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やさしい物理講座ⅴ111「『統一場理論』の帰結:『重力(引力)が物質に作用(介在)し、熱エネルギーと温度による斥力を生む』」

 表題の『統一場理論』を難しく考えないでそれぞれの電磁気力や重力(引力)はそれぞれの物質(分子・原子・電子)の質量に作用して斥力などの引力などと反対の力を生み出す現象に着目すると自ずと帰結が導きだされる。つまり『重力(引力)が物質に作用(介在)し、熱エネルギーと温度による斥力を生む』「統一場」的な現象を自然現象で眼にする。

反物質にも重力が働く。反物質とは、ある物質と比して質量とスピンが全く同じで、構成する素粒子の電荷などが全く逆の性質を持つ反粒子によって組成される物質
例えば、電子はマイナスの電荷を持つが、反電子(いわゆる陽電子)はプラスの電荷を持つ。中性子と反中性子は電荷を持たないが、中性子はクォーク、反中性子は反クォークから構成されている。引力をもつ重力に対する反重力という斥力は今のところ発見されていない。ただ、物質を介する重力の引力作用による斥力という作用現象が起こる。
重力による物質に圧力を生み出し、分子の運動エネルギーが発生しそれが温度という斥力を生み出す。重力が作り出す斥力には物質が介在するのである。重力により光が曲がるという現象も重力が作り出す宇宙空間ガスの濃度が作り出す光の屈折である。光が重力により曲がるのではなく、そこには物質が介在して屈折現象を作り出している。

かつては温度と熱の概念の区別が明確にされていなかった。温度と熱の違いに初めて気が付いたのはジョゼフ・ブラックであると考えられている。ブラックは氷が融解している最中は熱を吸収しても温度が変化しないことを発見した(潜熱)。また温度の違う同質量の水銀と水を混ぜる実験を行い、それぞれ水と水銀の温度変化にある定数を掛けた量が常に等しくなることを発見した。これは熱容量の概念であり、温度変化に乗ずる定数が熱容量に相当し、常に等しくなる量は移動する熱量である。これらの実験により温度と熱が異なる概念であることが確立された。

原子、分子レベルにおける温度の意味については、ジェームズ・クラーク・マクスウェルの気体分子運動論によって初めて明らかとなった。気体分子の並進運動の速度分布はマクスウェル分布に従い、この分布関数の形状温度に依存している。特に気体分子の並進運動エネルギーの平均値は3/2 kT(k:ボルツマン定数、T:熱力学温度)となり、温度に比例する。すなわち温度は分子の並進運動の激しさを表す数値でもある。このためプラズマ中のイオンや電子の持つ平均運動エネルギーを温度で表現することがある(プラズマ中のイオンや電子は並進運動の自由度しか持たないからである)。この時は通常平均運動エネルギー = kTとなる温度Tによって表現する。

ルートヴィッヒ・ボルツマンはこのマクスウェルの考え方を発展させ統計熱力学を構築した。統計熱力学では、あらゆる形態のエネルギーにこの考え方が拡張されている。温度が高いほど高いエネルギーを持つ原子や分子の割合が大きくなり、原子や分子の持つ平均エネルギーの大きさも増加する。このように統計熱力学において温度は分子の並進運動エネルギー分布の仕方を表す指標である。

量子論が確立してくると、古典的な統計熱力学は量子統計の近似であることが明らかとなった。古典論においては0 Kにおいてあらゆる粒子は運動を停止した最低エネルギー状態をとることになるが、量子論においては粒子は0 Kにおいても零点エネルギーを持ち静止状態とはならない。この物理現象は零点振動と呼ばれている。また、ボース粒子のエネルギー分布はボース・アインシュタイン分布、フェルミ粒子のエネルギー分布はフェルミ・ディラック分布となる。フェルミ粒子においてはパウリの排他原理により、絶対零度においても古典論では数万 Kにも相当するような大きなエネルギーを持つ粒子が存在するが、これは、エネルギーを上式のkTに代入して温度と見なしたことによるもので、真の温度を示しているのではないことに留意することが大切である。したがって、温度が分子の並進運動エネルギー分布の仕方を表す指標であることは古典統計と変わっていない。

重力が作り出す仕事は間接的に色々なエネルギーに変換されて(エネルギー保存則)いる。
重力がないと宇宙の銀河の活動や我々の生活にもなくてはならない力として役立っている。力の統一場理論物質を介して互換性がある。その互換性を以て力の統一理論と明言できるのではなかろうか。今回はそのような報道記事を紹介する。

     皇紀2684年8月3日
     さいたま市桜区
     理論物理研究者 田村 司

重力の斥力の考察記事

素粒子物理学:反物質は普通の物質と同じように落下する

Nature

2023年9月28日

反水素原子の自由落下を直接観測する実験によって、反物質が通常の物質と同じように地球の重力の効果を受けることが明らかになったと報告する論文が、今週のNatureに掲載される。

1915年に発表されたアルバート・アインシュタインの一般相対性理論は、重力の効果について記述した理論で、その後、数多くの実験的検証によって確認されてきた。一般相対性理論の構築原理の1つである「弱い等価原理」によれば、全ての物体は、質量や内部構造に関係なく、同じように重力に反応して自由落下する。物質も反物質も、地球の重力に反応して同じように振る舞うはずだというのが一般的な見解であるが、注意深く制御された実験条件を作り出すことが難しいため、直接観測が行われていない。

欧州原子核研究機構(CERN)の共同研究グループALPHAは2018年に、重力の効果を研究するために設計された反水素原子の磁場トラップを持つALPHA-g装置を構築した。この装置内で磁気的にトラップされた反水素原子を解放して、その後の動きを追跡すれば、重力の影響を推測することができる。反水素原子が、トラップの上端よりも下端から多く流出していれば、反物質の原子の振る舞いが、通常の物質と同じである可能性が高いということになる。今回、Jeffrey Hangstらは、この実験を行って、ALPHA-g装置内で磁気的にトラップされていた反水素原子を解放したところ、反水素原子がトラップの下端から落下する傾向を示したことを観測した。

以上の知見は、反物質が通常の物質と同じように重力の効果を受けるという一般的な見解が正しいことを裏付けており、一般相対性理論の予測とも一致した。Hangstらは、今回の研究は弱い等価原理の新たな検証に道を開くものであり、これにより地球の重力場の中で反物質がどのように運動するかについて解明が進むと結論付けている。

doi: 10.1038/s41586-023-06527-1

「暗黒物質は幻想」、新しい反重力理論

2011.08.31

暗黒物質存在の決定的な証拠と考えられている弾丸銀河団。Image courtesy STScI, U. Arizona, CfA, CXC, NASA

 神秘的な暗黒物質(ダークマター)は、寿命の短い物質粒子と反物質粒子の間で働く重力相互作用が作り出した幻想にすぎないのかもしれない。
 暗黒物質とは、宇宙の質量の4分の1を占めると考えられている見えない物質のことだ。存在が初めて提唱されたのは1933年。銀河団外縁部の銀河の回転速度が、“可視質量”に基づく理論値より速い理由を説明するためだった。

 観測された速度だと、外縁部の銀河は銀河団の外へ放り出されてもおかしくない。重力的に束縛できる十分な質量が銀河団で観測されていないからだ。

 このため、物理学者は銀河の周囲に目に見えない物質のハローが存在すると仮定したのである。暗黒物質が存在すれば欠損質量の問題が解決し、構成銀河を銀河団に引き留める強力な重力場の存在も説明がつく。

 しかし今回、スイスにある欧州原子核研究機構(CERN)の物理学者ドラガン・ハジュコビッチ(Dragan Hajdukovic)氏が、「量子真空における重力的分極(Gravitational polarization of the quantum vacuum)」に基づく新説を提唱した。

◆“仮想”粒子で満たされた真空

 量子真空とは、物理的概念での真空状態のことだ。決して「何もない」状態ではなく、仮想粒子と反仮想粒子が活発に対生成と対消滅を繰り返している。

 反物質粒子は、物質粒子とは対照的な存在である。例えば反陽子は、原子の基本要素である陽子の逆の電荷(負の電荷)を持っている。

 物質と反物質が衝突すると、瞬間的にエネルギーを発して対消滅を起こす。量子真空状態で自発的に生成される仮想粒子は高速で現れては消えるため、直接は観測できない

 ハジュコビッチ氏は新しい数学モデルを用いて、仮想物質と反仮想物質が重力的にも逆の性質だとしたら何が起こるのかを研究している。ただし、その発想自体は他の研究者も以前から提案している。

「現在主流の物理学では重力荷は1つというのが常識だが、私は2つと考えている」と同氏は話す。

 物質は正の重力荷を持ち、反物質は負の重力荷を持つという。物質と反物質は重力的に反発するため、反物質の物体は物質で構成される地球の重力場で「落ちる」ことはない。

 ただし重力的反発は電気的引力と比べてはるかに弱いため、粒子と反粒子の衝突は起こり得る

◆銀河の重力が増大する仕組み

「反重力粒子」という発想には特異な印象を受けるが、理論は量子物理学の定説に基づいているという。

 例えば、2つの粒子が団結して作り出す「電気双極子」は以前から知られている。正電荷を持つ粒子と負電荷を持つ粒子が微小な距離だけ離れて存在する状態である。

 理論上、量子真空の空間には仮想粒子が作り出した電気双極子が無数に存在する。

 すべての電気双極子はランダムに配向されている。しかし、電場が存在する環境で形成されると、すぐに電場の方向に沿って一直線に並ぶという。

 場の量子論では、この電気双極子の唐突な整列(分極化)により、第2の電場が生まれて既存の電場と結合し、全体として強度が増大するとされている。

 ハジュコビッチ氏は、重力でも同様の現象が起きると提唱する。仮想物質と反仮想物質の粒子が異なる重力荷を持つ場合、ランダムに配向された重力双極子が空間に生成されるという。

 強力な重力場を持つ大質量の天体である“銀河”の近くで重力双極子が生成された場合、やはり分極化が起こるはずだ。

 そして第2の重力場が生まれて銀河の重力場と結合し、重力が増大するに違いない。

「この理論なら暗黒物質がなくても銀河の重力場は強くなる」とハジュコビッチ氏は説明する。

◆暗黒物質の証拠は“揺るがない”

 イギリスにあるバーミンガム大学の物理学者デイビッド・エバンス氏は今回の研究を受け、「非常に興味深い新説だが、暗黒物質存在の証拠は揺るがない」とコメントしている。

 例えば2006年には、暗黒物質が存在する証拠とされる弾丸銀河団の画像が公開された。2つの銀河が衝突した衝撃で、暗黒物質と可視物質が分離する様子が写し出されているという。

 2011年の初夏にもパンドラ銀河団で同様の現象が観測された。

 ハジュコビッチ氏の研究の概要は、「Astrophysics and Space Science」誌8月号に掲載されている。

Image courtesy STScI, U. Arizona, CfA, CXC, NASA

重力と「物質を透過した光が作り出す」現象と観測

1、事実確認


⑴、地球上の重力とは
重力とは、地球上の物体が地球から受ける引力で、物体の重さの原因となっている力。地球の万有引力と地球自転による遠心力との合力である。遠心力には慣性力が働く。つまりベクトルで表すことのできる加速度が働く。加速度の働く慣性力は重力と同じ作用が働く。故に、その両者の合計が地球の重力となる。地球の重力=万有引力+慣性力(遠心力)

⑵、重力の創り出す現象の圧力


重力の働く気体は中心に引き寄せられるが、気体には圧力がかかった状態となり、当然、気体の密度もかわる光の屈折率も変わるのである。

 重量が重力によって2つの物体の間に働く力と定義されているので、ニュートン(N)はまた重量 kgf、又はkgw )の単位でもある。地球表面において質量1キログラムの物体の重量(kgf、又はkgw)は約9.81ニュートンである(場所によって10分の数パーセント異なる)。この値が1重量キログラム (kgf) である。

⑶、重力質量と慣性質量
重力質量と慣性質量はアインシュタインの「等価原理」に従えば同等である。

 重力も慣性力も何に働く力かというと、つまり、「質量に働く力」である。

質量が「0」の光粒子には、重力、慣性力などの影響も受けないことになる。 前回に於いても解説ずみ。

つまり、下の左の図のような光の進路(曲がる)は起こり得ない(光は質量0であり重力の影響を受けないから曲がらない)。まっすぐに進む。

右の図において落下するエレベータにおいては、人物に加わる落下の加速度のような重力には質量0の光には影響なく、光源からまっすぐ進む。エレベータの外部の人から見た光の軌跡は相対的に上向きに「見かけ上」は見える。実際はまっすぐ影響を受けずに進む。

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画像5     図の左の箱では光(素粒子)には慣性力が働かないので重力場での箱の落下ℊの結果では、光の進路には影響を与えず、下方に進路を向けることはない

右の箱を加速した場合の加速系の光(素粒子)の進路には加速運動という慣性力が働かず、外部からみた軌道と箱の内部の軌道は同じ軌道(進路)を描くことになる。つまり、下方に進路を向ける。

(出典:『最新 アインシュタイン論』学研 1989.12.1 p73)

 

⑷、重力と空間
質量0の光粒子は重力で曲がらないとの物理学者から批評を受け、次からは重力は空間を歪めると主張。

だから光はまっすぐ進む(直進)が、空間が曲がっているので、光の直進もまがると主張

「曲面や歪んだ空間の図形を探求する」のが擬ユークリッド幾何学やミンコフスキー空間で「重力による曲面空間」を解説。

そして、「重力は空間を曲げる説」の正当性がであるとか、現在も「光は重力により曲がる」との論評が散見される。

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(出典:『最新 アインシュタイン論』学研 1989.12.1 p73)

2、既成事実の確認を列挙(証拠材料)

光(素粒子、電磁波)の特性、性質、物質との相互作用を確認したうえで立証を試みる。


⑴、物的証拠

 質量について  光の質量 m=0 、電磁波としては電場、磁場の振動が伝播する。光は素粒子と分類されるが、粒子が飛んでいくのではない。


⑵、光の媒体との性質

 光が「ある媒質」から「別の媒質」に入射した場合に

  光の振動数は変わらず、どの媒質中でも同じ

  屈折率ǹの媒質中の中での波長はλ₀/nとなる。

よって屈折率nの媒質中光速cは、真空中での光速をc₀とすると

       c=ⅽ₀/n 

  つまり、媒質中の光速=真空中の光速÷屈折率

 ⑶、電磁波と個体又は液体との相互作用
  

 物質は原子の集合である。原子をプラスの電荷をもつ核とそれを囲むマイナス電荷をもつ電子雲で構成されるものと考える。

電場が周期的に作用する原子核と電子雲が釣り合いの位置から変化することによって誘電分極が生じ、それが周期的に振動する。

この作用によって電磁波のエネルギー原子振動などの内部エネルギーに変換され、物質が電磁波を吸収する逆に内部エネルギーが電磁波のエネルギーに変換され物体が電磁波を放射する。同様の電磁波と物質の相互作用はイオンや分子で構成される固体の格子振動や液体の分子運動でも発生する。格子振動(こうししんどう、英語:lattice vibration)は、結晶中の原子(格子)の振動のこと。振動の駆動力は熱であるが、絶対零度においても、不確定性原理から原子(格子)は振動している(零点振動)格子振動は、熱伝導の原因の一つであり、比熱とも関係が深い

 ⑷、電磁波に対する物質の一般的性質
  

   電磁波の振動数が大きいとき、又は波長が短いときは物質の電子と原子核が電場の変化に応答しないために、電磁波は物体を透過して屈折率n=1、k→0となる。X線やγ線が物体を透過するのはこのためである。

 原子は、束縛電子の遷移に起因する共振振動数近傍で電磁波の吸収が起こる。この波長は紫外線領域に相当する。さらに波長が長くなり束縛電子の共振振動数を外れると、物体は再び電磁波を透過するようになる。

ガラス や水などの物質ではこの領域の電磁波が可視光に相当する。さらに波長が長くなると、電磁波は物体を構成する分子の格子の固有振動に当たる共振振動によって電磁波の吸収が起きる多くの物質では、赤外線がこの吸収領域に相当する。この領域の電磁波に対して物質は不透明である。

共振振動数近傍では、電磁波のエネルギーは物質の内部エネルギーに変換され急激に減衰する。共振振動数から離れた振動数の電磁波は、物質内で減衰されないので透過する。さらに波長が長くなり図1に示した電波の領域では物質は再び透過性を示す。

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 図1.5(出典:円山重直『光エネルギー工学』養賢堂より)

水などの極性のある物質では、マイクロ波領域の電磁波に対してデバイ緩和による吸収領域がある。水などのように分子の電子分布が不均一な極性分子の液体では分子自体に分極が存在し、振動数の比較的小さい電磁波によって分子が回転する。この運動がまわりの液体分子と相互作用を及ぼし内部エネルギーに変換される(デバイ緩和)。デバイ緩和は水などの液体やあまり低温でない氷、極性分子を含む液体でも起こる。デバイ緩和はマイクロ波領域で起こることが多い。この領域の電磁波が作用すると物質内で電磁波が減衰し、液体は加熱される。水を含む食品にマイクロ波を照射して加熱するのが電子レンジである。極性分子でも非常に波長の長い電磁波に対しては吸収係数が再び減少する。この領域の極長波は水中を減衰せずに伝播するので潜水艦と航空機との通信にも使用されることがある。

 ⑸、 電磁波とガスとの相互作用
N₂や0₂などのように同一2原子で構成され、極性を持たないガスは、可視光より長い波長の電磁波を吸収しない。これらの分子の共振振動数は、一般に紫外域にあり、電子の軌道遷移の波長に相当する。

恒星の光が地球に到着して観測できたことは以上のような電磁波とガスとの相互作用はなく、光が透過するガスであると推定できる。

 ⑹、光の屈折率


 ① 逃げ水と浮き船

  逃げ水とは

真夏の日中、直射日光をうけて地面、特に熱容量の小さいコンクリートやアスファルトの面のあるいは砂漠の表面等、が熱せられと、地面に接する空気が高熱希薄になり、地面から離れるにつれて空気の温度が下がって大気密度が上がる。ところが大気の屈折率はμ=1+⊿nとして⊿nは小さくて密度にほぼ比例している(ゴールドストーン=デイルの法則)。そのため鉛直上向きに屈折率が大きくなっている。この屈折による結果、離れた位置いある目で見たときに、実際ある位置の物体があたかも地面の底の方に見える。とくに、物体がなければ、空が地面に映って見える。これは遠くから見ると地面に水があるように見えるが、近づいてもそれにつれて遠ざかるので、逃げ水とよばれる。蜃気楼の一種である。

  浮き船とは

海面上で、海面に接する空気が冷やされて屈折率が大きくなり上空が暖かくて屈折率が小さい場合には、光線は上に凸に曲げられ

そのため遠くの海上の物体が持ち上げられて見える。これを浮き船という。この現象は日本では富山湾の魚津で3月から5月にかけて時たま見られる。アルプスの冷たい雪解け水が富山湾に流れ込み、それが真水のため海水より比重が小さくて海面に分布して海面に接する空気えお冷やし、他方、その上空の空気は太陽光によって暖められ、海面上の大気に温度勾配ができるためと考えられている。

 ⑺、天体からの光の大気中での屈折
大気の屈折率と真空の屈折率の差はほぼ大気密度に比例している鉛直線とある角度をなして大気層に入射した光線はわずかに湾曲して(弧を描いて)地表に到着する。天体からの光線の大気による屈折の角度を与え、大気差と呼ばれている。

 ⑻、球対称な媒質中での光線の屈折
系が球対称(点対称)で屈折率が 

    μ・(✕²+Y²+Z²)½=μ(|ベクトルr|)

の形をしている場合を考える。

地球を取り巻く大気による光の屈折が近似的にこの条件を満たしていると考えられる。というのも大気密度は近似的には地球の中心からの距離とともに減少してゆきそれと伴って屈折率も1に近づいてゆく方向(緯度や軽度)にはあまり依存しない

 ⑼、光の2重性
 光は波動性と粒子性の両面性を示す。これを光の2重性という。

といあえず、光の2重性を「光は空間を波として伝わり、物質によって放出・吸収されるときは粒子として振舞う。」は疑いのない立証された事実である。


3、上記既成事実による反証

証明されている既成事実

⑴、質量「0」に重力質量、慣性質量は作用しない。

故に、光が重力に曲がることはない。


⑵、「重力は空間を曲げる」という主張する観測「皆既日食観測」について事実誤認として、その事実の論拠・解説」を否認する。

その否認する根拠について論じる。

観測の原因は物質中を伝播する光の特性の一つ「屈折」が原因である。


①、既成事実:ガラスの凸レンズで光は屈折して光はレンズで屈折する。

「重力レンズ」と称される現象は、宇宙に漂うガスが重力による濃淡により屈折による現象と推定できる。(重力で光は曲がらないことは、解説済みである。)

②、既成事実:太陽の重力に引き寄せられているガスの濃度は中心から遠ざかるに従い濃度が薄くなる。(皆既日食観測に対する反証

太陽の大気組成はほとんどが、表面が、水素70%ヘリウム28% であり、 中心部分は、水素35%ヘリウム63%とされている。

光球面の上には大量のガスとプラズマがある。多くの場合、光球面という言葉は太陽の表面という意味。光球面は地球に必要な可視光を放出するが、そのほかに紫外線も放出している。太陽の中心に行くほど太陽を取り巻く気体水素70%ヘリウム28% )の密度が増す密度は増すほど屈折率が大きくなる。

光(素粒子・電磁波)に太陽の重力が直接的に影響したのではなく、太陽の重力の影響による質量のある気体(水素70%ヘリウム28% )密度が増して、それが屈折率を増加させて、光は通常の物理現象の屈折で曲がったのである。「重力が光を曲げた」のではなく、「重力が質量のある気体の密度に変化を起こし、それが屈折率にという現象を起こし、屈折した」というのがリーズナブルであろう。

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⑶、宇宙全体から俯瞰した場合の電磁波(マイクロ波)への重力の影響 を宇宙背景放射で考察した結果
 地球に届くマイクロ波に重力による影響の痕跡、歪みの観測はない。

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(出典:ニュートン2007.6『天文学11の革命』 p53 )

⑷、ガンマ線、と重力の影響
メスバウアー効果を用いた重力赤方偏移実験の観測。

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(出典:『最新 アインシュタイン論』学研 1989.12.1 p107)

実験図は上記の図の通りである。ガンマ線放射源としてはコバルトの放射性同位体  ⁵⁷Coを用いた。 ⁵⁷Coは軌道電子を捕獲して自然崩壊し、⁵⁷Feに変わる。この⁵⁷Feは励起状態にあり、14.4KeV(キロ電子ボルト)のガンマ線を放出して普通の鉄になる。

メスバウアー効果とは、原子核が自由に動ける場合にはガンマ線が飛び出した反作用によって原子核が反跳を受けるため、ガンマ線のエネルギーは励起状態と基底状態のエネルギー差とは違ってくる。すなわち、放出されたガンマ線は、そのエネルギーに対応する運動量を持っている。作用・反作用の法則これが反跳である。故に自由に動ける原子核同士の間では一般に共鳴吸収が起こらない。しかし、原子核が結晶中に強く束縛されていると、結晶全体で反跳を受け止める。このため反跳の影響が無視できる。これが無反跳核共鳴吸収(メスバウアー効果)である。

・ガンマ線の特徴と物質(原子核)への影響

この電磁波は原子核にも直接作用する。ガンマ線は放射性同位元素や高エネルギー加速器から放射される。その光子のエネルギーは1GeVにも達する。

当実験の問題点は地上から22・5メートルの塔は真空であったか否かである。

「塔」を真空にした記録なし。「塔」には空気があった。

当然、その空気を透過するガンマ線のエネルギーの減衰により、波長が伸びて、赤方偏移の結果になったと想定される。重力による赤方偏移ではない。「塔」を真空にしなかったことが実験のミスである。

⑸、「重力レンズ」といわれるものの正体

これは 銀河系の水素ガス分布が重力作用でガス濃度を作り出し、結果、屈折率の違いから創りだした芸術である。重力が光を曲げたのではない

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(出典:ニュートン2007.6『天文学11の革命』 p42~43 )

  「銀河団の巨大な重力場によるとされる湾曲した渦巻き銀河の図」は銀河に存在する水素70%ヘリウム28%が重力により濃度差を作り、強いては屈折率を生み出し、宇宙に広大な芸術作品を創りだしたものである。

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(出典:ニュートン別冊『宇宙150億光年の旅』2000.4.10 発行)p38)

重力は空間を曲げるから直進する光も曲がるとの主張もされましたが、前述したように、重力により曲がることもなく本来は直進すべきものが、屈折により曲がるのであるから、重力により空間が曲がることの根拠も喪失したものとなる。

4、結論

 重力が直接的に質量0の電磁波(光)に作用するものではなく、物質(大気)が重力の作用で密度の差を生み出し、その大気の濃度光の屈折率を生み、それで光は屈折するのである。

参考文献・参考資料

温度 - Wikipedia

素粒子物理学:反物質は普通の物質と同じように落下する | Nature | Nature Portfolio (natureasia.com)

「暗黒物質は幻想」、新しい反重力理論 | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト (nikkeibp.co.jp)

やさしい物理講座v6「『重力で光は曲がる』&『重力が空間を歪める』との主張に反論」|tsukasa_tamura (note.com)

反物質 - Wikipedia

統一場理論 - Wikipedia

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