政治講座ⅴ541「中国の軍事クーデターの前哨戦?臥薪嘗胆!復讐に燃える」
記憶と記録から消される胡錦濤、さて、今後の権力闘争は如何に!
通常、水面下で行われる権力闘争であるが、全世界に露骨に権力闘争の場面を晒した。
殆ど見ることが出来ない権力闘争を垣間見れたことはラッキーだ!
今後の展開も想像力を膨らませて、顛末を想像する。
中国の歴史では復讐のために薪に寝て悔しさを忘れないようにし、同じく、苦い胆を嘗めて悔しさを忘れないようにして復讐を果たした故事が「臥薪嘗胆」である。胡錦濤氏のリベンジなるか、乞うご期待!
皇紀2682年11月3日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
党大会で“強制退席”の胡錦濤、中国SNSで動画が続々削除の怪…評論家は「軍部クーデター」の可能性を指摘
SmartFLASH 2022/11/02 09:01
五輪開会式で手をふる胡錦濤の動画が動画投稿サイトから削除された。
まるで『映像の世紀』に出てくるワンシーンのようだ。
事件は10月22日、第20回中国共産党大会の閉幕式で起きた。
「習近平国家主席の隣に座っていた胡錦濤前国家主席が、関係者によって“強制退席”させられました。席を立つように促された胡錦濤は、机を掴んで抵抗を示したものの、脇を抱えられ、連れ出されたのです」(現地記者)
いったい何があったのか。中国事情に詳しいジャーナリストの角脇久志氏が語る。
「胡錦濤は中国共産主義青年団出身の開明派で、習近平の一派とは距離があります。同じ派閥に属する李克強首相らが新指導部から外れましたが、“イエスマン”以外を排除する狙いがあるのでしょう。実際、中国問題の専門家・江峰氏は、胡錦濤は机上にあった、新しい中央委員の名簿を見ようとして、退席させられたと分析しています。この名簿には、前日までに胡錦濤ら長老たちとの協議で決まったメンバーとは違う名前が載っており、胡錦濤らが推していたメンバーが排除されていたそうです。これが事実であれば“騙し討ちの政変”だといえます」
“政変”は成功し、習近平は異例の3期めへと突入した。恐ろしいことに“目障り”な胡錦濤は、中国国内の表舞台から存在を消されつつある。
「中国では今回の退場劇はなかったことにされ、ネットで検索しても出てきません。報道規制のためか、SNS上の胡錦濤に関係する投稿が、次々と消されている可能性もあります」(現地在住のジャーナリスト・もがき三太郎氏)
さらに驚くべきことに、’08年の北京五輪の開会式の動画にすら“異変”が起きている。
「IОCの公式動画には、開会式の冒頭で挨拶をする、当時総書記だった胡錦濤の姿が映っているのですが、中国の動画サイトにアップされているバージョンでは、不自然に当該シーンがカットされているんです。中国初の五輪開催は胡錦濤の大きな功績だったのですが…」(角脇氏)
本誌が確認したところ、胡錦濤氏が挨拶するシーンは、スタジアムの内観を映したシーンに差し替わっていた。
「今回の強権的な人事には、人民解放軍も不満を持っています。今後、突発的なクーデターが起こる可能性すらある」(評論家・宮崎正弘氏)
次に“消される”のは誰になるか…。
習近平主席による「胡錦濤前総書記・強制退場事件」の舞台裏 その時何が起きていたのか
2022/10/31 19:13
3期目続投も異例なら対抗勢力の「一斉粛清」も異例。そして最大の異変は前総書記の“強制退場”。習近平独裁体制の中国でいったい何が起きているのか。ジャーナリストの峯村健司氏がレポートする。(文中敬称略)【前後編の前編】
「胡錦濤」の検索を制限
5年に1度開かれる中国共産党の第20回党大会が10月16日に始まった。期間中、ほとんどの会議は非公開とされ、議論の中身は外部には漏れ伝わってこなかった。
カメラの立ち入りが許されたのは、最終日22日に開かれた閉幕式の途中からだった。会場の北京の人民大会堂に入ったカメラの先は、最高指導部の政治局常務委員やその経験者らが鎮座する壇上中央に向けられた。
総書記(国家主席)の習近平(69)の左隣に座っていた前総書記・胡錦濤(79)のところに長身の男性が駆け寄ってきた。
男性は卓上にあった胡の眼鏡を取り上げると、左手を抱えて立ち上がらせようとした。これに対し、胡は手を振り払って抵抗して、その男性職員と言い争いになった。さらに職員は胡がかけようとした眼鏡まで取り上げて離席を促した。
しばらくすると、駆け寄ってきた別の男性職員に説得されて、席を離れた。胡は会場からの去り際、隣にいた習に厳しい表情で短く話しかけた。習は二度小さくうなずいたものの、終始冷淡な表情を崩さなかった。
歩みを進めた胡は、習の右隣に座っていた首相の李克強の肩を軽くたたいて、会場を後にした。
李は、胡が率いる中国共産主義青年団(共青団)の筆頭格だ。今春、首相を退任することを表明していた。二人は共青団時代から共に仕事をし、1985年には一緒に来日したこともある。壇上では、師弟の間で、どこかぎこちない雰囲気が漂っていた。
中国共産党の会議、しかも最も重要な党大会での出席者の途中退席は、極めて異例と言えた。
しかも外国メディアの前で公然と繰り広げられたのだ。中国メディアは一切報じず、中国のネットでも「胡錦濤」の名前の検索が制限された。各国メディアから「健康悪化か」「路線対立か」などの憶測が流れた。
これを打ち消すように、国営新華社通信がこの日の夜、公式ツイッターに次のように投稿した。
「胡錦濤氏は体調が優れなかったので、彼の健康のために係員が会場の隣の部屋まで付き添った。いま体調はだいぶ良くなっている」
中国内ではツイッターは使えず、しかも新華社のツイッターも英語版のみ。外国メディアの報道を意識していることがうかがえる。
このように中国の公式メディアが英語版と中国版とで異なる対応をした時には何か中国当局が隠したい、または世論誘導したい真実がある──。
これが、長年中国政治を取材、研究してきた筆者の経験則だ。実際に壇上では、どのようなやりとりがあったのか。会場内にいた中国メディア関係者と、閣僚経験者を親族に持つ党関係者の証言を集めていくと、真相が浮かび上がってきた。
冊子を取り上げた
閉幕式で、今回の大会で新たに選ばれた205人の中央委員ら幹部の名簿が掲載された赤色の表紙の冊子が配られた時のことだ。
中央委員は約9500万人の共産党員の中で、政府や党、国有企業などの各部門から登用されたエリートたちだ。年1回集められ、中国の重要政策について話し合うほか、政治局員と政治局常務委員を選ぶ権限を持っている。
つまり、中央委員のメンバーの顔触れが、最高指導部の人事の動向のカギを握るのだ。
胡の卓上に置かれていた冊子を左隣から手を出して取り上げた人物がいた。序列3位で全国人民代表大会委員長の栗戦書(72)だ。習が1980年代、河北省の地方政府をしていた時からの知り合いで、いわば「側近中の側近」と言える。
不機嫌そうにしている胡を、栗は必死でなだめようとしたが、言い合いのようになった。
それを見ていた習が動いた。壇上左手に目配せをすると、男性が駆け寄ってきた。この男性は中央弁公室副主任。中央弁公室は習の身辺警護から日常スケジュールを管理する直轄部門で、そのナンバー2だ。
習から耳打ちされた副主任は再び舞台裏に戻った。入れ替わるように別の男性が入ってきた。この男性は、開幕式を含め、最近の胡の活動に介添している中央警衛局の職員であることが確認できた。
栗は取り上げた冊子をその職員にすっと手渡すと、胡に退席するように促した。それでも抵抗する胡を栗が立ち上がらせようとしたところ、その左隣にいた序列5位で中央書記処書記の王滬寧(67)に制止された。そこで冒頭の「胡退場劇」が起こる。胡が退場した後も、栗はハンカチで額の汗を拭っており、緊張感があったやりとりが交わされたことを物語っていた。
現場の状況について、閣僚経験者を親族に持つ党関係者が次のように解説する。
「新たな中央委員の名簿を見て、胡錦濤氏は事前に習総書記と協議していたメンバーと異なっていることに気づきました。胡氏に近い共青団系の主要な中央委員は落選もしくは引退していたからです。
これを見た胡氏は、自らの意に反する最高指導部人事になることを察し、異議を唱えようとしたのです」
胡は、翌23日に選出される新常務委員の人事に強い不満を抱き、公開の場で抗議しようとしたところ、習の側近やスタッフらによって事実上、強制的に退場をさせられたのだ。
【プロフィール】
峯村健司(みねむら・けんじ)/1974年長野県生まれ。ジャーナリスト。朝日新聞入社、北京・ワシントン特派員を計9年間務める。「LINE個人情報管理問題のスクープ」で2021年度新聞協会賞受賞。中国軍の空母建造計画のスクープで「ボーン・上田記念国際記者賞」(2010年度)受賞。2022年4月に退社後は青山学院大学客員教授、北海道大学公共政策学研究センター上席研究員などに就任、今年10月からキヤノングローバル戦略研究所主任研究員。近著に『ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界』(幻冬舎新書)。
※週刊ポスト2022年11月11日号
習近平独裁の完成と「敗者」たちの異様な沈黙連れ出される胡錦濤を前になぜ無反応だったか
西村 豪太 : 東洋経済 コラムニスト
2022/11/01 16:00
10月22日に終わった中国共産党大会ではサプライズが相次いだが、最大のものは胡錦濤・前国家主席が閉幕式会場から連れ出された一件だろう。国営新華社は「体調不良が原因」と伝えたが、直前の動画では胡錦濤氏は何かの書類について話そうとしていたようにも見える。真相はやぶの中だ。
無関心を装った指導者たち
不気味だったのは、居並ぶ指導者の多くが胡錦濤氏の様子に無関心を装ったことだ。ちょうど来日中だった著名な現代美術家の艾未未(アイウェイウェイ)氏は「人としての友情も敬意も感じられない」「中国の指導者たちの無慈悲さを示した」と話した。欧州で活動している艾氏は、実父が習近平国家主席の父と親しかった「紅二代(革命家の子女)」だ。
改めて動画を確認すると、習主席から政治的な距離が遠い人物ほど反応が鈍い。例えば今大会で最高指導部を構成する中央政治局常務委員からの退任が決まった李克強首相と汪洋氏、中央政治局委員からの降格が決まった胡春華氏だ。彼らは周囲がざわつき始めても無表情でまっすぐ前を向いていた。胡錦濤氏の直系である李克強首相は、会場を去る胡錦濤氏から激励するかのように肩をたたかれ、やっと本人に視線を向けた。
「胡錦濤と目を合わすな」 病が招いた軍団完敗の悲劇
編集委員 中沢克二
2022年10月26日 細谷雄一さんの投稿
北京中心部にある要人の執務地「中南海」の奥深くで秘密裏に繰り広げられる宮廷政治劇が、はからずも外国人記者のカメラが回る目の前で起きてしまった。共産党総書記の習近平(シー・ジンピン、69)は、怒り心頭だろう。
宮廷政治劇の主演は、前共産党総書記の胡錦濤(フー・ジンタオ、79)だ。習は脇役にすぎない。習は究極の権力集中である極権を手にしたものの、前任の長老を「体調不良」という理由で第20回共産党大会...
My opinion
本来なら「花道で引き際を飾る」べきところを、全世界に「醜態」を晒した。これは、権力闘争に「怨念」を生み出したと見る事が出来る。
親分の顔を潰された子分はどの様に動くのであろうか。親分の面子を潰された仇討ち・敵討ちの復讐戦に突入するであろうか。
仁義なき戦い! 今後の展開を乞うご期待! どんとはれ!
参考文献・参考資料
党大会で“強制退席”の胡錦濤、中国SNSで動画が続々削除の怪…評論家は「軍部クーデター」の可能性を指摘 (msn.com)
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