衣類へのエンボス加工の洗濯耐性について

皆さんこんにちは、カワシマです。

今回はエンボス加工に関して、大事なお知らせといいますか、お伝えしておきたいことを書いていきます!

【そもそもエンボス加工とは】

ポリエステル100%の素材(白と黒)にエンボス加工を施したもの

型を使って素材を盛り上げたり沈ませたりすることで柄を表現する加工のことをエンボス加工と言います。衣類の他にも紙や金属にも使われる手法なんですけど、カワシマは衣類に対応したエンボスを行っています。その中でも写真のような「盛り上げるパターンのエンボス」のお問い合わせが非常に多いので、今回はそちらの手法のお話をします。

【一番洗濯が向かないエンボス加工】

それは・・・綿素材へのエンボス加工です。
綿素材へも加工は可能なんですけど、洗濯耐性が非常に悪いです。ポリエステル100%推奨ではありますが、それですら永久的に持続するものではありません。
実はエンボス加工とプリーツ加工は同じ原理で加工されていて、型に生地を挟み込んで高熱を使って生地を固定しています。分かり易いのが、女子高生が履いているスカートです。スカートを毎日洗う人はいないと思いますが、それでもあのがっつり折り目のあるプリーツは減少、弱まっていきます。女子高生経験者の妹に聞いたところ、授業とかで折り目を気にせず座ってたりするとお尻の部分のプリーツは弱まるそうです。洗っていないのに、ですよ?
さらに言えば、スカートのプリーツは180度生地が折りたたまれていて折り目が強力ですけど、エンボスの角度は良くて90度、スカートの半分しか生地を曲げていないです。
つまり、ポリエステル100%素材ですらエンボス部分は弱まるということになります。

では綿素材はどうなのか?

綿素材へのエンボスは裏面に処理をしますけどあくまで補助的な役割を担っている「だけ」です。
ベースはあくまで綿なので、ここが固定されることはありません。裏起毛などの厚みがある生地だったりすればなおさら、下記説明図のように裏面の効果が表に伝わりにくくなってエンボスの効きが非常に悪くなります。

以前にYoutubeに投稿したエンボスを洗うショート動画では多少オーバーにやりましたが、洗いの方法によっては動画のように1発でエンボスが消える可能性もあります。
エンボス加工のされた衣類の洗濯は「手洗い」推奨です。
「ドライクリーニング」「タンブラー乾燥」「アイロン」等は禁止です。

見たことある方もいるかもしれませんが、こんなアテンション、タグをつけているところもあります。

エンボスやプリントに対するアテンションタグ

このアテンションが全て物語ってますけど、綿素材へのエンボスは恐ろしくデリケートなので、十分に検討した上でご相談いただきますようお願いします。

以上がエンボス加工に関してお伝えしたい内容でした。
初めてエンボスを使う方は敷居が高く感じるかもしれませんが
気になることがあればホームページからお問合せいただければと思います!

※お問合せの際はお電話ではなく【お問合せフォーム】をご利用下さい。

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