政治講座ⅴ1572「普遍性がない共産主義を愛する教育法は無理がある。吾唯足知」
「拝金主義」からの脱却が「共産主義」なのか?
「拝金主義」を戒める言葉がある。京都・竜安寺の「京都・竜安寺の「吾唯足知(われただたるをしる)」(われただたるをしる)」と書かれたつくばい が有名である。習近平政権は「贅沢は敵、貧乏を我慢しろ、それが共同富裕」に通じるのであろうか? 贅沢を覚えた中国人は習近平政権の指導をうけいれるのであろうか? 中国共産党の正統性に疑義を持ち出している。そこで、思想教育で引き締めないといけない事態になってきたのである。国民を裕福にすることが「中国共産党の正統性」であると言われてきたが、今までの理論の矛盾がここにある。
今回はそのような報道記事を紹介する。
皇紀2683年12月30日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
はじめに
京都・竜安寺の「吾唯足知(われただたるをしる)」を紹介する。
中国の愛国主義教育法、1月1日施行 共産党中心の歴史観徹底
毎日新聞 によるストーリー •
中国で共産党中心の歴史観を社会全体に徹底するための「愛国主義教育法」が2024年1月1日に施行される。「愛国=愛党」という構図を浸透させ、一党支配の正統性に疑念を抱かせないよう、思想面で国民の引き締めを図る狙いがあるとみられる。
同法は23年10月に成立した。愛国主義教育を通じて「中華民族と偉大な祖国への思いを育て、国家認識を増強する」と定めた。主な内容として、共産党の歴史や政治思想、伝統文化などを列挙。同法に先立ち、国内では既に小学校から習近平国家主席の政治思想の学習が義務づけられ、教科書にも盛り込まれている。
今回の法律ではさらに、中国が目指す台湾統一の意義について「神聖な責務」と強調。政治体制の安定を図る「国家の安全」など安全保障面の意識を高めることも目的とされた。愛国主義教育を企業や自治組織などに幅広く義務づけ、インターネットを含むメディアにも愛国意識を高める情報発信を求めた。
12月21日の記者会見で、党中央宣伝部の担当者は「共通の価値観や認識を形成し、民族の団結を促進する」と意義を強調した。
中国では1990年代の江沢民指導部の時代から、抗日戦争の歴史を中心に据えた愛国主義教育に力を入れてきた。その後、習指導部は「中華民族の偉大な復興」を掲げ、伝統文化や社会主義イデオロギーにも「愛国」の範囲を拡大。日本だけでなく欧米列強による中国侵略に抵抗してきたとして、党の歴史的役割を強調するようになった。【北京・河津啓介】
拝金主義の意味と資本主義との違い!日本の拝金主義は終焉するのか?
拝金主義という言葉を知っていますか?
普段は意識していない人がほとんどですが、多くの日本人が実は拝金主義者なのです。アメリカの影響から浸透したと言われる拝金主義の本当の意味とは?また、資本主義との関係、拝金主義に終焉の有無について紹介します!
拝金主義について
金を拝む主義と書いて拝金主義。この言葉を目にしたことがある人は少なくないはず。お金や国家経済、歴史などの若干難しいトピックで使われることが多い拝金主義という言葉は、いったいどんな意味を持ち、私達の生活にどんな影響を与えているのでしょうか?
拝金主義の意味
拝金主義とは、お金を無上・最高のものであると位置づけ、崇めることを言います。また、この考え方に傾倒している人のことを拝金主義者と言います。
拝金主義という言葉は、他に「守錢奴」「金の亡者」「賃金の奴隷」などと言い換えられることもあり、お金がこの世で一番大切な主義といった批判的なニュアンスがあります。
2000年以上昔、現チュニジアの近くに位置する北アフリカの沿岸都市国家の一つとして栄えていたカルタゴという国が、拝金主義が原因で滅びたという有名な話もあり、日本ではネガティブなイメージで使われることの方が多い言葉です。
日本は拝金主義か
結論から言うと、日本はかなりの拝金主義国家と言えます。意識することがないほど当たり前なものとして、拝金主義は私達に浸透しています。
私達がそのことを意識することが少ない理由として、日本では「お金が一番大切」という気持ちを表に出すことが下品なこと、恥ずかしいこと、みっともないことと見なされる風潮があることが挙げられます。
謙虚であること、慎ましやかであることが美徳とされている日本社会では、「お金お金!」となる考え方が、それら美徳の対極に位置づけられているため、多くの人は拝金主義的な本心を隠しています。これは日本における拝金主義の特徴です。
世界的にも拝金主義の傾向が強い
日本のみならず、世界的にも拝金主義の傾向は強いです。不況や失業率の低下、格差社会など、世界的に見ても経済の不安が常に囁かれている現代。そのような、今あるお金がいつどんなきっかけで無くなってしまうか分からない不安定な時代に生きる現代人は、安定した生活を維持する為にもお金を非常に大切にします。
また、経済の不安定さは生存競争を激化させます。そしてその競争は、勝って成功した人は賞賛され、逆に負けた人は蔑まれるというスパイラルを生み出します。
それらの影響を精神形成時に強く受けた若者は、生存競争に打ち勝ち、金銭的に豊かになることを夢見るようになります。このような、頭がお金でいっぱいになるという現象は、昔は一部の人にしか起こらなかったのに対し、激しい生存競争が繰り広げられる現代では、世間一般で見られる現象となっているのです。
アメリカの拝金主義の影響を受けている
アメリカは分かりやすい拝金主義です。日本のように拝金主義を隠すのではなく、お金が一番大事と堂々と口に出すことに躊躇いがありません。明るい拝金主義とも言えるこの風潮は、アメリカではお金を幸せの道具・手段とみなしているためと言えます。
また、貧しかった人が成功し大金を稼ぐというアメリカン・ドリームは多くの人の憧れです。お金を成功の象徴、もしくは成功に対する対価と捉えるアメリカ的拝金主義は日本のみならず世界中に大きな影響を与えています。
消費大国であること、企業競争に強いこと、軍事面の強さなどから世界中に大きな影響を及ぼすアメリカにおける拝金主義が、日本にも多大な影響を与えていることは間違いありません。
日本の拝金主義な部分
日本は当たり前のように拝金主義が浸透していると述べましたが、では実際には、どのような日本の側面が拝金主義的と言えるのでしょうか。具体的な例を紹介します。
結婚相手に年収の高さを求める
日本では、結婚する相手の年収が高いことで幸福度が上がると考えている人が多いです。つまり年収の高さが、結婚相手の価値のようになっている傾向があるのです。
そのため、お見合いにしても結婚相談所にしても年収を相手に公開している場合がほとんどで、年収自体がその人を表現する大きな役割を担っているのです。中には年収の高い男性と出会えるお見合いパーティーや結婚相談所もあり、そういった集まりは、年収が低い人と出会えるそれらに比べて女性が払う会費が高くなっています。
このように、日本では結婚相手を選ぶときに年収を重視している人が非常に多く、そして需要と供給が存在することがわかります。年収の高い人との結婚には価値がある。こうした暗黙の概念は、経済が長期的に不安定な日本の拝金主義を象徴しています。
就職先に給料の高さを求める
就職先を選ぶ時の条件は、給料、やりがい、職場環境、福利厚生などたくさんありますが、他の条件を犠牲にしても給料の高さを就職先に求めるのは、日本の拝金主義の一面です。
給料が高いことは余裕のある生活につながったり、貯金ができたり、ステータスにもなります。しかしそこに仕事の不便さや多大なストレスが伴ったとしても、多くの人は給料の高さを優先させることに違和感を感じない風潮が日本にはあり、これは日本の拝金主義を象徴していると言えます。
お金があることが幸せだと思っている
日本では、お金があることと幸せがイコールで結びつけられている傾向があります。もちろん私たちは義務教育課程においても、社会に出てからも「世の中にはお金より大切なことがたくさんある」と教えられてきました。
何年にもわたり教えられてきたそのような道徳観を理解していても、実際に心からそう思うことが難しいのも事実です。しかし、お金があれば幸せというお金をモノサシにした幸福度の計り方は自分が基準でないため、自己満足することが困難です。
無料クーポンなどに弱い
無料という言葉に弱いのは日本人の特徴です。少ない金額、もしくは無料で出来るだけ得をしようと考える人が多いのです。そのため200円300円のクーポンに長蛇の列を作ったり、無料クーポンが配布される日は店が大混雑する現象が起こります。
料金の安さがお得であるかお得でないかということで頭がいっぱいになってしまうと、本当にそれらの商品やサービスが必要かどうかは後回しになってしまいます。自分にとって本当に必要なものなのか、もう一度ちゃんと考えることも大切です。
貯金を増やそうとする
日本は世界でも有数の貯金国家と言われています。日本人の個人資産の総額は約1752兆円で、そのうち現金・預貯金は約916兆円と、実に全体の52.3%を占めます。アメリカの13.9%、ユーロ圏の34.6%と比較してもかなり高い数値です。
日本人が貯金好きな要因として、バブル崩壊が挙げられます。バブルが崩壊し、国民は貯金の大切さを実感し、貯金することは良いことだと思うようになりました。このことは、今でも続く根深い貯金信奉の基盤です。
お金がないと生活しづらい
お金がなければ欲しいものは買えないし、住みたい家にも住めません。確かにお金はある程度無いと生活しづらいのは事実です。しかし一言に「お金がない」と言っても状況は様々です。
借金があるのか、収入が極端に少ないのか、今すぐお金が必要なのか、将来が不安なのか。お金がないと感じる根本的な原因が何なのか分からず、また自分らしい生活とは何なのかを考えず、漠然とお金がないから不安、生活しづらいと思い込み、逆にお金があれば生活しやすくなるはずと感じてしまうのが日本の拝金主義の特徴です。
年収が下がることに怯える
生活レベルは上げるのは簡単で、逆に下げるのは難しいです。年に数回旅行に行く、高級レストランでの食事など贅沢を諦めるのには我慢を伴い、その我慢は人を不幸な気持ちにさせます。
人間は今ある贅沢には慣れ、もっと上を望む生き物です。そんな時に年収が下がり、今までの生活を諦める事態に怯えるのは仕方のないことでもあります。
また、日本人は他人と自分を比べてしまう傾向があり、他人の年収を意識し、勝手に自分と比べて落ち込みやすいのです。
チャレンジするにもお金が必要と思っている
お金があることが、ある種万能であると思いがちな日本人の中には、チャレンジするのにもお金が必要と思っている人がいます。そのためチャレンジする事柄が何であれ、始める前から諦めてしまう人も。
確かにお金がなければ始められないこともありますが、諦める前に試行錯誤するのは大切なことです。インターネットが普及している現代では、あらゆる情報を集めることが可能です。お金がないことを出来ない理由にしてしまう。これは日本の拝金主義の負の一面と言えます。
とにかく安定を望む
日本人は基本安定志向の人が多いです。投資やハイリスクハイリターンの仕事よりも、安定した収入を得られる職業を選ぶ人の方が多く、公務員が人気な職業であることも、その事実を裏付けています。
やりたい事を追求することよりも、安定した生活を送れることに重点を置く人が多いのは、周りとある程度同じ生活を送りたい、周りと違う状態は嫌だ、周りと一緒が安心するという日本人の特性と拝金主義が混ざり合った結果でもあります。
何でもお金で解決しようとする
お金が絶対的なものであるという拝金主義の思想の最も悪いパターンが、何でもお金で解決できると思うことです。この世には信頼、名誉、愛情、学力などお金では買えないものがたくさんあります。努力や人間性があってこそ手に入れられるものまでをも、お金で手に入れたり解決しようとする人は一定数います。
その顕著な例としてニュースでも取り上げられるような政治家の賄賂や、八百長、裏口入学などがあります。お金で解決できないこと、買えないものを買う人もいれば、売る人もいるのです。
日本が拝金主義になった原因
結婚相手の年収や、就職先の選び方など、私達はあらゆる面で拝金主義的なものの見方をして生きていることが分かりました。無意識のうちに私達の思考に根付いている拝金主義。果たして日本ではなぜ、そしていつから拝金主義が浸透するようになったのでしょうか。
日本のメディアが収入について報道するから
日本は、年収自体がタイトルになるような番組も存在するほど年収に敏感な国です。誰の家がいくらで、高級車を何台所有しているなどの情報もテレビではしょっちゅう流れていますし、年収にまつわるお金の話は人々の興味を引きます。
そういったメディアの影響はとても大きいです。セレブな生活を見た若者はそうなりたいと憧れ、金銭的に余裕がない生活をしている人は自分の生活を惨めに感じるかもしれません。
お金があって成り立つ裕福な生活をメディアを通して簡単に見られる状況は、私たちの拝金主義的考えを加速させたと言えます。
高度経済成長期に物資主義だったから
第二次世界大戦後日本は、物から食べ物から家から、あらゆるものが足りないという苦しい局面を迎えました。敗戦し、貧しかった日本は物質的豊かさを求め、高度成長期には激震的な成長を遂げました。
高度成長期時代、所有することは最大の喜びとされ、人々は豊かになった日本と自分たちの生活に喜びを感じましたが、同時に所有すること以外の喜びを忘れるようになります。その結果物質的に満たされた現代では、お金を所有することこそが最大の喜びと思われるようになったのです。
アメリカの権力が強かったから
第二次世界大戦後アメリカに統治された日本では、徐々にアメリカ的生活スタイルが浸透しました。アメリカ的生活スタイルとは、生産技術の向上によって可能となった大量生産システムがもたらした価格低下、大量販売による生活スタイルのことです。
このアメリカ的生活スタイルの結果、私達の物が欲しいという気持ちは高まります。そして欲しいものを買うにはお金が必要なことから日本人のお金に対する意識は変化し、拝金主義が根付くことになったのです。
拝金主義と資本主義の違い
お金を最上のものであると考える拝金主義と、経済体制の一つである資本主義。資本主義体制を拝金主義と揶揄する人もいますが、この二つの違いとは何なのでしょうか。
資本主義とは
資本主義とは、日本をはじめ欧米など多くの国で採用されている経済体制のことを言います。働いたらその分の報酬が得られるというシステムで、誰もが自由に労働、経済活動できる体制です。労働時間に比例して給料が増えることや、仕事を選べるのは、資本主義体制によるものです。
日本は明治維新以降、市民が好きな職に就けるようになったことで、資本主義国家になりました。一方世界では、1700年代後半に起こった産業革命により資本主義は発達し、ものやサービスの自由な価格競争は激化しました。その結果貧困や公害といった社会問題が浮上しました。
資本主義の反対に社会主義があります。社会主義とは、財産を国が保有し、ものやサービスの価値も国が管理するという体制のことです。また、労働力に関係なく賃金が一律という特徴もあります。
拝金主義との違い
資本に労働力をプラスすることで余剰価値を生み出す資本主義は、お金儲けさえできれば兵器だってなんだって売る金儲け主義と揶揄されることがあります。
その点で拝金主義と混同されますが、資本主義はお金が先に来るわけではないという点で拝金主義とは大きく異なります。そもそも資本主義は、良いものやサービスの対価として余剰価値が生まれるという根本があります。つまり余剰が生まれるか分からない、失敗するかもしれないビジネスに挑戦する人をも生み出すのが資本主義なのです。
確かに、経済学者マルクスの言う「余剰価値の追求」が資本主義の真髄で、実際にお金を稼ぐためなら何でも売るという企業もあります。そのような拝金主義の思想を持つ企業もいる一方、良いもの、サービスを提供することを喜びとする企業もいるので、一部を見て資本主義イコール拝金主義と結びつけることはできません。
拝金主義は終焉するのか
日本のみならず世界中でも当たり前に蔓延している拝金主義という思想。私達は結婚や就職といった人生の大切な場面でも、心が感じることではなくお金に重きを置いて判断することが当たり前な世の中を生きています。拝金主義であることで私達はお金に縛られ、生きづらくなっているようにも見受けられます。
私達はこの先もずっと拝金主義の考えのもと生きていくのでしょうか。それともいつしか拝金主義は終焉し、お金に対する別の考え方を持つ時が来るのでしょうか。
お金には幸せの限界がある
欲しかったものを手に入れることは喜びです。しかし何をしても、何を手に入れても慣れてしまうのが人間という生き物の特徴です。手に入れたものは、いつしか所有していることが当たり前のことになり、所有していることによる幸せをいつまでも感じることは出来ません。
財の消費によって得られる幸福度と、それ以上の財の追加消費によって得られる幸福度を比べると、財の追加消費によって得られる幸福度の方が低いのです。これを限界効用逓減の法則と言います。
また、年収800万円までは幸福度は上昇し、それを超えると財の消費によって得られる幸福度は変わらないと言われています。これらのことから、お金で感じる幸福感には限界はあると言えます。
拝金主義から抜け出すのは難しさもある
お金には幸せの限界があるといくら説明されたところで、そのことを実感するのは簡単なことではありません。拝金主義が当たり前とした世の中で育った私達の意識を変えることは極めて困難です。
拝金主義を終わらせるためには、第一歩として誰もが十分にお金を持ち、持ちすぎている人がいない世界である必要があります。しかし、これは資本主義により企業の自由競争が発展している国では不可能なことです。では社会主義になれば拝金主義から解放されるかというと、人々の労働意欲の低下など、また別の様々な問題が出てきます。
私達のお金に対する意識だけを変化させる場合、年収800万円までは幸福度が上がるというデータから、世の中の人が年収800万円を手にすれば拝金主義の蔓延は薄まる可能性があります。しかし世の中の人がみんな年収800万円というのはあまりにも非現実的なことからも、拝金主義から抜け出すことは難しいと言えます。
拝金主義の終焉を望む人もいる
拝金主義で生きていくと、本当の幸せを見失う可能性があります。人間的に素晴らしい人なのに収入が低いから結婚しなかった。やりたい仕事内容だったけど給料が安いから諦めた。いろんなケースがありますが、お金に最大の重きを置いて生きてしまうと、別の幸せを逃す可能性も出てきます。
お金こそが自分にとってのすべてと強く主張できる人もいます。そのような人の考え方は極端にも聞こえますが、自分の幸せをしっかり理解しているので拝金主義の時代を生きることに苦痛を感じないでしょう。
しかし、お金も大切だけどそれだけじゃないと漠然と感じている人にとって拝金主義の時代は、自分の本当の幸せを見つけにくく生きにくい時代です。そのため、そのような人達は拝金主義の終焉を期待することになるでしょう。
拝金主義より大切なこと
私達が生きていく上でお金は必要です。衣食住にかかる最低限のお金だけでなく、娯楽や贅沢といった財の消費も私達の心を豊かにする大切な要素です。
しかし拝金主義に囚われたことで見失ってしまう大切のものがたくさんあるのも事実です。人によって大切なものは異なりますが、人間には持って生まれた五大欲求があります。生理的欲求・安全の欲求・所属と愛の欲求・承認欲求・自己実現の欲求の五つです。
これらを満たすことで私達は幸福感を得られますが、拝金主義に基づいた思想ではこれらを満たすことは出来ません。私達が基本的欲求を満たし、幸福を感じて生きていく上で必要とする拝金主義より大切なこととは、一体どんなことなのでしょうか。
人とのつながり
拝金主義より大切なことの一つ目は、人とのつながりです。お金にばかり目を向け、私利私欲のために生きると周りが見えなくなり、最後は周りに誰もいなくなります。
どんな贅沢をしても、心から共感できる人がいないことは、私達の心を貧しくさせます。誰にでも良い時と悪い時があり、良い時はそれを分かち合い、悪い時は半減させてくれるような人とのつながりは、私たちにとってとても大切なことです。
損得勘定を抜きにした人とのつながりによって初めて私達は承認欲求・所属と愛の欲求・安全の欲求など満たすことができるのです。
人からの信用を得ること
次に人からの信用を得ることが挙げられます。誰かが自分のことを信用してくれている時、私達は喜びを感じます。自分が信用されるに値する人間であると知ることで、自分は価値がある人間だと自己肯定することができるからです。
また、信用される人は、人間的に魅力的で成熟した考えを持つ人が多く、それらをお金で買うことはもちろん出来ません。信用されるだけの人間であることは、お金を追求した人生を超越する喜びを人生にもたらします。
自分が人間的に成長すること
自分が人間的に成長することは、拝金主義をベースとした価値観が当たり前となっている日本で生きていく上で、とても大切なことです。
お金があれば幸せである、お金がなければ何も出来ないといった日本にすでに根深く存在している価値観。これらに振り回されず「足るを知り」、自分本来の在り方を忘れないことは人間的な成長につながります。
他人と比較しやすいお金ですが、人は人、自分は自分と区別して、自分らしいぶれない軸を持って生きていくことが大切です。
お金以外の幸福を感じること
年収や資産という計量可能なものを人生の目標とした時に、お金持ちになれなかった人だけでなく、実際お金持ちになった人も不幸を感じたという事例があります。
この事例は反対に、趣味や人間関係などの計量不可能なものでの満足度が高い人は、幸せを感じやすいというデータも残しています。
このことから、お金以外の幸福を感じる趣味や人間関係などが、私たちの人生を豊かにする非常に重要なものであることが分かります。
拝金主義は生きづらい
お金ファーストの拝金主義な世の中は、ギスギスしていて生きづらいです。「足るを知る者は富む」という古代中国の哲学者、老子の言葉にあるように、損得勘定やお金ばかりにとらわれず、今の自分を支える人や環境に感謝して生きていくことを心がけてみてはいかがでしょう?金銭に縛られない心を育み、日々を豊かにする良いきっかけになるはずです。
参考文献・参考資料
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