お客様はなぜリピートするのか?⑮~お客様が持つ不安を払しょくする

 お客様は今まで利用してないお店から商品を買ったり、サービスを利用したりする場合には不安を感じるものです。そのため不安を払しょくするために安心感を付与する必要があります。

 お店や商品への信頼と言う点で、ブランドはお客様が安心できる最たるものです。お客様に何を約束するのか、そしてその約束を誠実に守っていくことはブランドの価値を高めるために欠かせません。長年培ったブランド力のあるお店はそれだけで有利な要因を持っていると言えます。 ブランド以外でも、販売実績、販売年数、受賞歴やスタッフの顔写真、お店や工場の写真も安心感の付与につがなります。 お客様視点で安心感を付与できているのかを確認する必要があります。

 非対面の通販ビジネスでは会報誌でのスタッフ紹介で働いている社員の顔を見せることでお客様に会社の存在を実感してもらうことが大切です。

 明太子で有名な福岡県の株式会社ふくやでは観光客向けの施設(博多の食と文化の博物館「ハクハク」)を工場内に作り、工場見学ができるように施設内を設計しています。原料、製造工程、会社の歴史を一連で知ることができ、短時間で商品、会社について理解することができます。また、希望者は商品作りの体験教室に参加することもでき、より深く商品について学ぶことができます。

 熊本県にある化粧品通販会社の株式会社再春館製薬所では2022年の夏休みにオンライン工場見学を実施しました。お客様のお子様の夏休みの自由研究も意識した内容で、前半は工場の紹介で製造の流れや全ロットを4年間保管しているといった会社の姿勢も紹介していました。後半は化粧品製造において水と油をどう混ぜているのかという乳化についてでした。乳化の仕組みについてはお子様を意識して、マヨネーズ作りを通じて学ぶというものでわかりやすい内容でした。コロナ禍で工場見学は中止していましたが、オンラインを活用することで、多くの方に工場の取り組みや姿勢を伝えることができました。
 
 また、自分を理解してくれているという点も安心感・信頼に繋がります。過去の購入履歴や会話情報を記録しておくと次回に対応に活かすことができます。自分をわかってくれているというのはお客様にとっても嬉しいもので、安心感やリピート購入のきっかけになります。お客様が注文でお電話をした際に、「いつもありがとうございます」という一言があるだけでも、お客様は自分のことを認識してくれているという安心感を得ることができます。

 ある化粧品販売店では店長がお客様全員のカルテを作って管理をしています。カルテには過去の購入日と購入商品、家族構成、飲んでいる薬や健康食品、使っている化粧品、お客様との会話で印象に残ったことなどを記載しています。店長はお客様がいない時間には定期的にカルテを読み返し、記載内容を暗記し、接客に生かすようにしています。

 神奈川県にある陣屋旅館では宿泊客の情報を全て「陣屋コネクト」という自社開発したシステムで管理し、接客に活かしています。全スタッフが手元のタブレットかスマホで宿泊客の情報を随時見ることができます。そこには、お客様の食べ物の嗜好やアレルギーの有無、前回宿泊時にヒアリングした情報などが全て記録されています。全スタッフが今日宿泊のお客様がどうしたら喜んでもらえるかを考えることができる環境になっているのです。
 また、車で旅館に来たリピートのお客様は車のナンバープレートから駐車場に入った時点で特定できるようにシステムを構築しています。そのため、お出迎え係はお客様の名前を呼びながら車のドアを開けることができます。そして、駐車場から受付までの道ですれ違うスタッフも即時の情報共有により、お客様の名前を呼んで挨拶をしています。

 このようにお客様は、お店が自分のことを理解してくれていると認識できると、安心感が生まれ、お店を信頼するようになるのです。

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