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『売上を、減らそう』社員を大切にする会社。〜そこに愛はあるんか?〜

📚#売上を減らそう
👤#中村朱美

✔︎営業わずか3時間半
✔︎どんなに売れても100食限定
✔︎飲食店でも残業ゼロ
だとりついたのは業績至上主義からの解放
ー表紙 より

「売上を、減らそう。」
これは京都にある飲食店「佰食屋」の社長、
中村朱美さんの経営に対する理念であり信念です。
売上を減らそう??
なんて社長あるまじき言葉のように思えます。
だけど、これは「人生を生きる」ということに立ち返ったときに大事な言葉なのです。

売上至上主義で、ガンガン稼ぐことを目的にすることは悪いことではありません。資本主義の立場に立ったとき、お金つまり資本を多く持つ、ということは会社の至上命題でもあるからです。

一方で、会社vs社員という立場になったとき、
会社を儲けさせているのは誰でしょうか?会社でしょうか?お客さんでしょうか?

社員ですよね。
社員が懸命に働き、会社を儲けさせているのです。
多くの会社が、どれだけ利益が出ようが社員にどんどんとノルマを課し、
売上をあげるように命令しているのです。

情報が分断化され、
一つの会社で終身働き続けてきた時代はそれでよかったのかもしれません。
しかし、生き方や考え方が多様化し、
誰でも発信できる世の中になった今、
本当の意味で“会社のために”働いてくれる人は多くありません。

だから会社が真に大切にすべきは“お客さん”ではなく、“社員”なのです。
会社としての社会的意義をぶち上げ、人々を魅了する理念を持ち、
さらにそれを有言実行し、
得られた利益は何よりも会社に尽くしてくれる社員に還す。
会社は社員が誇れるような会社でなくてはならないのです。

著者は言います。

87
人生の幸せがなにで決まるか。
わたしがいちばん大切だと考えているのは
「自己決定権」です。

自己決定権。
それは自分で決めること、です。
それは自分の人生を生きる、ということです。
なんだ当たり前じゃんと思うかもしれません。
けれど、会社の労働に縛られ夜遅くまで働き、自分の日常を失ってはいませんか?

自分や社員にとっての「足るを知り」
必要最低限で周る会社を作って、
社員には自分の時間を大切にしてもらう。
それが“売上を減らそう”の真意です。

僕は面白い仕事がしたい〜と思う方なので、
完全に売り上げを減らそうに賛成というわけではなありません。
たげど、やみくもに売上をあげろ!というのもなんだか違うと思います。

その会社が社会にとってどのような意義を果たしていきたいのか。
そのためにはどのくらい費用がいるのか。
その意義や理念を社員にどのように共感してもらうか。
そして、その使命を請け負ってもらう社員をどのように大切にするのか。
それを考えることが会社の責任だと、僕は思います。

まだまだ中村さんのような会社は少ないと思いますし、
社員一人ひとりのことを考える、だなんて口で言うほど簡単ではないと思います。
でも、考えてくれてる姿勢が見える会社、そんな会社で働きたいし、そういう仕組みを作れるようになりたいなあ〜と思うのです。売上を減らす、というのは中村さんなりの社員や人生を大切にするための一つの答えなんですね。

それではっ!

【memo】
33
わたしたちは「頑張れ」という言葉を使うのではなく、「仕組み」で人を幸せにしたいのです

87
人生の幸せがなにで決まるか。わたしがいちばん大切だと考えているのは「自己決定権」です

164
事業拡大ありきではなく、一人ひとりの成長ありき

168
就業時間内に利益が出せない事業なんてやめてしまえばいい

174
佰食屋には信条があります。
「会社は明日の責任を。みんなは今日の責任を。」

188
「誰かいい人はいないのか?」の前に
「うちはいい会社なのか?」と考える

206
チームづくりは人間関係最優先

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