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PTAのセミナーについて考える

先日
高校PTAで
進路についてのセミナーが
開催された。

教育系の業界から
講師をお呼びして、
受験最新情報や
お金の話や
親子の関わり方について
お話ししてもらった。

保護者は
進路のことについての関心が高いのか、
準備していた大教室がいっぱいになるほど
たくさんの参加者がいた。

学校主催の保護者会とは
ちょっと違う話が聞けるため、
参加保護者は
とても熱心に話を聞き
質問も活発に出されていた。

講師は
学校に出入りしている業者の関係者で、
学校を通じて紹介してもらった。
企画には
進路担当の先生も関わり、
学校の意見も反映されたセミナーとなった。

内容的にも
参加者数や満足度も
大成功と言えるものだったと思う。


が、
ほんとは
PTAのセミナーって
ちょっと難しいのだ。

今回は
進路担当の先生が協力してくれたから
すんなりいったが、
まずは講師を探すところで
よく
難航する。

予算がぽっちりしかなかったり
ほぼ予算なしのような状況で
講師を探すのは
とても大変だ。
(今回は
学校の先生の紹介なので
格安だった!)

春に委員になりたての人たちが
「はじめまして」から始めて
予算とにらめっこしながら
セミナーの内容検討をし、
年度内に講師を見つけて
日程調整をして
セミナー開催までこぎつける、
って
かなり難易度高めなことなのだ。

しかも、
ようやくなんとかかんとか
セミナーの詳細がまとまり、
そうして
いざ
参加者募集をかけてみると…
全然ひとが集まらなかったりする。

日時やセミナー内容によるのだろうが、
人気がないときは
ほんとに泣けるほど申し込みが少ない。
そうなると
企画した委員たちは
必死で動員をかけて
人数を集めようとする。

セミナーを企画する委員としては
まるっきり経験無しのところから
初めて企画をするんだから、
なにが人気でいつひとが集まるかなんて
よくわからない。
しかも低予算という条件もあるから
ほんとに難しくて、
ひとが集まるような企画がたてられなくても
仕方ない状況なのだ。


たとえば…
委員の知り合いの
電車代だけでOKしてくれる講師に
「みんなでタイコをたたきましょう」
みたいなセミナーをお願いしても、
仲間の委員以外
誰も申し込まなかったりする。

そうなると
引き受けてくれた講師に失礼だからと、
タイコに興味があろうがなかろうが
半ば強制的に
多くの委員に
動員がかかったりする。

そうして
ほぼボランティアで
セミナーを引き受けてくれた講師が
一生懸命にやってくれた結果、
タイコに興味なかった参加者も
興味なくても参加するくらいのいいひとたちなので
「楽しかったです!またやってほしい!」
というような
大満足の感想を述べることになり、
そうして
じゃあ来年もこの感じでやりましょう
といって
次年度にもまた
若干の予算がつけられることになる。


PTAあるあるだが
こうして
「誰も興味ないからやめましょう」
「たいへんだからやめましょう」
「ちょっと変えましょう」
が言い出しにくい流れになるのだ。

企画をたてるのがたいへんなら
やり方を見直せばいいのに。
参加者が少ないなら
無理して集めずに
もうやめればいいのに。
それがなかなかできない。

PTAでは
なにか教養を高める系の活動をせねば!
という勉強系のイメージもあるので、
たいへんでも
なんとかやめずに踏みとどまって
継続しなくちゃいけない
とも思われているようだ。


わたしが関わっている中学校のPTAでは
セミナーに予算をつけることや
セミナー担当委員などは
すっかり廃止した。

なにかやりたいことが盛り上がれば
やってもよい
というフリースタイル。

いまや
学びたいことがあれば
いくらでもどこででも学べる時代だから
無理してPTAでやらなくても
なにも問題はない。

保護者も
忙しいひとが増えているから、
動員がかかると不満に感じる人が多いが
セミナーがなくても
文句が出ることはない。

進路関係のセミナーは
需要がありそうだから
もしかしたら
やってみてもよいのかもしれないが…
一度やり始めると
また
やめどきがわからなくなるのが
PTAなので、
やり始め方が難しいな
と悩んでいる。

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