に乗るのが苦手な私には、スッとその選択肢は消えていく。


「よし、いつも通りゆっくり帰ろう」


電車には色々な人が乗っているだろう。以前の私のように、疲れと仕事を大量に背負って、負の雰囲気を身に纏って溢れ出てしまっている人もいるだろうし、何かがきっかけで、しかめっ面をしながらイライラしている人もいるだろう。


私は、誰かの感情を自然と自分の心にお迎えしやすい性格をしている。常にシャッターを閉めていたいのだけれど、そうなると、夜空が綺麗だなぁとか、耳に入ってきた葉擦れが素敵だなぁとか、そういった優しい気持ちにも蓋をしてしまうことになるから、ずっと開いたままにしている。


そんな私が、たった数駅でも電車に乗れば、色んな人の感情を波のように一気に受け入れてしまうことになる。様々な感情を持って帰ってしまったら、家で待っている愛猫にも伝わってしまうだろう。


だから、どんなに時間がかかろうと、とにかく人には会わないこと。休日も、私がゆったりと関われる人としか会わないと決めている。自分の心を守り、穏やかな気持ちで過ごすために大切にしたい習慣だ。



人の気持ちに敏感な分、自分自身の気持ちの変化にもとても敏感だ。


ごはんを食べないとイライラしやすいから、朝ごはんは必ず食べるようにしている。イライラの気持ちが愛猫に伝わらないようにするためにも、ごはんを食べる至福の時間を過ごすためにも、これも欠かせない習慣になっている。


せっかく生きているんだから、幸せに過ごしていきたい。たったそれだけのこと。けれど、たったそれだけを満足できる形で実現するのは、とても難しい。これまでの生き方がそうだったから、その難しさは痛感している。


私が心穏やかに過ごしていれば、きっと周りの人たちに優しくできるだろう。そして、周りの人が「今日はマイペースに優しく過ごせた」と、明るく感じられたらとても嬉しい。




群青色の空にポツンと浮かぶ三日月の美しさに気づいた自分には、遠回りは至福な時間になった。




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