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名探偵左京Season2*第24話「その男、不調につき」

■あらすじ
取材先の女性編集長
担当している特番の女性演出家
仕事で関わった人、ほとんどから叱責を受けてしまった左京…。

スランプの愚痴を話すため、左京はすず(浅見れいな)を呼び出す。すずには心当たりがあった。ここ数週間、マスター(光石研)の体調不良によりDADAが休業中なのだ。DADAでの憩いの時間がないため左京がスランプに陥ったと考えたすずは、先輩の宇木美月(篠原涼子)が営む飲食店を左京に紹介することに。

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美月が営むのは、自由が丘の割烹「満月」。小ぢんまりとした店だが、常連が多い人気店だ。すずに連れられ、左京も早速来店。「不調ったって、そんなもの誰にでもあるんだから、くよくよしてないで旨い酒を飲みなさいよ!」美月の闊達な江戸っ子の接客に左京は辟易していた。すぐに帰ろうとした左京だったが、美月の夫・陽介(岡部たかし)の言動を見て、思い留まる。

調理場で陽介は、美月に金の無心をしていた。「夕方、駅前のパチンコ屋ですっちまったから、ちょっと小遣いくんねぇか?」陽介は、割烹の主人には不釣り合いな無精髭で上がらない風体だ。

「ご主人、パチンコ屋には行ってませんよ」左京は、調理場から戻ってきた美月にそう伝えた。「今朝から駅前のパチンコ屋は休業です。水道管の工事が入ってたので」そう続ける左京をすずは止めようとしたが、遅かった。美月は、「うちの亭主はアレでいいんです。あたしがアレでいいと思ってるから、いいんです」ときっぱり言い、「それよりスランプでグチグチ言ってる男のほうが、あたしは勘弁ですよ!」と、左京に酒を勧めた。「いえ、私の調子は戻りつつあります。ご主人の嘘のお陰で」左京はそう言って、酒を飲み干した。

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翌日、陽介が路地裏を歩いている歳、何者かに前頭部を殴られる事件が発生する。世田谷警部(橋本じゅん)は陽介に犯人像を聞くが、何も覚えていないという。すずから事件の知らせを受けた左京は、「満月」へ向かう。美月は、警察病院から帰宅した陽介を叱りつけていた。「外をほっつき歩いてるからこんな目に遭うのよ!もう心配させないでよ」

「こんにちは、陽平さん。満月の客の左京といいます。ひとつ確認したいことがあるんですが‥」そう左京が言いかけた時、世田谷警部もやってきた。左京の質問に耳を傾ける警部。「自由が丘の路地裏を歩いてらっしゃる時、犯人が現れ、あなたは前頭部を殴られた。犯人の顔をご覧になりました?」否定する陽平。「なるほど。わかりました。どうもありがとうございま。どうも警部。私からの質問は以上なので、どうぞ」そう促された警部は、「美月さん、署にご同行願いますか?少しお話を伺いたく‥」そう言って美月の身柄を拘束した。

警部によると、夫婦関係が悪かった点が犯行の動機のようだ。しかし、左京は警部の考えに猛反対。「確かに犯人は陽平さんの顔見知りです。しかし、美月さんではありません!陽平さんは犯人と相対しているのにもかかわらず、その顔を見ていないという。忘れたのではなく、見ていないという。それは嘘です。つまり、犯人を明かすことで誰かを守っている。やはり、顔見知りの犯行です。しかし、美月さんじゃない。彼女は右利きだが、犯人は左利き。陽平さんの右前頭部を殴ってるからです。犯人は美月さん以外の顔見知りです」警部は「左京、お前、最近、その‥スランプなんだよな?その推理は本当に間違ってないのか?」と左京に聞いた。「警部、私はいま絶好調です。事件が起きて、スランプから抜け出したようですので」と左京は答えた。

そして、左京は陽平を問いただした。「陽平さん、あなたは一体、どなたのために嘘をついているんですか?昨日、お金を無心した時もパチンコで負けたから、と嘘をおっしゃいましたね。そして、今日は、犯人を目撃しなかったと嘘をおっしゃった。なぜ、嘘を?」しかし、陽平は口を閉ざしたままだ。

陽平はなぜ嘘をついているのか?
誰のために嘘をついているのか?
左京が暴行事件の真相に迫る!

■ゲスト
割烹「満月」女将・宇木美月…篠原涼子
美月の夫・宇木陽介…岡部たかし
内藤すず…浅見れいな(★)

■妄想放送日
2024年3月16日(土)23時〜
※通算第42話

■事件の真相と顛末
▼陽平が通っていたのは愛人宅ではなく、リバティ孤児院だった。子ども達と遊ぶため、孤児院を訪れていた。
▼美月が原因で子どもを身ごもらなかった子ども好きの陽平は、美月を傷つけないよう、孤児院に通っていることを伏せていた。
▼その孤児院で知り合った高校生男子が学校でいじめに遭っていることを知った陽平。陽平はいじめの加害者に抗議をするため、高校を訪れていた。
▼いじめの加害者は陽平を恨み、自由が丘の路地裏で暴行を加えた。
▼陽平は暴行事件の真相を伝えると、美月に孤児院のことがバレてしまい、傷つけてしまうと思い、真実を語らないことを決意していた。


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