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#7 【HSP】私が実践した「焦り」を落ち着かせる3つの方法

日常生活で感じる「焦り」には様々な場面がある。例えば、大勢の前でプレゼンをするとき、リレーの最終走を走るとき。こうした大役を担う場面の場合は、その時間が過ぎ去ればある程度気持ちは落ち着く。ただ一方で、特に大きな予定や役割がないのに、漠然とした不安に襲われることはないだろうか。漠然とした不安は起因となるものが見えにくいため、対処の仕方が難しい。そこで今回は、適応障害を経験した私が実践した「焦り」を落ち着かせる3つの方法を紹介したいと思う。

「焦る」ことは人にとって必要な機能

ネット検索のサジェストを観察すると「焦り 落ち着かせる」「焦ったとき どうする」など焦ることに対してネガティブなイメージのものが多い。確かに、焦ることでいつものパフォーマンスが出せずに失敗して悔しい思いをした人は多いだろう。しかし、「焦り」は不安の一種で、人が生き残るための生存本能の一つである。「焦り」があることで危険を察知し、回避するための重要な機能なのだ。ただ、どうしても日常生活で回避できない場面はある。自分の「焦り」と上手に向き合い、100%でなくても本来の70〜80%程度のパフォーマンスが出せるように自分をコントロールするためには、どうしたら良いのだろうか。

その1 紙に気持ちを書き出す

ひとつめは気持ちを吐き出すこと。用意するものは紙とペン。3分間、自分が今感じている気持ちを書き出すのだ。脳が感じたことを手を通して紙に可視化していく。「こわい」や「そわそわする」などのレベルでいい。何も思いつかないときは「何も浮かばない」など思ったことをそのまま紙に書く。

書き終えたら、気持ちを書いた紙を少し遠ざけて持ってみる。そして眺める。こうすることで、自分が今何を感じているのか、何が不安なのかを客観視でき、少しずつ気持ちを落ち着けることができる。注意してもらいたいのは、ネガティブな感情を否定しないことだ。「こんなことでこわいと思っている自分はだめだ」と自分をつつくのではなく、「自分はこわいと思っている」という事実を受け止める。事実に自分が批評してしまうと、さらに気持ちが滅入ってしまうからだ。

その2 単純かつ自分で完結するものからやってみる

ふたつめは単純作業から手を付けること。私が大企業に務めていた時代に実践していた方法の一つだ。やらなければならないことがたくさんあるとき、混乱する。マルチタスクでやれ、と言われつつ、同時進行で仕事などなかなかできるものではない。だから、1時間、1分単位では、シングルタスクで集中する。こうすることで結果的に1日が終わる頃にはマルチタスクで仕事が進められている状態になっている。

ただ、重要なのは優先順位付けだ。複数の人が関わる仕事は自分が想定している以上に時間や手間がかかることが多い。一方で、自分で申請書類を出して終わり、日報を書いて終わりといったような単純で、自己完結する仕事もあると思う。前者を「コストのかかる」仕事とするならば、後者の「コストのかからない」仕事に手をつけた方が、圧倒的に早くタスクを完了できるし、達成感を感じられる。特に、焦りを感じているときは、何もできていない自分にさらに焦りを感じることが多い。少ないコストで達成感を感じられる単純作業を完了させることで、「何もできていない自分」から「単純作業を完了できた自分」に昇格する。どんなに小さなことでも良い。小さなことを完了できた自分を褒め続けることで、気がつけば焦りが落ち着いている。

その3 料理や掃除をする

みっつめは料理や掃除をすること。これは、時間があるときの対処法だ。料理や掃除をすることは、現在に集中できて、生産性もあるとても合理的な作業である。肉や魚の焼き加減、廊下の隅のほこりなど、細かい視点を持つことで、漠然とした不安を一時的に忘れて没頭することができる。

特に個人的なおすすめは料理である。料理は、自分自身の気持ちの発散だけではなくて、①献立を考える②買い出しにいく③下ごしらえ(準備)する④調理するというステップの段取りを自然と行う。さらに、洗い物を少なくするための調理器具の使い方や調理順序、時短調理の仕方を取り入れるなど、手順を整理することができる。こうした論理的な段取りを実践することで、自分の手順を客観視でき、自然と高ぶっていた焦りは落ち着いている。

ここからのひとりごと

今回は、自分でも課題だと感じている「焦り」との向き合い方について紹介した。焦りには波があって、前回通用していた対処法は次は役に立たない場合もある。それは人が生物だからこそ、だと思う。その都度、自分にあう対処法を探し続ける。できれば楽しく、同じ悩みを持つ人たちと協力しながら不安や焦りと上手に向き合っていきたい。

自分の機嫌は自分でとる!

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