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Zbrush + Blenderで「形を作る」

(約 1,800文字の記事です。)

ここしばらく、Blenderでの開発が多く、加えてZbrushとの連携を模索していた。今回はかなり深いレベルでのZbrush+Blenderの可能性を追求している。

モデリングは表現の一部でしかない

だがZbrush使いはとにかくモデリングにこだわる。デジタル粘土による表現がZbrushの強みだからだ。

でも一般的には3DCGで「モデリングのみ」の価値は、結構低い。

特定の分野でのみその能力がもてはやされる。

が、一般的に3DCGでは

1. モデリング
2. テクスチャリング
3. モーション
4. レンダリング

こんな感じだ。どれが優先順位が高い、ということはなく「全部一揃いでようやく価値の判断」ということが多い。4つ全て満たしてようやく判断のステージに立てる。それ以外は門前払いが多い(と感じる)。

とはいえ「形を作ること」は重要

そんな中で、Blender + Zbrushの可能性を改めて感じた。やはりZbrushはミドルポリ以上に強い。ローポリならばBlenderによるポリゴンモデリングが強い。(もちろんMayaなどのDCCツールであっても同じ)

だがミドルポリ以上になるとZbrushのスカルプトの快適さが際立つ。今回、実験的にBlenderの編集モード+プロポーショナル編集やBlenderのスカルプトと、Zbrushとを比較してみたのだが、やはり段違いだった。Blenderで15分かかった作業がZbrushで3分で終わった。5倍速である(当社比w)。そしてストレスも少ない。Zbrushでのスカルプトのほうが「より直感的」だったのだ。

GoBアドオンを使えばワンクリックで往復できる。自作の改良ツールを使えば本当に快適だ。

https://yamato-tsukasa.booth.pm/items/3124095

そして今回はBlender内のマテリアルなどの保持についても検証したが問題なかった。つまり、モデリングで「形だけを出す」目的ならばZbrushのほうが早く快適にイメージ通りの形を出せた。

Blenderの機能にしがみつくよりも。

しかもGoBアドオンでの往復でテクスチャやウェイトなどが変わらなかったことが大きい。ウェイト保持についてはGoBアドオン開発時にVer.3.3.8までにかなり私が貢献した自負しているし、その恩恵が回り回って自分自身に返ってきたことはとても幸せなことだ。

形を整えることは別にDCCツールに依存しない

なので純粋に形を出す・修正する・整える目的ならば、使いにくいBlenderの編集モード+プロポーショナル編集やBlenderのスカルプトモードよりも、さっさとワンクリックでGoBアドオンでZbrushに送ってZbrush上で使いやすいブラシで直感的に形状加工をしてBlenderに戻すほうが時間的にもエネルギー的にも、要するにトータルコストが低い。短時間・ノーストレス・直感的に形を変更できる。

なおトポロジ変更などの「頂点・辺・面」の3要素の編集ならば逆にBlenderの編集モードが際立つ。

これはZbrushでは逆に地獄だ(笑)ZModelerを使うくらいならさっさとBlenderのポリゴンモデリングやナイフツール、Retopoflowなどの便利アドオンで秒殺する。


要するに使い分け

今回、自分でも実作業をして改めて感じた。BlenderとZbrushの使い分けにはとてつもない価値がある。BlenderのスカルプトモードのグラブブラシのイライラがZbrushのムーブブラシではまったく感じない。直感的なスカルプトの強みはZbrushにかなり歩がある。それはミドルポリになっても変わらない。形状を、つまり頂点群の集合体をブラシの直径+筆圧で制御するならば、今のところZbrush以外の最良を見つけ出せない。

くどいが、Blenderのスカルプトモードでもできなくはない。ここで言っているのは、直感性、快適性、効率性のことなのだ。できるかできないかで言ったら、当然、Blenderのスカルプトモードでもできるのだ。

ハイテンションな明け方の更新なので、言いたいことを書きまくって終了です(笑)


今回の創作活動は約1時間(累積 約2,535時間)
(671回目のnote更新)

読んでくれてありがとう。気長にマイペースに書いてます。この出会いに感謝😊