ジャパニーズ・ファンタジー・ミュージカル
令和に必要なファンタジーってどんな物語なんだろう。
私はファンタジーが好きです。少女漫画を読み始めた頃、好きな漫画はたいていただの恋愛ものではなく現実にファンタジーが織り込まれたものばかりでした。ハリー・ポッターの大ブームから海外ファンタジー小説へのめり込み、ダレン・シャン、ネシャン・サーガ、指輪物語……そこから長野まゆみと荻原規子にハマりました。少年漫画も同じように。
大人になってもずうっと、私はファンタジーの世界から抜け出せずにいるような気がします。
ミュージカルでとびっきりのファンタジーを書きたい。
だけどこの世の中に、ファンタジーの質量が減っていっているような気がするんです。いえ、量だけで言えば全くそんなことはないのかも。ライトに摂取できるものはどんどん増えている一方かもしれません。
だけど、子どもたちみんなが夢中になれるような…大人も一緒に夢中になれるような…そして大きな影響を与えられるような。そんなとびきりのファンタジー作品にはなかなか出会えません。
今私は夢中になって「ゲド戦記」を読んでいるのですが、1968年に書かれた1巻「影との戦い」は2021年に読んでも純粋に面白く、普遍的なテーマが描かれていてすごく感動しました。
ゲームでいえばドラクエやゼルダはもはや独自の神話を築きあげた大作ファンタジーと言えると思います。
そんな大きなファンタジーを、ミュージカルでもできないだろうか。小説原作じゃない、オリジナルで。ミュージカルだからこそできるファンタジー作品を作れないのだろうか。ミュージカルに名作は多くありますが、その多くはオリジナルでなく原作ものです。そして海外翻訳ものです。
日本の、独自の、ファンタジーミュージカルを作りたい。
大きな大きな目標が、叶えたい夢が、私の中で膨らんでいます。
私はちっとも売れてないし、大きな制作会社さんとのツテもないので阿呆の独り言です。
何より知識が不足しすぎている!
日本人って、本当に日本に興味がないんですよね!自分でヒシヒシと感じます。
憧れのファンタジーにはいつだって、ヴァンパイアや魔法使いがいたりお城があったり、ドラゴンがいたり。空想する街並みは西洋風でレンガの石畳。ギムナジウムの少年たち…魔法少女のワンピースにはりぼんとフリルが付き物。
そりゃあ和ファンタジーも読んできたけれど、断然ぼんやりしてるんですよね。日本神話も好きなんだけどな…。
ミュージカルなんて特に西洋由来のものです。だけど日本にだって昔から、歌ったり踊ったりする文化は在り続けているわけですから。きっとどこかで交わるはずなんだけど、そこの交わりを探すくらいなら西洋ファンタジーのほうが人気だし、ドレスの写真のチラシの方が多くのお客さまの憧れに直結するんですよね。
そんなわけで。
最近の私はひたすらゲド戦記を読み進めながら(3巻がもうすぐ読み終わりそう!)ちょこちょこと勉強をして知識を蓄えています。
きっといつか、自分にとっても、令和にとってもとびっきりのやつを書きたいな。
photo by SAKO
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