ユニ◯ロのダウンジャケット

私は去年からユニ◯ロのシームレスダウンジャケットを愛用している。
色はネイビーでデザインは悪くない。シームレスで風を通さないというのが強みだ。

しかし、いかんせん寒い。
ダウンジャケットの暖かさがどんな要素で決まるか知らないが、このダウンジャケットは暖かくない。
本当はモンクレとかタトラスとかのダウンジャケットを買いたいが、ダウンジャケットに数万円を払う余裕はない。

今日、使っているコワーキングスペースの受付の女性から
「暖かそうなダウンジャケットですね」
と声を掛けられた。

「これユニ◯ロです。そしてそんなに暖かくないです。」
と真面目に答えてその場を去った。

「着る人が着ると高そうに見えるね〜」
と女性たちが後ろで話しているのが聞こえた(ような気がした)。

私は別にユニ◯ロのダウンジャケットを価格以上のものに見せれる男だと自慢がしたいわけじゃない。
この一連のやりとりから「ブランドとは何か」と疑問を抱いたのである。

私に声を掛けた女性は、その後ユニ◯ロのダウンジャケットに対してどういう印象を抱くことになるのだろうか。あの(カッコいい)男性が着ていたダウンジャケットはユニ◯ロということは覚えていても、私が「暖かくない」と言ったことは印象に残っていないのではないか。
少なくとも、私と同じようにお金のない彼氏が寒そうにしていたら、ユニ◯ロのシームレスダウンジャケットを進めるのではないか。

私は今とあるWebサービスを作っているが、機能そのものはペラッペラだ。まるでユニ◯ロのダウンジャケットだ(ごめんなさい)。
だがしかし、ここに私という購買者がいて、さらに私が着ていたダウンジャケットがユニ◯ロのものと知ったことがきっかけで、お金のない彼氏にユニ◯ロを進める女性がいるというファクトがある。

機能面が全ての人を満足させる必要は全くない。
必要な機能を見極め実装し、適切なマーケティングを行い需要家にリーチさせる。
そんなスタートアップの基本を改めて実感した出来事だった。

これからもつ鍋食べて温まります。

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