見出し画像

ポニャポニャ就活体験記

1.3月も末になり、新4回生はだいたい大企業分のES提出が終わりこれから本番、新2回生もそんな先輩の後ろ姿を見ながら、これからインターン等に向け全体的な「就活」を始めるくらいの時期であろう。就活総括を書こう書こうと思って放置していたけど、この辺で放流すると有益なことが多い気がするので頑張って完成を目指す。

2.前提として、わたしはかなり就活をちゃんとやっていない側の人間であるということ。戦果無しで教育実習に突入し、その後もポニャって復帰したのがもう6月も目前だった。正直生存バイアスです(これにはリスク管理上の点もある、後述)。そのことには留意して、でもポニャ勢の情報こそ重要なときもあると思って書き残す。この記事は個人的体験の振り返りです。また一般形思想まとめを作ろうと思う。

3.まず院進を諦めたこと。3回生までは院進するモチベーションのほうが高かった。なぜなら、学部期間のポニャと方針決めの遅さと課外活動の忙しさで恥ずかしながら正直十分な勉強が出来なかった。ようやく社会学の間口に立ったところ。そして社会学の必要性と、現状への不満があったので。わたしには院進してしか学び得ないものがあると感じていた。しかし、いざ卒論タスクを目の前にすると卒論すら満足に書けない。というのも、わたしは①長期タスクの分割と②新規の困難性にstruggleすることが非常に苦手なのであって、研究という仕事に向いていないのであった。尤も、これは研究に限らず致命的であって、社会人になるにあたっても必要になることであるが、反対に(☆)①締め切りがブロックに切られていて②評価基準が明確で③世の中を調べると先達が居るタスクは極めて得意であるという雑魚狩り特性を持っていて、これは仕事を与えられるコマたる「大企業の会社員」になるべきだという結論が出た。

4.一方、就職活動や大企業に付随する不一致点も存在し、これを吟味することが非常に重要である。ホワイトカラー職の就職活動が早期化し、大学での活動内容を見ないのに大卒を求めることや、統一軸、「ここでしか出来ないこと」を求めるといった過剰にドラマチックな「就活」や、JTCの型にはまった不必要なルールの問題点は既に大量に指摘されているところであるが、難しいことにわたしはこれらの点への適正が薄い側の人間である。要領が悪い中で本質的でないルールを無視し自分が進み得る道をごり押ししてゴールにアジャストしてどうにか社会適合度を年々上げてきたわたしにはこのような形式的な行為を上手に行うことが難しく、またメンタルへの負荷も大きい。おかげで、3回11月まで本当になにもしていなかったし、その後ちょっと同期に連れられて逆求人イベントに参加したり、国家総合職教養区分にノリで受験して1次突破2次落ちしたりはしたが、「まだ早いな~~~就活グロい~~~」っていった雰囲気で特に平常的にリソースを割いてはいなかった。

5.さて、2月春休みに入って、教育実習が4月後半から5月前半という一般就活ど真ん中を直撃することをようやく実感、自分の興味と専攻に近いところからマーケティングとかそれに類似する分野のコンサルとかにオファーボックスで来たものを中心にマイナビも登録して雑に応募してたが戦果無しで教育実習に突入、まずい。そもそも生きるモチベ自体が下がってきて(これはある程度いまもなお)、忙しく働くエネルギー自体が消えてしまった。

6.さてわたしはどう戦って行くべきであろうか?1つ1つこれまで述べたことを振り返っていこう。段落4で述べたように円滑に社会を回すための形式へのなじみが薄い分効率化が得意な私に取って、マーケティングは確かにしたいことではあるが、実はマーケティングはただのカッコイイ参謀ではなく、客が目の前に居るサービス業の側面を強く持つ。まさに電通などの企業がブラック化するその理由でもあって、わたしへの理解があり、わたしに属人的に需要がある環境でもあればハマるんだろうが、一般的に新卒でわたしが働くには実は向いていないものであろう。情報化された現代においてその参謀役たるデータサイエンティストになりたいという思いはあるが、これはもはや修士レベルの統計学知識が必要な職業であって、学部の更に半分を投資したくらいのわたしは「一般文系社会人よりは」圧倒的にデータへの理解があれど到底太刀打ち出来る門ではない。そもそも総合職という枠組み自体が、円滑性を必要とするものであって、上手くやるエネルギーが少ないわたしに向いているものではない気がする。

7.ではそれ以外には?まずわたしの第一の主眼たる教育の中心職種であって、わざわざ就活を犠牲にして教育実習まで行った学校教師という職業について検討する必要があるだろう。これについては生徒に公平に向き合うというのがそこまで向いていない、まあどうにか教育実習を完走したし、最悪出来ないことはないか、大変な生活してそうだけどな、でも教育の理念があればこそバーサーカーモードになって内側から全部ぶち壊すモチベが無くはない、あと転勤があまり好きではないので、政令指定都市採用だといいな。そんなわけで、勝手を知っていた滋賀と、政令指定都市で思い立ったときまで募集が続いてた横浜市に一応教員採用試験の申込をしておいた。

8.総合職でも教員でもない選択肢はどうだろう、教員もそこまで向いているとは言いがたいが…
資格職→資格を取るまでの長期スパンの勉強が向いていない
公務員→確かに、日本の土台を作るという意味ではしたいことはたくさんある、よく分からないプロダクトを作る合わない民間企業よりよっぽど働きたい、しかし結局財政状況での縛りがきつい上に、不合理ルールが多くブラックな環境に働くエネルギーは今はない。
IT→資格職に似て技術が必要、しかし、IT教育が盛んになって新卒で技術が要求されるところが増えてきたしそういうところが華やかな大手である面はあるが、ポテンシャル採用もあるし、資格はむしろ日々の勉強に後から付随出来る可能性があるし、何なら「経験」という形が重要だったりする。花形企業以外は京大基準の大手総合職やキャリア公務員、資格職に比べると低いとはいえ、ちゃんとしたキャリアを歩むと年収500万は下回らないことは確定する、まあ最低限十分と言えば十分(もちろん現在がITバブルで将来は分からないというのはそう)。さて、これわたしの特性に合っていないか?①基本的にそれ以前にプロダクトの大まかな方向性と締め切りが決まっている。②基本的にプログラミング言語の仕様は決まっており、アルゴリズム等で一定の志向は必要だが、基本的にある程度モジュール化されているし、リファレンス化されており調べることによって必要な知識が手に入る。(しかも電子化されている!!!!!)画面の前に座ってパソコンカタカタすること自体は仕事があろうが無かろうが暇な日マジで1日中やってるし。

9.現在わたしは生きるエネルギーが低いので、会社を「選ぶ」必要がある。基本的に待遇が良いところは「主体性」を非常に重視しており、「若手にも責任を!」みたいな空気が強い。いや、先輩方のフレームワークを盗んで上手いことやるのでとりあえず一通り見せて欲しいな。さてどうしようか。ブラック企業で働くなら教員になったほうがまだやりがいがあるという留保があるし、働く準備が出来てなかった覚悟決めて院進したほうがいいし、でこのあたりはラディカルに行こう。最近流行っている気もする、就活は「選抜試験」じゃなくて「相性マッチング」であるというのはその通りだと思う。わたしの生き方に合った企業を見つけることこそが今するべきことであって、わたしみたいなタイプの人間が数打ってもし通ったとしてもしょうがないので、「この会社じゃないと出来ないことは何か」「自分の成長ビジョンは何か」などと聞いてくるESは出さなくていっか。就活のグロさに自覚的じゃない。あとコロナ禍の現状への対応と合理主義の通底を考えると、対面面接の会社も出さなくて良い気がする。その上でPRするところも主体的な突破力じゃなくて調整力をアピールしておこう。カレー部でイベントを作り上げた中でも、発注とか原価調整とかを頑張ったよって。あと仕事の外の生活を回すために生活は大事。コンサルとかだと、平均残業40hとか平気で見かけるがもうそういうことする気は無いので平均20hより上はこれも応募しない。あと、仕事が東京に多いのは悩みどころだけど、東京は地価の高さと身の回りの市場化が激しいので東京22万で暮らせる気はしない、基本的に初任給基本給額面28万以上、少なくとも最近の優良企業トレンドである気がする24万以上じゃないとこれも却下。そんなこんなで、通ったら実際にそれなりのQOLの生活が出来る選択肢以外は眼中に入れないことにする。就活リソースも少ないしね。なるほどなあ、これが就活セオリーで言うところの「自己分析」とその重要性かあ、なるほどなあ(遅い)。

10.このあたりで、わたしの人生哲学についても話しておくか。就職活動に限らず、わたしは「なるようになる」ということを原則にしている。同時にこれは「最低限意識高い系」であるという前提はある。上を見つつ、絶対に無理しない標準出力の範囲内で上向きに手を出してみて、上手くいったことが進むべき可能性のある道であって、そうでなかったものは縁が無かったモノだと。人間関係など代表例であって、一つ前に書いたTwitter使用論などでも通底しているように思う。その分、縁が無い可能性に備えて選択肢は多めに用意しておくにこしたことは無いし、事前調査も重要であるというのはそう。あと生存バイアス。わたしの「なるようになった」はなんか分からんけどギリ上手くいっただけの場合が多くてこのままじゃマズいのでリスク管理をもう一段階厳格にするべきというのは感じている。

11.さて、そんなことを考えながら丁度良いIT企業を探していると(せっかくだし元の志望を引き継いでデータベースを扱えるところがいいなあ)、かつて別の企業のエントリーのために受けた適性検査を起点にメールボックスに1つ求人が来ていたのを思い出した。これは東証スタンダード上場グループの内部開発子会社で良い具合に大企業のシステムとITベンチャーの風通しの良さを兼ね備えていた。そういえば新卒カードでそれなりに大きい企業に入ることにも、安定感と社会ルール定着に大きな意味がある。ポテンシャル採用で謎に年収400万以上ありそうだし、残業も月20時間に収まっていそう。就活も相性を見るためのものといっていてプロセスも少ないしESにも書きにくいところがない。そう思ってとりあえずエントリーするとコーディングテストするよって連絡が来た。未経験採用だと思ってたけど、わたしのESで授業でのプログラミング経験が若干あるからとりあえず技能みたいらしい。そういえばわたしの副専攻って数理情報論関係で、一定数プロ演取ってましたね…Jupyter notebookで良かったら授業3つくらい取ってるのでまあ、最低限学校の演習でやる程度のことは円滑に出来る気はするが…しかし怖いブルブル…てか復習しないと忘れてね???そんなわけでとりあえず授業資料ざっと見返して「ナンモワカンネー」になりながらコーディングテストを受けた。「正解を見るものでは無い」とアナウンスされていたが実装も終わらなかったし試験官とのコミュニケーション(恐らくこちら、与えられたデータの何を使ってどんな実装をして欲しいのか客先に質問して形にしていく能力を問われているのだと感じた)も上手く取れなかったと思っていたけど、なんか通過の連絡が来た。人生よくわからん。そのまま、わたしの就活人生で始めて訪れた最終面接のチャンスもつつがなく終わり内々定の電話が来たってワケ。マジで????????

12.さあとりあえず一安心。NNT(無い内定)で6月(だいたいこのあたりまでがメインシーズン)を追える気がしてたから、就活再開3週間の早期決着に拍子抜けしていて、まだマイナビとかのメインルートでもう少しメジャーなザ・受注IT屋みたいなところもまだ出してたし、前述のように教員採用試験1次試験までに間に合ってしまった。さてどうしようか。正直、既に就活メンタルは在庫僅少なのでさっさと終わらせたいということ、さらに、この会社はわたしの厳しい条件で探す限り抜群に待遇が良く、これ以上就活続けたところでこれ以上良い内定を貰える可能性はそこまでない第一志望群といっていい会社で、正直ダメ元で受けてたような感じであった。あとは、この会社がまだわたしの知らない地雷ポイントを残していないか否かだけである。まあここからの情報収集、出来ることは少ないけどわたしのネット情報収集能力でどうにか…。会社の技術ブログ・OpenWork・Lighthouseあたりに一通り目を通す。社風は悪くない。「自走して最終的に仕事をこなすのが社会人である」というのはわたしに合っている気がする。研修が3ヶ月みっちりあるのもほぼ未経験には良いところ(未経験採用って効率悪くないんですかと最終面接で質問したら「育成には自信がある、ポテンシャルのほうが大事」と帰ってきた、すごい)。そして面接で始めて知ったが基本テレワーク予定で、まあこれからどうなるか分からないとはいえ、もう全員のキャパが無い場所にオフィスを縮小移転してるような状況だという。そういえばわたし移動時間アンチで通勤通学嫌いなんですよね、確かにそれに伴って羽が伸びることはあれど基本的には移動時間は純粋に無駄な時間だし、特に満員電車とか必要以上に体力を食うので。この会社良くね??????????というわけで内々定の電話後1発目の人事面談で速攻内定承諾した。就活終了。

13.しばらく疑心暗鬼だった、え???これでいいの?これ本当の内定???って。わたしの会社基本的に希薄というか、内定者課題とかもないし、内定式もオンラインだし、連絡も必要になってからだし。2月ごろから手続きが増えてきてようやくわたし東京に行くんだなあって実感がわいてきた。まあそんなわけで、就活ぐでたまになってたけど人生なるようになるんだなあと思いましたまる。(おい)


このエリア140文字以内なんだね、実質twitterじゃん