水着の種類によって速度が変わるか? ~偏差値編~


本記事では、競泳水着vsジェンダーレス水着で、25m水泳したときにその速度を対象に偏差値を計算し、それぞれの偏差値のとき、どの値になるかを求めます。ただし、本記事では25mの所要時間と距離から速度を秒速センチメートル(cm/s)で求め、これを小数点以下切り捨てたものを速度とみなします。

データ→偏差値はy=ax+bになる

データと偏差値の関係は、データをx、偏差値をyとしたとき、y=ax+bになることが下記の通り証明されています。

偏差値yを求める式は、対象のデータをx、平均値をa、標準偏差をσとしたとき、
y=(x-a)/σ×10+50
↓x-a=x'とおく・・・(1)
y=x'/σ×10+50
↓x'/σ=x''とおく・・・(2)
y=10x''+50・・・(3)
(1):xを1倍してから-aを足している。つまり、x'はxに比例する。
(2):x'を1/σ倍してから0を足している。つまり、x''はx'に比例する。
(3):x''を10倍してから50を足している。つまり、yはx''に比例する。
数式(3)が意味するところは、「値を、その値に比例する値に換算する計算を2回した値」に10倍して50を足すと、その値の偏差値になる。ということです。
念のために乱数→偏差値の散布図を作成し、いくつか相関係数を取りましたが、すべてR^2=1、つまり比例しました。


ここで乱数の式を変えました。

ただし、平均や標準偏差がいくつのときにy=ax+bにおけるaやbがいくつになるのかは、一概には言えません(Excelに散布図を作らせた方が早い)。

計算結果

競泳水着
ジェンダーレス水着

データ→偏差値の数式は、競泳水着ではy=0.176x - 77.383、ジェンダーレス水着ではy=0.2406x - 118.56となり、相関係数はいずれも1です。
y=ax+bは、
-ax=b-y
x=(b-y)/(-a)
のように変形できることが知られています。念のためにa=11、x=66、b=79を代入すると、y=805となり、
805=11×66+79
66=(79-805)/(-11)
となります。
このことから、データ→偏差値の式を変形すると、競泳水着ではx=(-77.383-y)/(-0.176)、ジェンダーレス水着ではx=(-118.56-y)/(-0.2406)となります。


偏差値から速度を逆算した結果、ほぼ同じ値となった(競泳水着)


偏差値から速度を逆算した結果、ほぼ同じ値となった(ジェンダーレス水着)


2種類の水着の記録を変換する

これは作成者の主観ですが、ジェンダーレス水着の記録は、競泳水着の記録に換算することができると考えられます。
さきほど述べた通り、ジェンダーレス水着の記録→偏差値の計算式は
y=0.2406x - 118.56 (x=ジェンダーレス水着の記録、y=偏差値)(1)
であり、偏差値→競泳水着の記録の計算式は
x=(-77.383-y)/(-0.176) (x=競泳水着の記録、y=偏差値)(2)
となりました。式(1)を式2のyに代入すると、
x'=(-77.383-(0.2406x - 118.56))/(-0.176)
となります。

いま、ジェンダーレス水着と競泳水着のそれぞれの記録を散布図にすると、

数式はy = 1.367x - 233.96、つまり、ジェンダーレス水着の記録(mm/s)を1.367倍して233.96を引くと、競泳水着の記録に換算できると考えられます。

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