忘れられない社長の言葉とたまごっちに見る、マーケティングや商品開発で大切にしたいこと
今回はマーケティングの話です。
✓ この記事でわかること
今も忘れられない社長の言葉
「変えないことを知っているから、全てを変えることができる」
たまごっちへの当てはめ
「変えないこと」 を見極めよう
私が今も大切にしたい言葉をご紹介し、後半はビジネスへの横展開をして商品開発やマーケティングに着想を広げています。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
社長の言葉
私が新卒で入った会社はマーケティングリサーチの会社で、インテージでした。
入社した当時の社長の言葉で、今も印象に残っているものがあります。
「変えないことを知っているから、全てを変えることができる」
私の解釈は、まず変えないことを見極めて、残った他の全ては変えることができるという意味です。変化することの重要性と、同時に 「変えないこと」 を持つことの大事さです。
たまごっちへの当てはめ
ではここからはマーケティングに着想を広げてみます。
最初にご紹介したいのは、たまごっちのインタビュー記事です。
「たまごっち」 が20年以上も売れ続けるのはなぜ?バンダイさんに聞いてきました!|Marketing Native
初代のたまごっちは1996年の発売でした。
初代たまごっちから20年以上にわたるロングセラー商品です。
「変えたこと」 と 「変えていないこと」
たまごっちには 「変えたこと」 と 「変えていないこと」 がありました。具体的には、
✓ 変えたこと
ターゲットユーザーを女子高生から女子小学生に変更
画面のカラー化
赤外線通信
アプリ連携
たまごっちはターゲットユーザーを大胆に変えました。
初代の頃は女子高生をユーザー像にしていましたが、その後に小学生女子に変えています。機能も技術進化やユーザーニーズに併せて追加しています。
一方で変えていないことは、
✓ 変えなかったこと
見た目のデザイン (卵型, 四角の画面, ボタンは3つ)
オン・オフ機能
たまごっちは 「生き物を育てる」
命として商品をつくっていく
変えていないことで興味深いと思ったのは、たまごっちのコンセプトである 「生き物を育てる」 です。
変えなかった世界観
たまごっちの世界観はブレずに変わっていません。「生き物を育てる」 というコンセプトは一貫しています。
コンセプトが定まっているからこそ、やろうと思えば技術的にはできることもコンセプトに合わなければ実装しないという判断ができます。象徴的なのはオン・オフ機能です。
通常の携帯型ゲームには電源スイッチがついています。遊ぶ時だけスイッチからオンにし、終わればオフにします。
しかし、たまごっちは生き物という位置づけなので、オンやオフの機能はコンセプトに合いません。守り続けている 「生き物を育てる」 「たまごっちは命である」 という世界観が、他のおもちゃにはない独自性をつくり出す源泉になっているのです。
ブレない軸
この記事の最初にご紹介した言葉 「変えないことを知っているから、全てを変えることができる」 に話をつなげます。
たまごっちの変えないことは 「生き物を育てる」 というコンセプトでした。この考え方がブレない軸として明確にあるわけです。
コンセプトを変えないからこそ、残りの全ては変えることができます。具体的には、
✓ たまごっちが変えたこと
ターゲットユーザーを女子高生から女子小学生に変更
画面のカラー化
赤外線通信
アプリ連携
これらの変化はコンセプトそのものを覆すことはありません。あくまで 「変えないこと」 の範囲の中での変更なのです。
「変えないこと」 を見極めよう
今も私が忘れていない社長の言葉と、たまごっちから教えられるのは 「自分の軸は何か」 です。
軸がブレずに通っていて安定していれば、軸の周りのことは変えていけます。何を変えずに何を変えるのか。変えないことを見極めて、あとは自由に変えてみませんか。
まとめ
今回は、私が今もよく覚えている言葉とたまごっちから、マーケティングに着想を広げました。
最後にまとめです。
今も忘れられない社長の言葉
「変えないことを知っているから、全てを変えることができる」
まず変えないことを見極めて、残った他の全ては変えることができる
変化することの重要性と、意思を持って 「変えないこと」 を持っておく大事さ
「変えないこと」 を見極めよう
今も忘れていない社長の言葉から教えられるのは 「自分の軸は何か」
軸がブレずに通っていて安定していれば、軸の周りのことは変えていける
変えないことを見極めて、あとは自由に変えてみよう
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