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プラ製ストロー変える前にお箸を国産材割り箸にその2。

一回目の投稿をフード系まとめに載せていただいたのでその2を。
割り箸を作るのに、1㎥の丸太からおよそ2万5千膳作れると聞きました。
写真にも写っている、皆さんが良く使う”元禄”という割り箸(ラーメン屋さんでよく使うやつ)、厚さ5mm×幅10mm×長さ210mmはおよそ10c㎥。それが2万5千膳なので、25万c㎥となります。丸太1㎥は100cmの3乗なので100万c㎥。よって、100万c㎥から25万c㎥の割り箸が作れるという体積計算になります。
 原材料の丸太の25%としか商品にならないので、丸太から作ると歩留まりが悪い商品になります。
だから、割り箸は写真のように丸太から建築材を取った後、他の建築材料に加工できない部分を使えば、割り箸の大きさには十分な材料になるということから作られるようになったわけです。

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建築材として利用できないから、燃料として燃やしてしまうのはもったいないから、割り箸として加工、流通すれば資源として活用できたわけです。
つまり、山によりお金が落ちる商品として作られたということです。
 安価で大量に消費される商品が日本で作っていては、採算が合わなくなった他の商品と同じように割り箸も中国で作られるようになり、現状95%以上の割り箸が中国はじめ、アジアの国で作られて日本に入ってきます。
 
 一番割り箸が消費されていた時、年間250億膳ほど使われていました。現在はリサイクルのプラ箸が多く使われれるようになり減りましたがそれでも180億膳ほど消費されています(直近のデータがわからないので数年前の数字です)。
 180億膳を2万5千膳で割ると、72万です。つまり割り箸をすべて丸太から作った場合、72万㎥も丸太が必要となります。
 H28年度の日本のすべての木材利用量はどれくらいかというと、7800万㎥です。日本で使用されている割り箸は、日本全体で消費される木材量から計算すると、72万÷7800万×100=0.92%ということになります。
 この数字、どのように感じますでしょうか。皆さん。
すべての割り箸を国産材で作ったとして、日本の森林資源の無駄づかいということになるでしょうか。日本の木材消費量、7800万㎥の内、50%は紙の原料です。さらに木材自給率は30%。
 木材生産可能な森林において、年間の成長量以下を伐って出して使っていけば、森林資源は減りません。循環可能な天然資源です。石油や石炭とは違います。
 プラ製ストローがクローズアップされていますが、欧州各国はプラ製のフォークやスプーン(使い捨て)の製造も禁止の法案を通しています。
 割り箸、国内で循環可能な形で切り出されてきた木材から製造して流通させれば、環境を破壊しない商品になります。それを適正価格で消費者の皆さんが選択して購入してくれれば、山にお金が届くようになります。
 
 

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