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ZbrushとBlenderの変化

(約 4,000文字の記事です。)

ここ最近忙しくてnote更新できておらず。代わりにブログのほうの専門記事が割と充実した。

Zbrush 2023、登場

ZbrushがPixologicからMAXONになって最初のメジャーアップデートだ。なのでPixologic時代にできていたことがマクソン版になってもできるのか?どうやって入手するのか?過去の買い切り版ユーザーはどうやってアップグレードするのか?価格は?などなど、色んな情報が明らかとなった。

それら全部についてカバーしてはいないが、個人的に気になったことだけをまとめてブログに書いた。具体的には「新実装のローカルシンメトリー機能はどこまで実用的か?」これが知りたかった。

本当はまだまだ2023について色々調べたいことがある。だが全部を網羅はしないつもりだ。というのも、主に価格面、販売戦略について2023はあまり魅力的ではないからだ。既存のユーザーにとってもあまり喜ばしいことにはなっていない。なので力説する気力が、湧かない😱

YT Symmetrizerプラグインの改良予定

Zbrush 2023のダイナミックシンメトリ機能が微妙だったため、若干放置気味だったYT Symmetrizerのアップデートを検討中。というのも既存のZbrushユーザーの多くは2022を使い続けると思うため、2023と同等かそれ以上の機能をプラグインによってユーザーに提供する価値があると判断したため。

もともと今年は他のZbrushプラグインについても刷新したいと思っていたところ、こんな状況になったので突然やることが増えた。前倒しすべきことが結構増えた。


Retopoflow解説記事の改訂

こちらは私の第2アカウントで主にBlender関連の有料記事の発信プラットフォームだ。Retopoflowもアプデが進み、色んな部分が2年前のそれと食い違ってきている。なので全ての記事を3.2.9の最新版に対応させるべく全面改定中。

こちらの記事執筆も進めたかったので、あまりZbrushにばかりこだわってもいられなかった。

そして実証中にもいくつかバグが見つかった。なので運営に問い合わせて修正を依頼したり、機能も新たな疑問があったので問い合わせ中。だが日曜日なので返信は恐らく明日だろう。

Retopoflowの記事は32本もある。まだまだ3分の2以上の改訂が残っている。コツコツと進めたい。

PencilプラグインのBlender版の予告

3DCGをセル画調のアニメ絵に見せるための、アニメ業界御用達のプラグイン、Pencil + 4、これの線画機能がBlenderに対応するというアナウンス。春頃に公開とのこと。

個人的には線画だけで無くて塗りも含めた完全版PencilプラグインのBlender対応版に期待している。恐らく可能だ。

Pencil+4 for Blenderに期待している理由

衝動的とは言え、上記の日記でここまで大きく期待している理由は、Pencilプラグインのmaya、3ds Max版のいいとこ取りを実現できると思っているからだ。例えば、

  1. 3ds Max版では線画をリアルタイム描画できない。レンダリングが必要(塗りはリアルタイム描画可能)

  2. maya版では線画がリアルタイムだが塗りはレンダリングしないと見えない

  3. maya 2023版はAPIが原因でPencilプラグインが動かない。今後にも不安が残る

  4. maya版はそもそも3ds Maxよりも実装されている機能が少ない

これらをBlender版の完全版Pencilプラグインが全て実現させてくれると思っている。Eeveeによるリアルタイムな塗りと、リアルタイムな線画の描画。またシェーダーノードによってこれまでのPencilプラグインと同等のUIや操作方法によってフル機能がBlenderに移植されることは十分に可能だと思っている。

なのでPencilプラグインのためだけに3ds Maxを学ぼうと思っていたのだが、いったんそれは中止。Blenderに回帰し、Blenderに習熟したほうが得策だと考えた。Retopoflowのこともあるし、それ以外でもBlenderをメインのDCCツールとして使い倒すために、まだ不慣れな部分についても「どのアドオンをどう使えば実用的なのか」を試す必要がある。

Blenderは3系が実務レベルで主流となる

また過去に導入したプラグインの、Blender3系対応状況も調べたい。というのも2.9系と3系ではこれまたBlender APIの変更の影響で、アドオンによっては3系への対応を開発者が諦めている可能性もある。だがPencilプラグインもそうアナウンスしているように、最新のBlender APIに合わせる形で、2.9系には非対応で3系以降のみ対応というアドオンはこれから増える。Retopoflowについても同様だった。なので今後、本格的にBlenderを使うならば3系が前提で、アドオンも3系に対応するアドオンだけが生き残ることになる。

Zbrushユーザーの場合、RedShiftよりもBlenderのCycles?

これまたZbrush 2023で登場した、Zbrush内にRedShiftというレンダラーを実装した機能だが、これも現時点ではあまりいい感想を目にしていない。やはりというか、ZbrushのUIはあまり優れていないのだが、それにUIだらけ・パラメータだらけのレンダラーのノードを押し込むことは、かなり無理がある。シェーダーノードという専用UIですらめまいがするくらいごちゃごちゃなのに、それをZbrushのUIで制御しやすいはずがない。

ただしZbrush内完結なのでハイポリであっても別のDCCツールにメッシュを転送する必要がないので、もしかしたら便利かも知れないが、それ以上に不便な点が多いと、結局はだれも使わないというオチが考えられる。

私としてはPencilプラグインを使うことになるのでBlenderのシェーダーノードになれておいた方がメリットが大きい。

3DCGオブジェクトが見えるとはどういうことか?

また、そもそもシェーダーで3DCGを「見える絵」にすることと、立体造形として形を作るために「全てをメッシュで表現する」こととは、アプローチ方法が異なる。前者は例えばノーマルマップという「影で疑似的に立体に見せる技術」もあるが、後者はどんどんハイポリにして本当に凸凹させるわけで、情報量が違う。だがどちらもレンダリング結果としては陰影によって立体に見せている。最終的に2次元平面の「絵」になればいいので、手法が違っても結果はほぼ一緒になる。ただしノーマルマップの嘘絵は3Dプリントできない。逆にゲームキャラならばノーマルマップは演算量が少ないのでリアルタイム描画できる。

影による疑似立体表現と違って全てメッシュで表現すると、今度はBlenderが重くなる。場合によってはBlenderが落ちるかも知れない。DCCツールはほぼ例外なく、メッシュの情報量が少ないほど軽く動く。Zbrushが以上にハイポリに強いだけであって、Zbrushの直出しメッシュデータはたいていの場合、DCCツールからすれば異常に重いデータだ。なので普通はデシメートして「形はほぼそのままでポリゴン数だけを減らす」処理が必要だ。

DCCツールにメッシュを持っていくことができれば、ZbrushとBlenderの場合にはGoBアドオンでワンクリック。

後はBlenderのCyclesで写実的なマテリアル設定を行なうだけ。PBRレンダリングはリアルな質感になる。Zbrushはこれまでは非PBRレンダリングしかできなかったが、2023からRedShiftによるPBRレンダリングも導入されたが、DCCツールですらPBRレンダリングに必要なことは、現実の写真撮影スタジオのセットアップでやることとほぼ同じで、ライティングと影の扱い、それに加えて質感の設定の繰り返しになる。とてもじゃないが制約の多いZbrushのUIでは快適にセットアップできない。餅は餅屋。モデリングツールはモデリングのしやすさに特化してさえいればいい。そしてシェーダーについてはどんなDCCツールであってもシェーダーグラフというUIを採用しているのは、それが一番セットアップしやすいからなのだろう。

何だか長々と書いてしまったが、要するにBlenderでよくね?ということだ。もちろん使える環境ならばmayaでも3ds Maxでもいいと思う。

今年はBlender 3の年。ターニングポイント。

個人的にはこれ。Blenderは2.9系の役目を終えたと思った。今年からBlender 3が主流になる。Blender APIの変更が大きなポイントだった。3系もLTSになったので1~2年は安定しているだろう。もちろんBlender 4になったらまたAPIの変更があって、同じようなことが起こるだろうが、どんどん変化に追従していけばいい。


というわけで日記なので長々と書き殴って本日は終了で~す。


今回の創作活動は約1時間30分(累積 約3,127時間)
(838回目のnote更新)

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読んでくれてありがとう。気長にマイペースに書いてます。この出会いに感謝😊