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映画と熟成

2021年12月19日、今年最後の満月の夜。以前からずっとの気になっていたフジコ・ヘミングのソロコンサートへ行ってきました。以前は頻繁に通っていたライブやコンサート会場。その雰囲気がとても新鮮に感じました。

フジコ・ヘミングは多くの方々が知るとても有名な方ですが、わたしがその存在を知ったのは、かれこれ4年ぐらい前。きっかけはこちらの映画でした。↓

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2018年7月21日に鑑賞。ラ・カンパネラをはじめ多くの演奏にうっとりしてしまい、その後CDも購入。しかし、都合が合わずなかなか直接会場で観ることができないままコロナ禍に。そんな時、本当に偶然ですが、スケジュールが空いていてしかもチケットが取れてしまったのです。しかも、コンサートは満月の日。その数日後には一陽来復の冬至があるという、とても運気の流れがよい頃です。実際にその日はあらゆる偶然が重なります。まず、当日は午後に薬膳学校の授業がありました。そのまま会場に行く予定を変更して自宅に戻ると、10日ほど前に注文していた靴が2足届いていました。その絵柄がこちら↓

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フランス語ですが、英語でLOVEの意味ですね。つまり“動物ラブラブ“という意味。折角だからと思い、この靴をコンサートに履いて行ったのです。よく考えてみると、ご存知の通り、フジコさんは大動物愛護家。すごい一致。続いて会場で販売されていた会場限定CD、こちら↓

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なんと、CD収録初の「月光」とあります。満月の夜に「月光」。再度の偶然。しかも当日の演奏の中にも「月の光」もあり、さらに気持ちがふわふわ。本当に、4年近く待った甲斐があるというものです。

時間をかけること。それはある意味、熟成と言ってもいいでのはないかと思います。ひとつの映画から感動を得て、次へと探究していく。しかしながら、それには、ある程度の時間が必要。好機を待つこと。易経の水天需にあるとおり、ふさわしい時が来るまで楽しく待つこと。そして、ここぞという時すぐに動き出せる準備を怠らないこと。これは、まるでフジコ・ヘミングのピアノ人生のようでもあります。はじまりに早いも遅いもない。そこに、誰からも引っこ抜かれない志があるかどうか。彼女の演奏を聴いていると、まるでわんちゃんやニャンコ先生になって、変な例えですが、なでなでされているような穏やかでまろやかな気持ちになりました。まさに、熟成し円熟味が溢れているからかなと、自宅までとぼとぼと徒歩で帰りながら満月を見つめ感じ入りました。

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