人類はオワコン

現在人類はオワコンとなりつつあるという説。
私もその仮説がそこまで遠くない未来、（といっても数百年単位）現実となる可能性は高いと思っている。

コロナの増減で多くの人が体感したように、人口の増減というのは、実効再生産数のように、結局増える時もあれば減る時もある。環境によっても変わるし、環境がほぼ同じでも急に増えたり減ったりする。

人口爆発というのは、比較的過酷な生存環境におかれた部族が繁栄するために、短いサイクルでの出産を繰り返してきたが、医療の発達などで、死亡リスクが減少する事により、人口が急増する一時的な現象だと思う。

一方で、比較的豊さが安定した社会というのは、コミュニティを守るための出産の重要度が薄れるため、人口は急増しない。

北欧などは、福祉、子育ての環境が充実しているとかいう、スウェーデンの出生率でさえ1.7だという。つまり、人類はオワコンなのである。

なぜ人はコミュニティを作るのか

蟻で例えるとわかりやすいが、人類が自分一人だけたら、自分が生きることだけ考えればよい。しかし、自分以外にも人がいると、コミュニティを存続させるという、本能のようなものが働くのだろう。

現状は誰もが「意識が支配している身体は、自分のみで、自分以外は他人」である。にもかかわらず、他者に介在する事で、自己の複製や痕跡をそこに残そうとするのは、それがその種がもっている本質的な役割だからである。

人類を滅ぼすもの

人類は、戦争、災害、パンデミックなど様々な危機は、これまでにもなんどか人口の減少をもたらしてきた。これからも、気候変動や、戦争、パンデミックなどを経験するだろうが、それでも全滅するわけではない。単にその数が段階的に減るだけである。

人類はなぜこれ以上増えないのか。

政治的には、出生率を２にしようなどという考えがあるが、それでは人口は増えない。
出生率を４にすれば一気に増えると思うが、ふつうに考えて、それはないと思う。

四人以上産んだら、生涯免税されるとかなら、少しは出生率がアップするだろうが、それでも日本だったら、出生率３にもならないだろう。

（あくまで出生率を今の状態にしているのは、文化や社会であり、それが大きく変化すれば出生率３はありえるが、そうなりうるストーリーが、今の所想像できないというだけの話でもある。）

もし、あるとするならば、将来、バイオテクノロジーが発達し、リアルの出産が不要になったり、社会の意識改革により、出産、子育てにおける個人への負荷が軽減された時ではないだろうか。

私はSFが好きなので、いずれそういう時が来ると思っている。

とはいえ、これらの意識変革を受け入れるのは、現在の人類にはやや難しい課題と考えている。

となると、それを超えられるのは、従来のバージョンの人類ではなく、なにか人工的に変化を遂げた、新しいバージョンの人となっているだろう。

まあともかく、宇宙に生活圏を拡大し、大きく人口を増やすためは、従来型の人類じゃなくて新人類と考えるのが自然である。

重要なのはオワコンの人類が、自らがオワコンだってことを意識して、もうすこしばかり、まともな経済活動に注力することに期待したい。