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No.27 私たちの何かが変わろうとしている【俄か流 音楽のすヽめ】

俄か流 音楽のすヽめ

沖縄在住のアラサーサラリーマンが自分の人生を振り返って、心に残った音楽を楽曲単位で紹介していこうと思います。

楽器も出来なければ、楽譜も読めませんし、音楽理論もちんぷんかんぷんです。しかも、特定のジャンルに精通しているわけでもなく、広く、そして浅く色々な音楽を聴くいわゆる「俄か音楽ファン」です。

ただ、昔から音楽を聴くことが好きで、私の日常は音楽と共にあると思います。

思い入れがある楽曲を紹介して、誰かと共鳴できれば嬉しいです。

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僕は中学生の頃からHIPHOPが好きだった。



初めて聴いたのはDr.Dre feat.Snoop Doggの「The Next Episode」という曲。



歌詞の意味とかもよく分からないまま、当時イケイケのやつらが聴いてて、洋楽聴いている=カッコいいという図で聴き始めた。


そこから誰よりも詳しくなりたくて、聴き漁り、掘り進めていった結果、このようなHIPHOP好き人間となれた。
スタートこそ不純な動機だが、今ではHIPHOPを心から愛している。




そんな中、大学生になった時にひとりの友人と出会った。


彼は、僕が全然知らないハードロックやメタル、ヴィジュアル系などの音楽を聞いていた。

すごく話も合う面白い彼とはすぐに打ち解けたが、どうしてもお互い音楽の趣味だけは理解し合えなかった。


別にロックを毛嫌いしていた訳ではないが、何故僕がこんなにもカッコいいと思っているHIPHOPをカッコいいものだと思ってくれないのか、むしろ少し小馬鹿にされているような気もしていて、彼が聴いている音楽を認める事が出来なかった。



今考えると、楽器がそれなりに触れて、自分の知らない分野にいる彼に対して、同じ音楽好きとして劣等感があったんだと思う。

幼くて、恥ずかしい過去だ。

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それから時代が進むにつれて、音楽ジャンルの垣根はどんどん無くなってきている気がする。


今や歌えるラッパー、ラップが出来るシンガーがいることは珍しいことではないし、2016年頃から隆盛した「エモラップ」では、90年代の「グランジロック」や「オルタナティブロック」をリスペクトし、多くサンプリングされている。


情報過多な現代社会において、流行の移り変わる速度はとても早く、今カッコいいとされるものが、明日明後日で突然過去のものになる事も少なくは無い。

こうした隆盛ー発展ー破壊ー再生というプロセスを得て、音楽ジャンルはどんどん派生を広げ、他のジャンルを飲み込みながら成長をすすめていくのだ。


今やHIPHOPやロックは一言で説明することができない、そういった文化となってきた。

ーBaby, Listen to your heart.
 Something is changin' in us.



時代が進んだからか、はたまた僕が大人になれたのか、今ではHIPHOPに留まらず、色々な音楽を理解し愛する事が出来た。

前に紹介した彼とも、今ではお互いの今聴いている音楽を教え合う仲にもなれてきた。


音楽ジャンルだけではなく、きっと聴き手としてもそこに至るまでの歴史というのはあって、それを踏まえた上で音楽を楽しむことが大事なのかもしれない。


少し大袈裟だけど、彼と音楽の趣味嗜好がクロスオーバーしてきて、そのように思える。



そんな僕たちは2年くらい前から、友だちや知り合い、職場の人など垣根なく入れて、自分のカッコいいと思う音楽をみんなで紹介し合うだけのLINEグループを作った。

総勢15名、勢いもあって作ったものではあるが、更新頻度こそ多くは無いものの自分が好きなものを表現できる場として、そして知らないものを取り入れる場として良い機能になっているんではないかと思っている。


このような仲間を今後も大事にしていきたいと思う。

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こんな心情に強くマッチする楽曲が、Friday Night Plansの『HONDA』である。


旬な音楽をいち早く取り入れ、CMに起用することでお馴染みのホンダ。
この曲も文字通り、ホンダにピックアップされ瞬く間に広がった。


都会を颯爽と走るスタイリッシュなホンダの車に、シティポップ調の楽曲が彩りを添える。

しかし、一曲を通して聴くと後半は全く違う展開となっていくような面白い曲だ。まるで音楽ジャンルに垣根などはないと言わんばかりに。

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