史上最大の脳内革命と
高校生の時にほぼリアルタイムで見ていたアニメ「忘年のザムド」が放送される前のCMで「BACK ON MY FEET」という、私にとって敬愛してやまないアーティストの一組でもあるBOOM BOOM SATELLITES(以下:「BBS」)の曲が流れ出した途端、自分の中を司るものすべてに一つの「衝撃」が起こった。
たった数十秒の短い間で目の当たりにした、あのかつてない体験を味わったことの感覚をたった一言で語るのは難しく、今でも忘れられないほどに強く記憶に刻み込まれている。
あらゆるコード進行やメロディと、そこから紡がれた歌詞が限られた時間の中で混ざり合う。
そうして一つの楽曲として完成したものが、リスナーである我々を楽しませたり個々の感情に響かせるものだという、私の中に抱いていた音楽の常識を見事に覆してしまったのだ。
その曲を一通り聴いてみて、私にとって史上最大とも云うべき「脳内革命」とやらが巻き起こった瞬間だった。
その革命に背中を押されるようにして、初めて手にしたアルバム「TO THE LOVELESS」だけでは熱は冷めなかった。
その年に同じく発売されていたベストアルバムを手にしたことを皮切りに、これまで発表されたほぼすべての作品を根こそぎ入手していったのである。
ちなみに私がまだ実家暮らしをしていた当時、Amazonなどのネットショッピングが私たちの生活に馴染んできた中でポチることもあったが、一部ネットでは入手できないものもあったりしていた。
それでもそのBBSのCD一枚を欲しいがために地元から、そこにしか置いていない東京のタワレコへと、わざわざ取り置きしてまで遠出していったこともあった。
だいぶ話がそれてしまったが、BBSのアルバムはどれにおいても個性的であり、かつ独自の世界観が展開されていてとにかく素晴らしいものである。
その中でも個人的に一番衝撃的だったのは、98年にリリースされた1枚目のアルバム「OUT LOUD」だ。
ベストアルバムにも収められていた「Push Eject」がかなり気になり出して手に取ったのだが、現代でもなかなか耳にすることがないようなサウンドがこの中には込められている。
これが21世紀を迎えようとしている時期に発表されていたかと思うと、驚きを隠せない。むしろ、もっと評価されるべき作品だと個人的に思わざるを得ない。
特に一曲目の「Missing Note」はBBSの楽曲の中どころか邦楽と洋楽問わず、私が今まで聴いてきた中でかなりインパクトのあるものだと云える。
それが一体どういうものなのか、是非試してほしいと思う。
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最後までお読みいただきありがとうございました。 またお会いできる日を楽しみにしています!