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種まで食べられる!マーケティング視点で読み解くスイカの革新

あなたはスイカを食べるとき、種はどうしてますか? 一度食べてから吐き出す?手間をかけて取り除く?そのまま飲み込む?それとも、種があるのでスイカを食べるのを避けてしまう?

実は、種まで食べられる新種のスイカがあることをご存知ですか?このスイカは、消費者の「スイカの種が硬い」や「種を取る手間が面倒」という不満を解消する可能性を秘めています。

今回は、この新種のスイカについて、マーケティング観点から学んでいきます。では一緒に見ていきましょう!

種まで食べられるスイカが人気

こちら、知らなかったのですが、種まで食べられるスイカが人気を集めています。

種まで食べられる品種 「ピノ・ガール」 (出典: PR TIMES

このピノ・ガールという品種のスイカは、種のサイズが普通の小玉スイカと比較して約 1/4 ほどの大きさです。口に入れてしまえば種の存在がわからなくなるほどで、種はほとんど歯に当たることがなく食べられるとのことです。

種まで食べられるスイカ、画期的ですよね。単価は一般的なスイカより1 ~ 2割高いようですが、一度ぜひ食べてみたいです。

スイカはどうしても種があることで食べづらさがあったり、一度口に入れたものを吐き出しながら食べることに抵抗感のある人もいるでしょう。

学べること

ではマーケティングの観点で学べることを掘り下げていきましょう。

消費者からの 「商品への選ばれにくい理由」 を解消

「商品への選ばれにくい理由」を解消するというテーマは、マーケティングで押さえておきたいポイントです。お客さんの抱える問題や不満を理解し、それを解決する商品を提供することが、お客さんからの購入に直接つながるからです。

今回の柔らかい種のスイカに当てはめると、消費者は「スイカの種が硬い」や「種を取る手間が面倒」という不都合を感じていたことでしょう。これらがスイカを選ぶ際の選ばれにくい理由、つまりマイナス要素だったわけです。

一方で新種のスイカ品種である「ピノ・ガール」は種が柔らかく、果肉と一緒に食べられる特徴を持っています。この品種改良によりお客さんがスイカの種に関して感じていたマイナス要素が解消され、スイカを選ぶ際の障壁が取り除かれたのです。

お客さんからの「商品への選ばれにくい理由」を解消することは、商品の競争力を向上させビジネス成功につながるアプローチです。

価値提案と価格

もう1つの学びは「消費者に価値を提案することで、適切な価格設定ができる」という視点です。商品の価値をしっかりと伝え、相手に理解してもらうことで高価格でも購入される商品を生み出せます。

柔らかい種のスイカのケースで見てみましょう。

従来のスイカより1 ~ 2割高い価格設定となっているようですが、それでも消費者は種まで食べられるスイカを選んでいます。お客さんが新種のスイカの価値である 「種まで食べられ、種を取る手間がないという利点」 を認識し、その価値に見合った価格だと感じているからです。

価値認識は、商品の特性や利点を的確に伝えることで高まります。お客さんが商品のメリットを理解し、それによって生じる利便性や満足感が価格以上の価値があると思った場合に、より高い価格でも購入する意欲が生まれるのです。

これは価格設定にとって重要な視点です。商品の価格はその価値を反映するべきであり、価値をお客さんに理解してもらうことが大事です。その結果、商品の競争力が高まり、適切な価格での販売が可能となるのです。

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