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第8話 課題〜前提の検証

本連載は【「起業の科学」で起業してみた】の第8回目です。
起業の科学」という田所雅之氏が書かれた、起業フレームワークの本をベースに、実際に起業してみるとどうなるか。私が人生を使用して検証します。

なお、本企画は田所氏の許可を得て連載しています。

今回の内容

Customer-Problem Fit〜2-3課題〜前提の検証〜
の章を実際に行なっていきます。

起業の科学」【前提条件を洗い出す】の内容をマインドマップでまとめました。

今回は少し量が多いので分割して掲載しています。全編はいずれどこかに掲載します。

課題〜前提の検証の流れ

1. エバンジェリスト(インタビューに適した人)を探す。
2. プログレムインタビュー(課題仮説がほんまに正しいのか確認)またはジョブシャドーイング(カスタマー対象の人の行動観察)をする。
3. 仮説を検証していく。
4. CPF(Customer Problem Fit)の完了。

1. エバンジェリスト(インタビューに適した人)を探す。

エバンジェリストとは?
下記条件に当てはまる人をエバンジェリストと言う。インタビューするべき人を指す。
□課題の探求をしている
□ソリューションの予算を確保している
□製品の寄せ集めでなんとかソリューションを持っている
□積極的にソリューションを探索している
□課題を認知している

エバンジェリストの探し方
下記方法などでエバンジェリストと出会います。
・知り合いから紹介してもらう
・Twitterで探す
・フェイスブックで探す
・スポットコンサルを使用する
・関連するカンファレンスや展示会に参加する
・現場を訪れる
・(辞めてないなら)社内で探す
・関係する業界人がいてたらご飯をおごる

エバンジェリストと起業家をマッチングするアプリがあると嬉しいですね!

○私の場合
エバンジェリストは、知り合いの紹介フェイスブック現場に行くことで出会いました。「認知症患者家族が介護で抱える不安と孤独をSNSアプリで解消する」というアイデアに基づいているので、認知症患者家族の方、またはそれに関わる方を探しました。

具体的には、精神科医の先生、認知症研究の教授、認知症家族会の会長をお二人、認知症患者家族の方々、デイサービスの所長の方、などにインタビューすることができました。

2. プログレムインタビュー

ついにインタビューです!
これまで考えてきた課題仮説を検証しましょう!

インタビューの心得
①インタビュー相手のことをよく知る
 
現在どのように課題を解決してるか。現状の不満は何か。予算を確保しているか。など

②インタビュー相手の弟子になる
 
現状の課題を深く聞き、質問しまくる。

③インタビュー相手の非言語コミュニケーションに注目する
 
表情、仕草、態度、発言

④インタビューオーナーになる
 ファウンダー自らがオーナーになる。

⑤インタビュー相手の話を分析する
 話の奥に隠れているインサイトを探る

ちゃんとインタビューできたかのチェックリスト
□インタビュー対象としての要件(エバンジェリスト)を満たしているか確認できたか?
□課題の存在を確認できたか
□現状の代替案を確認できたか

上記に注意してインタビューを行う。

○私の場合
インタビューした方は必死に現状を良くしようとされている方々でした。私から言わずとも様々な課題点、解決案をお話ししてくださいました。
インタビューの中で、「認知症補助制度がわかりにくい」「若年性認知症の場合の申請手順がわからない」「行政の申請場所がバラバラでわからない」などなど新しい観点も得ることができました。

一番印象に残ったのは、実際に介護されている方へのインタビューをした時、「介護は苦しいものではない、困っているのも人それぞれ、ほっておいてくれ」と言うようなことを言われました。
が、その直後に「自分はこれだけ努力して介護してきた、頑張っている」と言う意図の話をしてくださり、周りの方もそれに加わり話が盛り上がりました、

私はこの経験より、具体的な情報も重要だが、それ以上に「同じ認知症の介護をしている人と不安や悩みを共有し、安心したい」と言う意欲を感じました。これをアプリで実現しようと誓いました。

3. 仮説を検証していく。

・仮説構築と検証を5、6サイクル行う
・同じ課題仮説に対して20人以上にインタビューを行う
と言うように課題の質を上げていきます。

4. CPF(Customer Problem Fit)の完了。

ここまで続けてきたCPF(Customer Problem Fit)。つまり仮定した課題が正しいと言うことを確証する条件は下記です
□課題が存在する前提条件をしっかり検証し、課題が存在することが確認できたか(課題はカスタマーの十分な痛みを伴うものか?カスタマー自ら言語化できていなかった潜在課題を見つけることができたか?)

□課題を持っているお顧客イメージ(ペルソナ、カスタマージャーニー)を明確にできたか
(特にBtoC市場を狙うスタートアップの場合は、課題を持っている顧客の心理状態を明確化できたか?BtoB市場を狙う場合は課題を持っているユーザーが業務プロセスのどこで痛みを感じているかを明確にできたか?)

○私の場合
認知症患者家族の方は「認知症の家族と穏やかに生活したい」と願っていて、課題は「日々変化する容態に対する知識がなく、不安。相談できる人がいない孤独」でした。この課題を解決することでターゲットの目標達成に近づくことを確認しました。

インタビューで実際に会っていくと、こっちが思っている以上に辛い思いをし、それを必死で乗り越えていっていることがわかりました。あの方々が少しでも幸せになるように、必ずいいサービスにしよう!と言う思いも強まりました。

今回のまとめ

以上より
「認知症患者家族が介護で抱える不安と孤独をSNSアプリで解消する」
というアイデアについて、ペルソナ、エンパシーマップ、カスタマージャーニーを使用してターゲットの深掘りを行い、仮説についてのインタビュー素案をジャベリンボードにて作成し、これを元にインタビューを行い日々変化する容態に対する知識がなく、不安。相談できる人がいない孤独」と言う課題を見つけました。

これにてCustomer-Problem Fit〜2-3課題〜前提の検証〜を完了します。

これにて「Customer-Problem Fit」が完了しました!

本連載は「起業の科学」を元に実施しています。

パクらんといてくださいね!笑
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