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統計数値を扱う時に。

ただいま、某所様にお問合わせ中なのです。
某所様が①HPに掲載しておられる統計A②他のルートで入手した統計A、某所様が③HPに別の体裁で掲載しておられる統計Aは、全て同じ数字のはずなのですが、③だけ数値が違うのです。

いや困ってます、こちらもお仕事がございますので・・・ということで、さすがにお問い合わせを入れました。
何故なら、①②よりも新しい年次1年分の数値が③の延長線上に入っておりまして、使えるんだったら使いたいのです。
さすがに「違ってんちゃいますのん?」とは言えないので、異なる理由をご教示くださいと言ってみたのですが・・・
集計期間が違うと来た。

違わないよ!
基本年次集計の統計Aについて、おたく(某所様)が勝手に年度集計したシート1のことじゃなくて、年次集計のシート2のことを聞いてますよ!
(心の声)

この時点で
・問い合わせ回答の際に決裁はないのか
・統計掲載の際に他者確認とか決裁はないのか
とか、いろいろ思っています。

だって、私、昔、異動したなり、ある部下の子(データ作成者本人ではない)がHP掲載してある所管データの間違いを発見して、かなり基本的なデータなうえ、時系列データだったので、削除してお茶を濁す訳にいかず、差し替えをするしかなくて部長まで説明に上がり、むっちゃ怒られたんです。
「統計数値は財務諸表と同じ、間違ってるなど言語道断」って、財政畑一筋のその部長様に言われた時には、「ああこの人統計数値の重要性を分かってるんだ」と思ったと同時に「でも私の責任違う・・・(涙)」と思ったものでした・・・はさておき、そういう重さの話のはずなんです。

そう、部長様くらいになれば
「ああこの人統計数値の重要性を分かってるんだ」
という方が2/3くらいにはなりますかね、という程度の元職場よりも、もっと規模が大きいしっかりした(イメージの)某所様がこんな状態なので、実はかなり困惑しています。
実は他にも某所様HP掲載データとクライアント様ご提供データが違うというものもありまして、正直内心ではクライアント様を疑っていたのですが、元より疑うべきは某所様だったのかもしれません、というのが今の心境。

そんなこんなで、統計資料を扱う際の注意(超基本的な話ですが)
■できるだけ、出元に近い資料を探しましょう
出典は明確にしておきましょう
■できればURLも残しましょう
■時系列を作成する際には、集計期日や集計期間は揃えましょう
速報と確報を理解して使用しましょう
■人口は、国調/住基/推計を区別して使いましょう
■住基法改正のため、H24.7以前の住基人口とされるものについて、
 外国人人口の扱いを確認しましょう(基本「住基分」には
 入っていない)。同様に、動態集計についても注意しましょう。
■産業分類・職業分類も時系列的には細分化されるなど変遷があるので
 並べてみる際には注意しましょう
年度にこだわるのは止めましょう
 ※年度替わりには引っ越しなどが多く、また外国集計などとの比較の意味 
  もあって、人口動態などは年次集計になります。例えば人口動態に
  おける「対千人、対10万人」といった割合算出には年次計と10月1日
  現在の推計人口が使用されており、年度計・年度末住基人口からの
  算出とは大きく異なる場合があります。「敢えて」算出したものが
  独り歩きし、誤解を招く可能性がないとは言えないので、
  むやみな年度縛りは止めておくか、これでもかと注釈を書いておくかを
  お勧めします。
■加工する際には、
 ①できるだけDL時の生のデータは保存しておきましょう
 ②削除の際は列や行を一括で消して、ズレが生じないようにしましょう
 ③必要な部分だけを抽出した場合、ピックアップでいいので
  元のデータと突合し、間違いがないか確かめましょう
 ④計算式を入れた場合、範囲指定にズレがないかなど、
  特にドラッグやコピーで処理したポイントを中心に確認しましょう
 ⑤元々の行IDなどを活用し、必要なデータ数が残っているか
 (消しすぎていないか)なども確認しましょう

データを提供する側も、入手して加工して使う側も、そこで終わりではなく、そうしてどこかに掲載したデータはまた他所へ歩いて行きますので、正確なまま伝達したいものですよね、と改めてわが身も振り返って見たのでした。
なお、今回某所様は敢えて年次集計を年度集計にも加工しておられるのですが、その際のミスを防ぐために、別のところなどでは、敢えて「月次」を出すことによって、「年度集計が欲しかったら自分で出しなね」という提示方法を取っておられる場合があります。
年次の明細を提供しつつ、提供側での加工ミスリスクは減らすという手法ですね。
年度集計の方が違っているなら親切心が仇・・・というケースもありますので、これはこれで、アリな方法かと思います。
(ま、今回は年度じゃなくて年次の方で違っているのでそういう話でもないのですが・・・)


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