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赤ちゃんが死んだ夢

精神状態が良くない時、
金縛りに遭う夢を見る。
昔、かなり状態が悪かった頃は、
毎晩のように見ていたので、
金縛り自体は怖くない。

昨夜、久しぶりに金縛りに遭った。
ベッドの両側から何かに腕を掴まれて、
引っ張られていた。
必死でもがいて声を出す。
「これは夢だから!」
夢の中の自分が言う。
目が覚めると、
引っ張る何かは、もう居ない。
それを昨晩、2度繰り返した。

私には悔やまれることに、子が居ない。
若い頃に妊娠したことはあったが、
結婚を望んだ相手ではなく、
やはり精神状態がかなり悪かったため、
医師の反対で中絶手術を受けた。
心から悔しく悲しく思っていることの
ひとつである。

昨夜の夢。
夢の中で私は赤ちゃんを産んだ。
何故か、透明のボウルの中に、
小さな小さな赤ちゃんを入れて、
私は大事にボウルを抱えていた。
ふと赤ちゃんが苦しそうに思えて、
慌てて水を口に含ませた。
水は口の中に入らず、
私は泣きながら何度も何度も水をかけた。
最後には赤ちゃんは水の中で、
ぐちゃぐちゃに分解されてしまった。

そこで苦しくて目が覚めた。
私がころしてしまった赤ちゃんも、
体をこういう風にされたのかと愕然として、
息ができなかった。

私が生きて、
赤ちゃんはそのために死んだ。
私が生きるために。
それだけは夢ではない現実で。
それで良かっただなんて思ったことは、
一度もない。
今も。
たぶん最期のときまで。

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