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よしなしごと

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日常に思う「由無し事」だったり働き方を考える「善しな仕事」だったり、諸々のよしなしごとを綴ります。 (マガジン「雑記帳」より改題)
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2015年3月の記事一覧

本は書くのも売るのも最後の覚悟で

雑感。こう書くブログエントリを読んだ。 「書籍だけで食わない」「売れようと思って本は書かない」「残る本を書く」という覚悟ができたのが、昨年の迷走、充電を経て、行き着いた答だ。そして、「割に合う」「合わない」なんて議論をしなくてもすむように、心も身体も、そして経済的にも余裕をもって生きる、と。 一連の東浩紀氏のツイートに対するもので、常見陽平氏がブログエントリ内で「一連のツイートは事実関係で言うならば、いちいち正しい」と認め、東氏もこのエントリを受けて完全同意とツイートされ

Social Goodを台無しにするSocial Bad

「Social Bad」と呼びたい存在がある。それ自体は無益、無価値、でもとりあえず単体ではおおむね無害。でも彼らがSocial Goodについて言及するとき、その無益っぷりに対象のSocial Goodを巻き込んで台無しにする、そんな存在だ。 最近、コーヒー生産地の低賃金についてとりあげた記事を読んだ。こんな流れだ。 ・100円のコンビニコーヒーが、コーヒーをより身近なものにしてくれた。 ・サードウェーブと呼ばれる新たなムーブメントにも注目が集まっている。 ・こうしたコ

本の力、本棚の力

※本と出版の未来を考えるメディア「マガジン航」にも掲載されています。 一年ぐらい「本の力」「本棚の力」という言葉が僕の中で引っかかっていて、でもずっとそれをうまく言葉にできずにいる。コンテンツの流通だけを思って「Book as a Service」のようなことを考える一方で、コンテンツの旧世代のコンテナでしかないはずの本というモノ、本棚という場所、そして本屋さんがどこに行ってしまうのかが気になり続けてる。 ヘッダ写真は本文中に出てくる『本屋会議』を、年末の天狼院書店で読ん